最初に聴くのは、Rolling Stones。 『1st』と『A ROLLING STONE GATHERS NO MOSS』。 ちょっとあっさりした感じがあった『1st』が、ぎゅっと濃縮された音の塊となって迫ってきます。まだまだ技術面も未熟で、安定感には欠けますが、ゆらゆら、ふらふらと漂う独特な浮遊感と、ミック・ジャガーの声の生々しさは、モノラルならではです。
コンピレーションの『A ROLLING STONE GATHERS NO MOSS』は、曲によっては音の滲みが感じられますが、それも味わいでしょうか。モノラルで聴く「WE LOVE YOU」の、目の前から音が溢れてくる感覚は、まさにサイケの極み。ちょっとクラクラします....。
そして、The Beatlesのモノラル。『With The Beatles』 と『A Hard Day's Night』の2枚。 手持ちの”来日20周年盤”は、マスターがこの時期に世界発売になったCDと同じということで、モノラルでの発売となったものです。 個人的には、このレコードとCDを聴き比べると、断然レコードのほうが濃厚で生々しいと思い、ほとんどCDを聴くことはほとんどありませんでした。
まあ、そんなレコードですから、期待せずにはいられません。
レコードに針を落とすと、思った通り(以上?)の濃厚さです。 大好きな「All My Loving」のジョンのギターは大胆に走りまくります。 「A Hard Day's Night」のイントロでは、吹っ飛びそうに(大げさ???)なりました。 「Can't Buy Me Love」では、ポールのベースが良く響き、「あ〜、ポールってベースが上手いんだな〜」と再確認しました。
厳密に言えばプレス時期も違うのと、被っている曲が少ないので、直接比較にはなりませんが、今回聴いた限りでは、この『Oldies』のほうがやや解像度が高く、はっきり聴こえるかわりに、濃厚さや抑揚感は少ない気がしました。 一聴して分かるのは、「Can't Buy Me Love」のベースの音が控えめで、ギターが前に出ている所ですね。「A Hard Day's Night」のイントロの♪ジャ〜〜〜ン!♪は、モノラル盤の方が勢いがあります。 個人的には前述のモノラル盤のほうが好みです。