レコマ君のジャズレコード独り言
2013年01月25日 レコマ君
今回は、「新年特別号」(4)です。
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今回は「IMPULSE」において「コルトレーン」に付き添ってきた「MCCOY TYNER=マッコイ・タイナー」の4枚のアルバムについて述べます。
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「コルトレーン」の「インパルス」時代のレコーディングの折、最も多く付き添ってきたのがこの「マッコイ・タイナー」と「エルビン・ジョーンズ」と「ジミー・ギャリソン」の「リズム・セクション」だった。
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これと同時期にレコーディングされたものに下記の「ピアノ・トリオ・アルバム」がある。 「ブルー・ノート」や他のレーベルで知る「マッコイ」は、かなり「ハード」で「音数」の多い演奏のイメージがあるのだが、ここで聴かれる彼の演奏はメロディーを大切にしたスタイルになっている。
最初に「ブラインド」で「Reaching Fourth」を聴いた時、このピアニストが誰か判らなかった。
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「マッコイ・タイナー」は1959年が初レコーディングで'60年 から多くのセッションに参加するが、そのテクニックには後年「ピアノの叩かれた鍵盤があがるまでに、次の指がその鍵盤に降りる」と称されたものだ。 そんな「イメージ」とはまったく異なったスタイルに、こんな」「マッコイ」をもっと聴きたいと思いコレクションしたのがこれらの4つのアルバムだったのだ。
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「マッコイ・タイナー」が1955年「MEDITATIONS / JOHN COLTRANE」 (IMPULSE A 9110)」を最後に「コルトレーン」から離れていくことは前回述べた通りです。
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「INCEPTION / MCCOY TYNER」 IMPULSE A 18
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McCoy Tyner (piano) Art Davis (bass) Elvin Jones (drums) 1962・1・10のレコーディング。
Inception Sunset Effendi
1962・1・11のレコーディング。
Speak Low There Is No Greater Love Blues For Gwen
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ここで収録されている6曲は何回でも聴いてみたくなる演奏だ。 この後「コルトレーン」のリズムセクションとして活躍するが、後の3枚もこの「Inception」を超える「ピアノ・トリオ」アルバムだ。
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「REACHING FOURTH / MCCOY TYNER」 IMPULSE A 33
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McCoy Tyner (piano) Henry Grimes (bass) Roy Haynes (drums) 1962・11・14 レコーディング。
Reaching Fourth Goodbye Blues Back Have You Met Miss Jones Old Devil Moon Theme For Ernie
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このアルバムの最も特徴的なのはドラムに「ロイ・ヘインズ」が参加していること。やはり「上手い」。「エルビン」とは又異なったリズムをたたき出している。 次の「バラッドとブルースの夜」とは又異なった味わいがある。
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「NIGHTS OF BALLADS AND Blues / MCCOY TYNER」 IMPULSE A 39
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McCoy Tyner (piano) Steve Davis (bass) Lex Humphries (drums) 1963・4・4 のレコーディング。
Star Eyes We'll Be Together Again 'Round Midnight Days Of Wine And Roses Blue Monk Satin Doll For Heaven's Sake Groove Waltz
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この4枚のアルバムの中では最も人気の高いアイテムで、「マッコイ」がこんな「バラッド」を聴かせてくれるとは! ピアノが「ころころ」と転がる。 まさに夜に聴かせてもらうアルバムだ。
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「MCCOY TYNER PLAYS Ellington」 IMPULSE A 79
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McCoy Tyner (piano) Jimmy Garrison (bass) Elvin Jones (drums) 1964・12・7 レコーディング。
Solitude Mr. Gentle And Mr. Cool Gypsy Without A Song
プラス Johnny Pacheco, Willie Rodriguez (percussion) 1964・12・7 レコーディング。
Duke's Place Caravan Searchin' Satin Doll
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エリントンの曲をとりあげたアルバムだが、これも含めて全て「ルディー・バン・ゲルダー」の作業になるものだけに、素晴らしいサウンドを出している。 この「IMPULSE」の後は「BLUE NOTE]に移籍していくが、その後にはここに取り上げたようなセッションを行っていない。 それだけに「McCoy Tyner=マッコイ・タイナー」を語る上には欠かせないアルバムだ。
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通常このようなアルバムは「ABC」レコード系の「ベル・サウンド」盤が多いのだが、筆者の知るかぎりでは「バンゲルダー」盤しか視ていない。 「インパルス」は本来(以前にも述べましたが)「STEREO」の「売り」のレーベルだが、上記の「ピアノ・トリオ」アルバムは「MONO」盤のほうがそのよさを出している。「ピアノ」がよく、ころころところがっている。
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又機会があれば「IMPULSE」レーベルの隠れナイス盤を紹介します。
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