レコマ君のジャズレコード独り言 PART-3 第2回目「新年の私の恒例行事」(続) 2009年1月9日 レコマ君 レコマ君へのお問い合わせはこちらから http://recoma.hp.infoseek.co.jp/ |
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前回紹介しました、「年始恒例の行事」を今年も行いました。 今回は「A LOVE SUPREME / JOHN COLTRANE」のMONO盤を通しで聴きました。今年は特別な「感慨」や「発見」は得ることが有りませんでした。これは「気」がはいっていなかったのか、また、全編に「気」を入れてしまい、散漫になってしまったのかと考えるが、「MONO」盤の「音の質量」の大きさには最認識をしました。 「STEREO」盤での「パート4」でのラストのもう1人の「奏者」の音も「MONO」盤のために拾って聴くことが出来なかったのだが、この「奏者」の推理とあわせ、この「A LOVE SUPREME / JOHN COLTRANE」の背景を今回は述べてみたい。 |
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「A LOVE SUPREME」 A-77、AS-77 |
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以前「IMPULSE」レーベルのところで述べたように、同レーベルの場合、「録音日」と「発売日」が必ずしもシンクロしていないことがある。このところを検証してみようと思う。 |
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「A LOVE SUPREME」は1964年12月の録音。この前後の録音を見てみよう。(正規でリリースされていない「INGO 」、「OZONE」、「H.P.L.」等々は省くが。) 1963年3月 「JOHN COLTRANE and JOHNNY HARTMAN」 A-40、AS-40 1963年7月、1965年10月 「SELFLESSNESS」 AS-9161 1963年10月 LIVE AT BIRDLAND」 A-50、AS-50 19653年10月〜11月 この間ユーロピアン・ツアーが有り、「パブロ」からリリースされている。 |
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1963年7月、1965年10月 「SELFLESSNESS」 AS-9161 |
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1963年10月 LIVE AT BIRDLAND」 A-50、AS-50 |
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19653年10月〜11月 ユーロピアン・ツアーを収録の、「パブロ」盤 |
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1964年4月、6月 「CRESCENT」 A-66、AS-66 1964年12月 「A LOVE SUPREME」 A-77、AS-77 1965年5月 「PLAYS/CHIM CHIME CHEREE」 A-85、AS-85 1965年5月、6月 「TRANSITION」 AS-9195 1965年6月、10月 「KURU SE MAMA」 A-9106、AS-9106 1965年6月、1972年 「INFINITY」 AS-9225 1965年6月 「ASCENSION」 A-95、AS-95 1965年7月 「NEW THING AT NEWPORT」 A-94、AS-94 1965年8月 「SUN SHIP」 AS-9211 1965年9月 「LIVE IN SEATTLE」 AS-9202 1965年10月 「OM」 AS-9140 1965年11月 「MEDITATIONS」 A-9110、AS-9110 |
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1964年4月、6月 「CRESCENT」 A-66、AS-66 |
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1965年5月 「PLAYS/CHIM CHIME CHEREE」 A-85、AS-85 |
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1965年5月、6月 「TRANSITION」 AS-9195 |
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1965年6月、10月 「KURU SE MAMA」 A-9106、AS-9106 |
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1965年10月 「OM」 AS-9140 |
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1965年11月 「MEDITATIONS」 A-9110、AS-9110 |
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ここから1966年に入る。 1966年5月 「LIVE AT THE VILLAGE VAGURD AGAIN」 A-9124、AS-9124 その後数回のセッションの後、遺作となる 1967年2月、3月、SPRING 「EXPRESSION」 A-9120、AS-9120 がレコーディングされる。 |
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1966年5月 「LIVE AT THE VILLAGE VAGURD AGAIN」 A-9124、AS-9124 |
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1967年2月、3月、SPRING 「EXPRESSION」 A-9120、AS-9120 |
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以上が「IMPULSE」におけるレギュラー・アルバムの歴史である。 1965年はその2年後を予知をしているかのごとく、膨大なレコーディングを残すのだ。 この年表を見ていて、「A LOVE SUPREME」のポジションは「COLTRANE」の集大成との位置付けは少し違和感を感じる。 このアルバムは「COLTRANE」が目指す方向の一つに「神」があることを示していると考える。この前兆は「没後」に発売される「SELFLESSNESS」 AS-916にその気配をみせている。 |
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その翌年には、「ASCENSION」 A-95、AS-95、「MEDITATIONS」 A-9110、AS-9110、そして、「OM」 AS-9140に、より過激に進んでいくのだと考えている。 先述の「JONE COLTRANE」の遺作となる1967年の「EXPRESSION」 が「COLTRANE」のたどり着く「休息地」だったのではないか! |
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「COLTRANE」については沢山の文献が発売されていて、多くの意見が述べられている。ただ、自分はこんな思いで、毎年「A LOVE SUPREME / JOHN COLTRANE」を聴いているのだ。 |
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今回の「今週の推奨盤」 前回の続きの輸入盤のレア盤の紹介は次回。 上記の「JOHN COLTRANE」の「IMPULSE」盤は、再発でも「VANGELDER」刻印入りのものは、オリジナルに負けないサウンドを持っています。 見つけられたら、入手お奨めのレコードです。 |
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