ハイファイ堂メールマガジンをご覧のみなさま、こんにちは。 大丸東京店の北村です。 突然ですが、先日部屋に棚を増設しました。映画好きの私は、レンタルでは満足できずソフトを買ってしまう人間なのですが、増え続けるBlu-rayやDVDにいよいよ部屋のキャパシティとのバランス考え直さないといけない量になってきました。 ソフトの数400枚くらいまではカウントしていましたが、それ以降は面倒で数えるのをやめてしまいました。それももう何年も前の話…。何枚あるかはもう数える気にもなりません。新しい棚であと150枚位は収まるかと思いますが、これもすぐに埋まってしまうんだろうなぁ…。 既に自室だけでは収まらず、家族の部屋にも置かせてもらっている立場からして、何とか整理整頓してキチンと管理したいところ。 私の場合はBlu-rayやDVDですが、収納の観点から見れば音楽愛好家のみなさまが収集しているCDやLPも同じ。そんな訳で今回のメルマガではディスクメディアの管理方法についてのお話をしてみようと思います。 |
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自慢のコレクションが一転、集め過ぎで悩みのタネに…。 |
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まずは棚に並んだソフト達の整列順。みなさまはどんな順番で並べていますか? 我が家では以前「配給会社順(音楽で言えばレーベル順といったところか)」、「ジャンル別順」等で並べていた時期がありましたが、枚数が増えるにつれ次第に管理しづらくなり、結局行き着いたのは「タイトル50音順」。 洋楽を扱っているお店のようにアルファベット順という手もありましたが、ウチでは洋画・邦画での区分けはしていないので邦題50音順の方が管理しやすいと思い、こうなりました。 考えてみれば「ジャンル別」で陳列しているお店は個人的には探しづらく感じる事が多いですね。目的の作品の明確なジャンルが分からないと、どこを探せばいいのか見当がつかない。ジャンルが細かく分けられているほど検索の難易度が高くなります。 枚数が多いなら50音順が一番探しやすいと思います。自分だけならどんな整列でも構わないでしょうが、家族も手に取る場合なども考えると分かりやすい方が良いですものね。 中には日本に入ってきていない輸入盤洋画もありますが、その場合は原題をカタカナに置き換えて管理。「THE」ではじまるタイトルを「ザ」にするか、文法に従って「ジ」にするか、それともTHEは無視して続く単語で扱おうか…。こんな悩みも整頓作業の楽しみのひとつです。 |
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製品版とは別に保管してある大量のエアチェックディスクの一部。製品版と50音順で統合しようか思案中…。 タイトル等の情報はパソコンで管理しているので、重複録画があればすぐ分かるようにしています。 |
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さて、映像メディア以外も大量です。CDは多過ぎるので、ほとんどはプラスチックケースは捨てて、中身の解説書とディスクのみで保管しています。これだけでかなりのスペースが稼げます。 ディスクはアルバム式の収納ケースに入れています。24枚用や、200枚近く入るケースなど数種類を使用しています。 音楽に関しては私は聴くジャンルが限られているので、「ジャンル別」でも迷うことはありません。それと「新着CD」くらいの区分けです。一番数の多い映画サントラは、一部で作曲者ごとにまとめています。 |
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写真はお気に入りの作曲家、「ハンス・ジマー」専用フォルダ。好きな人には堪らない熱血フォルダ。アルバム式収納ケースに収めています。 |
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「これならもっと省スペースにできるぜ」と、スピンドルタイプのケースにさして保管している友人がいますが、ディスクの記録面が擦れるのは精神衛生上避けたいのでこの方法は除外しました。 枚数が多くなってくると目当てのディスクを探しだすのも大変そうですしね。 省スペース化と共にディスクの安全性も忘れてはなりません。 |
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隣の写真がスピンドルケース。 省スペースの観点からみれば最高ですが、擦れや重さによる歪みが心配。ラベルも一番上のものしか見えない。 |
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こちらは200枚用アルバム式収納ケース。全部入れると結構重いです。 頻繁に開け閉めするとファスナーが壊れやすいので、作りの丈夫なものを選びたい。 |
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このアルバム式、市販されている物の多くはあまり頑丈な作りではないので、寝かせて積み重ねるような置き方はディスクが歪む原因となる可能性があるので注意が必要です。保管時はディスクが縦になるように収納しましょう。 また、製品選びの際は収納可能枚数に対してケースのサイズが大きめにとられている物がオススメ。満杯までディスクを収納してもぎゅうぎゅう詰めにならず、ディスクが歪む心配がありません。逆に、「満杯まで入れない」というのもひとつの手です。 |
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ディスク記録面が接する部分は不織布。写真ではちょっと分かりづらいですが、柔らかい素材なので擦れてもキズはつきにくくなっています。 |
