今回の冬は思った以上に極寒の冬になっていますね!コタツに入って熱々おなべに熱燗がいいですね!はたまたオーディオを楽しんでいる方々はブランデー.ウイスキー.ワイン?でクラシック・ジャズを聞きながら寛いでいるのでは?体も心も温まりますね!申し遅れました、再び参上しました佐藤行一です。 今回は,少し前にレコードプレーヤーに付いているアームの位置が合っていな商品が何点か有り、調べましたらターンテーブルのスピンドルから、カートリッジの針が内側過ぎたり、外側過ぎたり、かなり調整しなければなりませんでした。 大元の原因はアームを取り付けた位置を正確に計測して穴開けしていなかったためです。レコードをトレースするのに皆様よく聞くと思いますが、オーバーハングと申し上げれば解かると思いますが、これが合っていないとレコードを正確にトレースする事が出来ません、メーカーがシステムプレーヤーとしてアーム付きで商品にしている製品は最初から調整取り付けしているので先ず問題ありませんが、アームレスプレーヤーを購入された方が別にアームを購入されて御自分で取り付けした製品に位置ズレが多いと思われます。 オーバーハングはターンテーブルスピンドルから外側へ5〜15ミリしかありません、これが合っていないとレコードの音が良いと言われても、その能力が発揮出来ません、定位.音声感.左右音圧差等総体的なバランスも崩れてきます、こうなるとCDの方が良く聞こえるかもしれません。 さてどうすれば良いのか?最初に申し上げた通りアームの位置を、正確に位置決めして穴を開ける事です、新品のアームを購入した際に付いている台紙!アーム取り付けゲージです。丁度同じ製品が入荷しましたので、掲げました、以下をご覧ください。 |
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上の写真がアーム取り付けゲージです、丁度SAECのWE308が入荷しましたのでここに紹介しました、ターンテーブルスピンドルからアーム取り付けまでの寸法が表示されています。下の写真がプレーヤーに取り付けてあるSAEC WE308Nです(ビクターのアームレスプレーヤーに取り付け) |
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丁度ゲージがあるので合わせてみました、上の写真を見ていただければ解かるとおもいますが、スピンドルの径からアーム取り付け位置まで探る事が出来ます、下の写真でゲージにアームの取り付ける径を開けて載せてみた所です、ピッタリ合っていますね!そしてアームのウエイトのお尻もダストカバーに当らず回転に余裕があります、ベストな取り付けですね! はて?と思われた方々いますね、中古でアームを手に入れた方は殆んどゲージがありませんね、さて?どうしましょう、今回の記事はここからが本題です、なければゲージを作りましょう!ご存知の方もいると思いますが参考にして見ては? |
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解かりやすく図解にしてみました、下に掲げた図解を解説していきます、その前にアームの寸法等の特徴をどこで調べたらよいのか考えると思いますね、当時のカタログとかステレオ雑誌など、特にステレオサウンドのその時代のコンポーネットラインナップ等で!、今ではパソコンで調べる事が出来ますね!。 まずはオーバーハングを調べて下さい必ず載っています、そしてアームの有効長調べます、有効長からオーバーハングを引けばターンテーブルスピンドルからアーム回転中心軸までの寸法が出ます、所謂アームの取り付け位置が測れると言うことになります、出来れば少し厚い厚紙で作成した方が正確に決まると思います。 これが基本の計測の仕方なのですが、ところがメーカー.国内外によって呼名が決まっておらず、良く確かめて実物に照らして見ながら計測しないと位置が、ずれてしまいかねない!最初に述べた通りオーバーハングが合わないのはこの違いから来ている事も一理あると思います。では解かっている範囲で良く手に入るメーカー機種を掲げながら説明していきます。 SAECのアームでは有効長はそのままですが、ターンテーブルスピンドルからアーム回転中心軸の(I)を実効長と別に呼んでいます、上の写真にあるWE308N(カタログ記載から)で言うと、オーバーハングは5?、有効長は240?、実効長は有効長240?からオーバーハング5?を引いてゲージの通り235mmとなります。 FRのアームでは(F)を実効長と呼んでいます、FR-64Sを参考にしますとオーバーハングは15?、実効長(F)は245?で(I)の寸法は230?となります。 AUDIOCRAFTはSAECと同じ(F)を有効長と呼び(I)は呼名は有りません、アーム取り付け寸法〜?と記載しています。 audio-technicaも(F)を有効長と呼び(I)の呼名は有りません。またMICRO.graceのアームも同じです。さて海外のメーカーではいかがでしょうか?良く入荷する2社のortofonとSMEを掲げます。 ortofon.SMEは(F)を実効長.(I)を有効長と呼んでいます、国内と逆なので注意したい!解かりやすいのはortofonのアームです、RMG212i.RMA212i.RMG309i.RMA309iはアーム取り付け位置寸法が型番になっていますので、(I)が212?.309?と言うことです。 さてゲージが作成できても実際にキャビネットへ取り付ける位置を探らなくてはなりません、円状の適当な所という訳にはいきませんね!そのプレーヤーの最適な場所を計測しましょう!、もう一覧下に図解をのせましたので説明します。 |
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ゲージが作成できたらターンテーブルスピンドルに差し込んで、そしてアーム回転中心軸にも鉛筆の芯を差し込んで、キャビネットに取り付けたい位置に円を描きます、キャビネットの許容範囲が限られていますので、透明な三角定規などを使い下の様に90度の縦ラインをスライドさせながらウエイト移動軸のアームのお尻がダストカバーに当たらず余裕でアームが回転できる位置にマーキングをします。(そう鉛筆と申しましたのはマーキングを消しゴムで消し込む為です。) マーキングしたら穴の径をコンパスで描き、いよいよ穴あけです、正確に開けるには、やはり電動ドリルが必要ですね!そして穴を開ける径にあったキリも必要です、ちょっとした大工工作になりますね!この様にしてアームを設置します。 以上で申し挙げる事が有りませんのでこの辺でおいとましょうと思います、が、私事で恐縮です、以前1台のプレーヤーにアームを3本取り付けていました、勿論ダストカバーは使えなくなりましたが、かなり壮観でした。いかがでしょうか、参考になりましたでしょうか?さてこの辺でお別れいたします、次回の記事はレコードのトレース能力に必要なトラッキングエラー角について申したいと思います。拝見ありがとう御座いました。 |
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