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レコード店小川です。
2016年になり2週間がたちましたが、皆様お正月気分はさすがに抜けたことと思います。
今年もレコード店では福袋の販売を行い、大変ご好評いただきうれしく思います。
さてそんな福袋ですが私はCDジャズの福袋を担当しましたが、入門のほうがレギュラーよりも問い合わせが多く、最近聞き始めた方や興味があるけど何から聞けば・・・という方がたくさんいるように感じました。そこで今回は有名レーベルを紹介していきたいと思います。
ブルーノート
アルフレッド・ライオンによって1939年にニューヨークに創られたブルーノートは、50年代にデザイナーのリード・マイルス、レコーディングエンジニアのルディ・ヴァン・ゲルダーらの完全分業制を成功させ、ブルーノートブランドを築き上げることに成功しました。
アルフレッド・ライオンの強いこだわりで、小さなクラブハウスで聴いているようなどこかこもった一貫した音、サウンドがしかれています。楽器本来の音というよりは、一つの作品としてとても完成度が高いものとなっています。このため一部からは演奏者の細かな表現が消えてしまっているとの評価もあります。
そしてこのサウンドを創りだしているルディ・ヴァン・ゲルダーが録音したものには、手書きでイニシャルのRVGと書かれていたり名前が刻印されていたりします。CDで帯にRVGと書かれているシリーズのものはルディ・ヴァン・ゲルダーのリマスター音源を使ったものなので、名盤ぞろいでとても聴きやすいと思います。
またそれぞれの作品には番号が振ってあるので、王道の1500番台と4000番台を中心に聴けば必ず気に入るのがあるはずです。ちなみに1553番は欠番となっています。
次にリヴァーサイド
1952年に発足したリヴァーサイドは、50年代から60年代前半にかけて数多くの名盤を出しています。オーナーのオリン・キープニュースはJAZZ好きで知られ、ほとんどの作品にプロデューサーとして携わっており、演奏者からの強い支持もあります。ビル・エヴァンスやセロニアス・モンクのようにどこか上品な曲調が多いように思います。またジャズギターの礎を築いたウェス・モンゴメリーの存在もリヴァーサイドの価値を大きく高めていると思います。
プレスティッジ
1950年にボブ・ワインストックによって設立されたプレスティッジは、ブルーノート、リヴァーサイドとともにモダンジャズ三大レーベルの一つです。ワインストックはジャズ自体にはさほど興味はなくビジネスとしてJAZZを捉えていたので、ブルーノートやリヴァーサイドのように全体的にまとまっておらず幅広い曲調があります。そんなプレスティッジだからこそ自分の色が出し切った演奏ができ、結果コルトレーンのソウルトレーンやマイルス・デイビスのバグスグルーブやレッド・ガーランドのグルービーなど少し個が強い厚みのある名盤が生まれたのかもしれません。ちなみにプレスティッジでもルディ・ヴァン・ゲルダーが録音に参加しているものが多数あります。
キャピトル
本社ビルがキャピトルタワーとして観光名所になっているキャピトルは、1942年にジョニー・マーサーがグレン・ウォリクス、バディ・G・デシルバと設立しました。西海岸で最初のメジャーレーベルで、ナット・キング・コール、フランク・シナトラなど個人的にはジャズボーカルのイメージが強いです。
ヴァーヴ
1956年にノーマン・グランツがビバリーヒルズで創設しました。
彼は1944年にジャズコンサートのJ.A.T.Pを開催しており、そこに参加していたスタンゲッツ、オスカー・ピーターソン、チャーリー・パーカーなどのLPをヴァーヴから多数だしていて、ビッグネームの競演が多数あるのがヴァーヴの魅力でもあります。
エマーシー
マーキュリーレコードがジャズ専用レーベルとして創ったレーベルで
ヘレン・メリルやサラ・ヴォーン、クリフォード・ブラウンなどが在籍していました。
2000年代にはヨーロッパの音楽中心のレーベルとして復活を果たしています。
アトランティック
レッド・ツェッペリンなどのロックのレーベルという印象が強いアトランティックですが、ジャズから始めたレーベルです。 ロックとは対照的にゆったりとしたものが多いです。MJQ、カーメン・マクレーなどが所属しています。またインパルスに移る前のジョン・コルトレーンが所属していたレーベルでもあります。
インパルス
1960年創立の比較的新しいレーベルでフリージャズが多めですが、
ジョン・コルトレーン、 J.J.ジョンソン、アート・ブレーキーといったビッグネームの作品が多く、3大レーベルとあわせて聴くのがオススメです。また上で紹介したアトランティック時代のジョン・コルトレーンと聴き比べるのも曲調がガラッと変わっていて愉しいと思います。
澤野工房
1998年に大阪の新世界に店を構える履物屋の店主が、自分が聴きたい作品をリリースするという考えでジャズCDの製作を始めました。その考えどおりネームバリューにこだわらず、無名なアーティストの発掘や知名度を上げることに大きく貢献しています。ハイファイ堂でもとり扱っていますが、以前お客様で『澤野工房に外れはない!』と言っているお客様がいましたが、まさにその通りだと思います。
今回は9つのレーベルを紹介しましたがまだまだ紹介しきれていないものもあるので、また紹介できれば・・・と思います。これから聴き始める人はぜひレーベルを意識して聴いてみてください。きっと自分の好きな曲にたくさん出会えると思います。
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