cappuccinoのちょっとおすすめ第16弾 日本一小さな(?)芝居小屋 2006.6.16(金) しばらく閉亭していた日本一小さな芝居小屋「かぼちゃん亭」を紹介します。 かれこれ15年前になりましょうか、歌舞伎だけでは生活が苦しい下積み時代の役者さんたちと彼らが通う料理屋の大将が始めた日本一小さな芝居小屋が「かぼちゃん亭」です。 出演者の輪が広がり回を重ねるにつれて主旨も変化。殆どボランティア精神の歌舞伎やお三味線などの普及活動に。大将が赤字を覚悟で腕を揮う会席料理(4〜5千円)に舌鼓を打つのもかぼちゃん亭の楽しみです。 かぼちゃん亭HP 錚々たる出演者を見てびっくり? http://www1.ocn.ne.jp/~kabocha/kabotyanntei.htm |
|
〜★☆★〜「かぼちゃん亭」〜★☆☆〜 待望の「かぼちゃん亭」が今年7月17日(祝)京都祇園祭りの日に再開される運びとなりました。嬉しい限り。 場所は「かぼちゃのたね」 昼の部11:30〜/夜の部17:00〜 お食事とお三味線&漫才顔負けの喋りが絶妙なお二人、 杵屋邦寿氏、松永鉄九郎氏による「伝の会」のライヴとセットで6500円也。是非、足をお運び五感に刺激を与えてください。 予約・お問い合わせ:075-525-2963かぼちゃのたねまで 伝の会 http://www.dennokai.com/index.html (写真はHPより引用) |
|
日本一小さな「かぼちゃん亭」と「かぼちゃのたね」の繋がりや大将について、ご紹介しましょう。 京都は南座と八坂神社の中間地点にあります、江戸焼きうなぎと京おばん菜・割烹のお店が「かぼちゃのたね」。以前、長唄三味線・津軽三味線奏者の今藤佐敏郎先生(坪井寶水)の「三味線教室」レポートをお届けしました。定休日の火曜日はお稽古場として店を提供されています。 場所は京都市東山区祇園町北側267祇園了郭ビル1階奥。旅行本や雑誌等で知る以外は口コミで訪れるお客さんが殆ど。一流料亭に引けを取らない料理の割りにはリーズナブルなお値段。店内はカウンター9席、桟敷席(座席)4〜18席、個室席4〜5席。自称「へんこ」の大将、山田和喜氏とご家族で切り盛りされています。 |
|
生まれも育ちも京都の大将は、17年間修行した「うなぎ」のお店を退職後独立されて、ご自分のお店を開きました。大将曰く、「京都のお店だからといって京野菜に拘らない。生で食べると違いが判るかもしれないが、料理の味付けで旨味がでる食材もある。だから国内産の美味しい食材を工夫する。良い食材を安く仕入れて、安くお客様にお出しします。」今では百種以上の一品料理があります。浜松から取り寄せている国産の「うなぎ」を活かす料理も創作されています。固定観念にしばられないというのが「拘り」なのかもしれません。お話を伺っている時の感じでは人当たりが良く、会話しやすいのですが、ご本人は「寡黙で話下手」とおっしゃいます。内に秘めた温かい心はお客様が満足のいく料理作りに託されているのでしょう。だから、「へんこ」でご自分をカムフラージュされているのではと思った次第。 |
|
私が注文した「うなむす弁当」。うなぎが専門の大将ならではの一品。うなぎのおむすび、ほかほかの分厚い出し巻き卵、冷奴(おぼろ豆腐)、絹さやの胡麻和え、千切り大根、お吸い物。今回はサービスでかぼちゃアイスクリーム。 お吸い物が入ったお椀の蓋を開けると、ゆずの酸味の香りがほのかに漂い食欲をそそります。だし巻き卵は2〜3センチの超分厚さ。だしが利いて美味しかった。胡麻和えは、ごまの香ばしさと味が広がります。豆腐好きの私にはたまらん、「くずし豆腐」はツルンとした口当たりの良さと喉越し爽やか。今回は特別サービスのかぼちゃアイスクリーム。控えめなかぼちゃの甘みと粒の食感がサプライズ。全体的に薄味ながらもだしと素材の味が生かされた上品なお味を堪能しました。一つずつ、味わいながら食べていると満腹になりました。ご馳走さまでした。感謝。 |
|
★☆★大将より・・・うなむす弁当は月曜から土曜日までの、昼のみです。味付けはうなぎの蒲焼を細かく刻みたれをかけたご飯にまぶしておむすびにしています。お持ち帰りもありますのでお尋ねください。(昼・夜共、献立のおばん菜は日替わり。冷奴もおぼろ・青豆・絹・みかげ等の日替わり。)★☆★ うなぎの骨が苦手という友だちが美味しいと言って「うなむす」も全部平らげた。また、食べたいと言っている。彼女は居酒屋を想像していたのだが、料亭の雰囲気と高級なお味にご満悦。 お酒の品揃えも豊富。日本酒は冷酒・焼酎・ビールなど、のんべえにはたまらんでしょう。 |
|
大将が撮影用に腕をふるってくださいました。重ね重ね感謝です。おすすめは何ですかと尋ねると、大将は自信満々に「全部」とおっしゃった。 夜の献立から「夜のおばん菜会席」を作って頂きました。生ゆば造り、湯葉と椎茸の柳川なべ、かぼちゃコロッケ、ひじき、冷奴、椀もの、かぼちゃのアイスクリーム、ちりめん山椒ご飯、生麩の白味噌仕立て。これもボリューム満点。 |
|
昔は祇園の花街も賑わっていて、土曜日の夜なんかはタクシーが捕まらない状況だったようです。今では近くにある花見小路のお茶屋の姿も影をひそめ、色んな飲食店の看板が軒を連ねているとおっしゃる。バブル崩壊がこんなところにも影響を及ぼしています。しかし、大将が開業した頃は世間はすでに不景気。だから、それほど精神的には落ち込みはないそうです。朝はうなぎを捌くのに時間を費やし、お昼の営業時間が過ぎると、バイクに乗って買い出しに行きます。夕方6時の営業から閉店まで働き詰めです。しかし、歌舞伎ファンになったこともあり楽しみも出来たようです。普段はなかなか練習できませんが、三味線の先生がお稽古日に京都におみえの時は「マイ・三味線」で参加されているそうです。先日は、東京に出向き、「かぼちゃん亭」にもご出演された中村獅童氏の舞台を鑑賞後お会いされたそうです。獅童ファンの私には大変羨ましいかぎり。 |
|
京都といえば、どうも「一見客はお断り」だの「敷居が高い」だのというイメージをお持ちのお方もおられるやもしれませんが、なんの心配もいりません。私がお邪魔した昼の営業時に訪れたお客様を拝見していますと、女性お一人、女性同士、男性同士などのお若い方をお見受けしました。 親しみ易い「かぼちゃのたね」へは気軽にお越しやす。 かぼちゃのイラストも大募集中です。どんどん「かぼちゃのたね」までご応募ください。大将がお待ちしております。 かぼちゃのたね 営業時間(昼)12:00〜13:30頃 (夜)18:00〜22:00頃 定休日 火曜日(祝日前日は営業) TEL 075-525-2963 FAX 075-525-9699 http://www1.ocn.ne.jp/~kabocha |