ハイファイ堂メールマガジンをご覧のみなさん こんにちは! 一年経つのは早いもので、もう今年最後のメルマガです! 今年の九州の冬はイマイチ寒さがビミョ〜な感じですが、 そこはスルーして今年最後はこのタイトルでいきます。 「寒さを吹き飛ばせ!ラテン音楽(チョットだけ)特集」 |
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まずはじめに 「ティンバレスの王様」ことティト・プエンテ楽団の1958年発売「ダンスマニア」です。 ティト・プエンテの長いキャリアの中でもこちらはマンボ時代のアルバムで金字塔的作品です! 名門ジュリアード音楽院で学んだことに裏付けされる洗練されたアレンジのサウンドで、それがNYをはじめ世界中でも受け入れられたのでしょう。 盆踊りしか知らない日本人でもこれを聴くと思わず踊り出してしまいそうな激アツで魅力溢れる曲の数々です。 その後に続くサルサブームに一役買っている名盤です! あと、ティトも出演している映画「マンボ・キングス」とサントラもオススメですので是非! |
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エディー・パルミエーリの1971年発売「バモノス・パル・モンテ」です。 タイトル曲のVamonos Pal Monteはシンプルなコード進行でそれが延々と繰り返されることによりバンド全体から独特のグルーブ感が生まれ、それと比例して熱を帯びていきます。 演奏者として実際に演奏してみて感じる事は、こういう曲は盛り上がりすぎて、ある意味トランス状態に陥り「いつ、やめればいいんだ?コレ」となって止めどころがわからなくなってしまい取り憑かれたように延々と弾いてしまいます。 自分で演奏することで初めて「ラテン音楽の真髄」をホントにチョットだけですが垣間見た気がしました。 また、ラテン音楽のスゴいところはどんなジャンルの音楽を取り入れてもラテン色に染めてしまうところで、このアルバムを聴いてもそれがわかると思います。 |
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ウィリー・コロン&ルベン・ブラデスの1978年発売「シエンブラ」です。 発売当時、ラテン音楽史上最高の売り上げを記録し、一家に1枚置いてあったとか言われるくらいの名盤。 N.Y.サルサ・アルバムとして唯一、世界の名盤100選に選ばれています。 その後に与えた影響も考えると、必聴の一枚です! また、メッセージ性のある歌詞なども移民としてのCorazón(核、心)または矜持を感じずにいられません! ロックの要素も少し取り入れ、且つ洗練されたサウンドは「コテコテのラテンはチョット…」と言う人にもオススメです。 因みに余談ですが、外を歩きつつベースのスラップから始まる1曲目を聴いていると、なぜか松田優作の探偵物語を思い出してしまいます。 |
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サルサブームを牽引し独占していたのがファニア・レーベルとファニア所属のアーティストたちで、そのメンバーたちが集まって出来たのが、このファニア・オールスターズです。 1972年発売の「Live at the Cheetah Vol.1」です。 ライブ盤で激アツなのは言うまでもなく、「ただ単に激アツではないこの熱はなんだろう」と一生懸命考えました。 …わかりましたよ。 この「熱さ」には「その時代の熱、息吹」が感じられるんです。 聴いていると激動の70年代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ってしまいます。 聴くものを強引に引き込んでしまうそのサウンドは一種の魔力のようなモノを感じます。 やはりラテン音楽はライブ盤です! |
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同じくファニア・オールスターズで1977年発売の「リズム・マシン」です。 印象的なギロのリズムから始まるアルバム。 ファンク、ロック、フュージョンなどを取り入れたまさにクロスオーバー・サウンド! ノリの良いロック調の曲から、ボブ・ジェームスの色が出ているフュージョン、サルサにファンキーな曲まで盛りだくさんの内容で、全体的にキャッチーで哀愁漂うメロディーラインでラテン入門者でも聴きやすいです。 アルバム全体を通してミドルテンポの曲からアップテンポの曲までバランス良くまとまっていて必聴盤です! |
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サンタナ 1970年発売の邦題「天の守護神」です。 初の全米1位を獲得したアルバムで有名です。 ロックファンにはフリートウッド・マックのカバー曲ブラック・マジック・ウーマンが有名でしょうが、ラテンファンとしては前述のティト・プエンテのカバー曲Oye Como Vaがなんといっても秀逸です! このアルバムを聴くときはいつも3曲目から聴いてしまいます。 ちなみにOye Como Vaはシングルカットもされています。 また、インスト・ナンバーが全9曲中5曲あるのも特徴的で、これらのインストナンバーがサンタナ・サウンドの中核を成していると個人的には思います。 |
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トライブ・オブ・ジプシーズの「Tribe of Gypsies」 1996年発売のアルバムで、サンタナをよりハードにした感じです。 デビュー前から注目していたバンドで、発売前予約してゲットした個人的にも思い入れのある1枚です。 1曲目のEn mi barrioから「ラテン」していて、比較的ゆったりとしたテンポで始まります。歪ませたギターがモントゥーノを刻み、英語とスペイン語を上手く織り交ぜて見事なラテンロックを聴かせてくれます。 7曲目のPartyではファンキーなベースラインから始まり、当時、「HR/HM以外は音楽じゃねぇ」と思っていた若者は、骨太なラテンファンクサウンドに完全にKOされ、思わず「うぉぉぉかっけぇぇぇぇぇ!!!」と叫んでしまいました。 他にも哀愁漂うバラード等もあり、当時良く聴いたアルバムです。 続くミニアルバムではヒップホップと見事に融合させた曲「ギャングランド」やサルサの曲「メレーナ」などもあり、こちらもオススメです。 |
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ハイファイ堂はオーディオショップなので、これらの音源を聴くためのセットも紹介せねばと思いますので、一例をあげておきます。 まず、左側がMcIntoshのコントロールアンプでC33です。 オールドマッキンの持つ濃厚、芳醇な色合いに近年のアンプの持つ切れの良さ、高域の伸びを加味した絶妙なバランスです。 次に、右側が同じくMcIntoshのパワーアンプでMC2500ブラックパネルバージョンです。濃密で押し出し感の強い鳴りっぷりの良さが特徴で、中低域のダイナミズムが魅力です。 |
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スピーカーはJBL 4343BWX。 ラテン音楽の熱量を感じるには、これくらい高音に瞬発力やキレがあり、低音の量感、ダイナミックさも持ったJBLのようなスピーカーの音じゃないと伝わらないでしょう! レコードプレーヤーはGARRARD 401+RMG212i。 オルトフォンSPU専用トーンアーム搭載。 ガッツ溢れる音で再現してくれるレコードプレーヤーシステムです。 と、いうことで ラテン音楽について「チョットだけ」特集してみました。 詳しい方には物足りないと思いますが、そこはご容赦願います。。。 それではみなさん Feliz año nuevo! ハイファイ堂福岡店 村岡 龍也 |