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アルバム式の中身はほとんどが不織布(ふしょくふ)。安物の質の荒い不織布だと記録面に跡がつくとか、ディスクに良くないとかよく言われていますが(特にBlu-ray)、私の場合では年単位でかなりの長期間しまいっぱなしにしていた物でもそういった現象は起きた事が無いです。もちろんプレーヤーの読み取りも良好。 でも、たまたま大丈夫なだけでこれからそうなるのかもしれませんし、ちょっと心配ではあります。 中には不織布を嫌って記録面を正面に向けて収納するという強者もいるとか。どうやってラベルを確認するんでしょうかね…。そんな方には少し高価になりますが、ディスク保存に適したキメの細かい不織布タイプのケースも発売されているようなので要チェックです。 まぁ、安全な保管を重視するならそのままプラスチックケースで一枚ずつ保管するのがベストであるのは間違いないでしょう。スペースさえあればの話ですが。 |
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生産終了品ですが、こんなものもあります。imation製CD/DVDライブラリー保管システム「CenturyCD」。最大100枚のディスクを収納可能で、PCで管理検索、操作ができるというスグレモノ。何と積み重ねも可能の省スペース設計。 |
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思い返せば映像メディアがLD=レーザーディスクの時代だった頃はサイズが大きかったので(LPと同じサイズ)もっと幅を食ったし、重さもあったので大変でした。 でもあの頃はまだ学生だったのでお金もなく、そんなに大量に買い集める余裕が無かったのが幸い(?)でした。あのサイズで1,000枚超えなんて集めたら、重さで床が沈むんじゃないかしら。 そう考えると、未だにたくさんのレコードを大切に保管されている方々はとんでもなく収納に苦労しているのでしょうね。それとも、もしかしたら収納の達人なのかも? |
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デリケートなメディア保管に湿気取りは欠かせません。それと日陰に置くこと。直射日光は厳禁です。 |
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時代は音楽も映像もCDやBlu-rayといった物理メディアではなく、配信によるデジタルデータでの流通に移行しています。便利だとは思いますが個人的にはデータ配信よりも物理メディアのほうに愛着がありますね。 「目で見て手で触れられるモノでないと信用できないんだよなぁ」という古い人間です。 個人的な趣味の話をさせていただくと、映画のフィルムとデジタルシネマの違いに未だに馴染めない。 現在主流になっているデジタルシネマでは、映画はフィルムではなくHDD(ハードディスク)にデータとして収録されています。重くてでかい、おまけに傷みやすいフィルムよりも、片手でひょいと持てるHDDの方がはるかに扱いやすい。通信でダウンロードできる場合もある。 上映を重ねる毎に傷汚れが増える事もないので便利な事この上ないですがしかし、フィルムに対するノスタルジーを抜きにしてもHDDにロマンを感じることは今後も無いでしょうね。 中身は同じでも形や収録方法が全く違うという点では、レコードと配信音源との関係と似ているかもしれません。 メディアのかたちが時代とともに変化していく事は収納とも無関係ではない話ですが、みなさまはどちらがお好みでしょうか。 |
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音や映像も収録できるメモリーカードやHDD。これが「音楽」や「映画」だと言われてもピンと来ない。 扱いやすくなるのは結構な事。しかし利便性だけが優先されるようでは、もはやアートとは呼べない。 |
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★断捨離のススメ 今回は棚の増設に踏み切りましたが、今までは棚から溢れるようになったら、一定数のソフトを売るなり友人にあげるなりで処分してきました。 私はいわゆる「コレクター」ではないので、例えばDVDで持っている作品のBlu-rayを新しく買ったら、DVDの方は処分しています。よほどのお気に入りに関しては例外ですが…。ともかく上手くやり繰りしていたのですが、良い作品にたくさん出会えたおかげで処分する量よりも増える方が多くなってしまったのでした。 しかしハイビジョンがスタンダードのこの時代、前時代のDVDは思い切って全部処分するくらいの覚悟が必要なのかもしれません。 さて、HDDに音楽や写真や映像も収納できる便利な時代なのですが、今度はHDDの中身を整理しなければならない問題が出てきます。あれもこれもと何でもかんでも取り込んでいると、HDDの容量が残り少なくなってくる。 タイトルを「これはお気に入りだから、いつでも再生できるようにとっておこう」「あれは、もう観ないかな」と取捨選択。保存版とするタイトルはBD-RやCD-Rにダビングしなければ。 いよいよ満杯となると追加HDDを買おうかな…、あれ?やっている事は棚の整理と変わってないし物理メディアも増えている!? アナログだろうがデジタルだろうが、形こそ違えどどうやら整理の問題からは逃れられないのかもしれません。とほほ…。 収納問題の解決案はケース・バイ・ケースになってしまうので具体的な方法の提示は難しいのですが、少しは参考にしていただけたら幸いです。それでは、今回はこの辺で失礼致します。 ハイファイ堂大丸東京店 北村 ハイファイ堂大丸東京店 〒100-6701 東京都千代田区丸の内1-9-1 大丸東京店10階 TEL 03-6256-0516(直通) 03-3212-8011(代表) |