こんにちは、福岡店の大和です。 |
|
あっという間に9月に突入し、少し涼しくなり過ごし易くなりました。 6月頃からこの夏聴きたいと思った夏っぽいレコードを通販や地元ショップで買い込んできましたが、今だ未聴のままの盤が多数あり、自分は音楽が好きなのかレコードが好きなのかどっちなんだろうと考えこんでしまう次第です。 今月こそは秋の夜長にゆっくりと聴こうかと思います。 |
|
ところでやはり巷ではアナログがブームのようで、先日行った近くのHMVでも一角にアナログレコードコーナーが常設されており、レコード盤と一緒にフォノイコライザー、スピーカー内蔵のポータブルレコードプレイヤーが山積みにされて売られていました。そしてそこへ偶然10代後半くらいの若い女性二人組が脇にアナログレコードを2〜3枚抱え込んで、友達と二人でプレイヤーはどれにする〜?と盛り上がっていました。これがお洒落くなーい?そうだね〜良いねーじゃこれにしよ〜! そんな感じで結局山積みの中でも一番お洒落っぽい一台を抱えてレジへ向かって行きました。脇に抱えているレコードの中に大滝詠一のDEBUT AGAINのレコードがチラリと見えたのが嬉しかったですね。 |
|
|
|
アナログレコードプレイヤーと言えば、使用するカートリッジによって音質が変わります。硬かったり、柔らかかったり、尖っていたり、丸かったりと、暖かかったり、冷たかったりと、、、言い出すときりがない位です。 勿論人それぞれ聴いてみて感じる音や印象は多少異なるかもしれませんが、ざっくりと大体上記のように分かれます。カートリッジに限ってではないですが、どれを購入するか悩んでおられるお客様にお好みの音楽ジャンル、音質、そして好みの見た目や年式をお伺いし、それに近いオーディオ(カートリッジ)をご案内出来るよう日々努力しております。 ということで今回はレコードプレイヤーにとって命とも呼べるカートリッジについて書いていきたいと思います。 |
|
まず大きく分けてMM型カートリッジとMC型カートリッジがあります。 |
|
◆ MM → ムービング・マグネット (Moving Magnet) ◆ MC → ムービング・コイル (Moving Coil) 【MM型】 針先とカンチレバー、マグネットの構成で、カンチレバーの根元にマグネットが固定されています。マグネットが針と共に動く形式で、振動することによりコイルに電圧を発生させます。マグネットに針が固定されており、MC型よりも重く低音が出やすくより迫力がある音質が特徴。針の交換も簡単にでき、昇圧トランス等の機材が必要ないので直ぐに使用できます。これからアナログを始められる方にもお勧めです。 【MC型】 MMと変わり構成がマグネットからコイルに変わっています。カンチレバーの根元にコイルが巻き付けられており、磁界内でコイルが動き起電力が生じる仕組みです。MMより発電力が小さく、アンプとの間に昇圧トランスなどの増幅器が必要となります。針交換は出来ませんが、MMには出せないような細かく緻密で繊細なリアリティのある音質が特徴です。MMよりもMCの方が高価です。 |
|
下の写真2点はハイファイ堂でもお馴染みの有名なMM、MCカートリッジです。 SHURE / M44G(MM) ↓ DENON / DL-103(MC) ↓ |
|
|
|
M44Gは一言で言うと安いのに鮮明な音で、更に丈夫で長持ちします。交換針も低価格からあり、トータル的に見てコストパフォーマンスに優れています。一個持っていると重宝するカートリッジです。ハイファイ堂でも取り扱いがあり、店頭で入手可能です。またハイファイ堂で2年保証品のレコードプレイヤーをご購入頂くと付属する機種が多数ございます。 DENONのベストセラー、DL-103はMC入門機とよく言われますが、4〜500個程のカートリッジを所有されておりカートリッジにとてつもなく愛と情熱を注ぎ込んでおられる、あるお客様(現役)が「これだけカートリッジを色々と使ってきたけどやっぱりDL-103は良いカートリッジだな」とのことです。とても説得力があり、思わず、そ、そうですよね...と私。音の方はやはり肉厚、濃厚なのにメリハリがあり輪郭がくっきり出ます。誰が聴いても良い音ですねって言葉が出てきそうな音です。やはりヴォーカル、声の入っているレコードが良いですね。 |
|
過去に入荷したカートリッジの中でも印象に残っている物をご紹介致します。 |
|
SHURE / V15 TYPE3 (MM) |
|
1979年頃発売 シュアーの超人気カートリッジV15 TYPE3です。主観ですが、60年代後半〜70年代のジャズやロックを鳴らすならこれが一番良いかと思います。良い意味で程良い荒さがあり、鋭く尖ったナイフのような切れ味があります。マニアは既に2〜3個所有している方も多く、逆にこれのオリジナル交換針を探されている方が多くおられます。 |
|
GOLD BUG / Mr.Brier (MC) |
|
1981年頃発売 非常に入手困難なゴールドバグのMCカートリッジです。美しい木目が秀逸で、ボディには高級パイプ素材として名高い木素材Brierを採用しています。手仕上げのため外観が一つずつ異なりますが、もはや工芸品といっても過言ではない存在感のあるカートリッジです。 |
|
SONY / XL-55PRO (MC) |
|
1977年頃発売 SONYの激烈に人気のあるMCカートリッジです。一昔前に比べるとかなり取引価格も高騰しているようですが、それもそのはず。まず本体がマグネシウム合金ダイキャストシェルと一体構造となっており、針には超楕円ソリッドダイヤ針を採用。今作ると一体幾らくらいになるのでしょうかね。 |
|
fidelity research / FR-7 (MC) |
|
1978年頃発売 なぜかシェル一体型ばかり紹介してしまっていますが、これはFRの重量級重針圧MCカートリッジ。SPU並みの自重を持ち、安心安定のトレース能力を持っています。重心が低いだけに非常に引き締まった中低域の押し出しが魅力です。 |
|
Ortofon / SPU classic G (MC) |
|
1980年代頃発売 アナログファンなら一度は使ってみたいMCカートリッジの原点となるOrtofonの名品、SPUです。他のどのカートリッジよりも音に厚みがあり太い音が出ます。年式や型式により音質は変わりますが、やはりヴィンテージミュージック向きかと思います。特に60年代のSoulやSKA、JAZZをかけると臨場感抜群で止められません。キズ盤のプチノイズなんて全く気になりませんね。 |
|
如何でしたでしょうか。 こまめにお店へ遊びに来て頂けて、運が良ければ上記のようなレアカートリッジに出会えるかもしれません。オーディオに限ってのことではありませんが、車でもバイクでもギターでもジーンズでも、陶器でも、絵画でも、ヴィンテージ品や骨董品の多くは一点物ですので、値段さえ折り合えば、見つけた時が買いなのです。 上記のようなカートリッジの買取も行っておりますのでお気軽にご相談下さい。 http://www.hifido.co.jp/docs/kaitori.html 最後までお付合い頂きありがとうございました。 皆様ご来店お待ち申し上げております。 |
|
〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2-6-40 文學の森ビル1F 株式会社ハイファイ堂福岡店 TEL (092)724-3681 FAX (092)724-3682 営業時間11:00〜20:00 毎週水曜定休 |