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IPPIN図鑑 第12回「ALTEC BARCELONA」ノ巻
解説近藤賢二・佐竹裕行、写真撮影佐竹裕行
Specifications
再生周波数帯域30〜KHz、許容入力(連続プログラム60W、インピーダンス8オーム、音圧レベル96db、クロスオーバー周波数500Hz、外形寸法(H×W×Dmm)759×978×635、重量67.6Kg
ユニット構成=802-8D/511B/411-8A/N501-8A
現在では到底味わえないゴージャスなインテリア家具調デザインと、落着きと気品を兼ね備えた名品を心行くまで、ごゆっくりと御覧あれ!(近藤)
今回のIPPIN図鑑はアルテックの大型家庭向けスピーカー「バルセロナ」です。(佐竹)
ALTECスピーカーシステムの中でも、特に吟味され長年自然乾燥させた最高級板材を基にALTEC木工技術の粋を集め、木目の美しさが生かされたゴージャスな雰囲気のバルセロナ(BARCELONA)は、マニアのインテリアコーディネイトプランを完璧に演出してくれていた。38cmウーファーにホーンドライバーを上部に取付けたシステムで、前面はハの字型の格子が3枚取付けられている。1960年代を代表するクラシックデザインの、風格のあるスピーカである。(近藤)
バルセロナの高性能内装ユニットは特に、ダイナミックフォースウーファーと、511Bホーンに802-8Dドライバーを組み合わせて、力感のある低音域と透明で張りのある明快な中高音域を両立させた。(近藤)
まず3つに分かれたネットを外すとこんな感じになります。(佐竹)
ウーファーは411-8Aが付いています。エッジが交換してあります。本来はウレタンエッジでかなりJBLのユニットに似ています。(佐竹)
ホーンの部分のアップです。
すっぽりとはまっています。
左右にグラスウールが詰められていますがあまりぎゅうぎゅうには詰まっていません。(佐竹)
ホーンやウーファーを外すには真ん中の2本の縦の柱を外さないといけないようです。(佐竹)
後ろからみたところです。
ドライバーの部分が出っ張ってます。(佐竹)
出っ張りの部分です。ドライバーが丁度入る位の大きさです。(佐竹)
ネットワークのアップです。こぢんまりとしています。(佐竹)
シールです。この辺もプレートじゃない所がアルテックっぽい感じがします。(佐竹)
ホーンの後ろ側の板は外れるようになっています。
ウーファーの裏側は簡単には外れないようです。ウーファーは前から外すようです。(佐竹)
板の内側はこうなっています。」
真ん中にドライバーのカバーがあって左にネットワークが付いています。右には抵抗が何本かついています。(佐竹)
上の写真は左側のネットワークです。左下が右の抵抗群です。ネットワークのアップです。どうやらこの2つで1つのネットワークを作っているようです。
上の方は取りはずせないようになっていますが、抵抗の方は取り外し出来るようにつけられています。(佐竹)
ドライバーです。ドライバー自体の交換は後ろを開ければ出来るようになっています。(佐竹)
カバーの内側はこのようになっています。(佐竹)
ドライバーへのケーブルはそのままつながっていますが、ウーファーの部屋は完全に別の部屋になっていて、写真のように穴があいています。(佐竹)
ホーンの丁度真下に写真のような刻印が入っています。(佐竹)
外枠です。どうもバルセロナの本体はウーファーの付いている黒い台形の箱のようで周りの木は飾りのようにあとからつけた感じです、エンクロージャーの刻印からも一番外側は外注して作っていたようです。(佐竹)
ネットについているロゴです。ネットの格子のデザインもよく見えます。(佐竹)
バルセロナは一見、高級感のある外観に見えますが、ネットを取るだけでいつものALTECのシステムの顔が見られます。外枠を取ってしまえばいつものプロ用な感じになるのが想像できます。1970年発売と比較的新しめのスピーカーですが、それ以上の貫禄があります。意外とシンプルな構造もアメリカっぽくて良い感じです。後の モデル19などにつながる家具の形をしたボイス・オブ・シアターでした。(佐竹)
BARCELONAを初めて試聴した時、音圧レベル96dbということで、何しろ音が太くゴリッとして、よく響くホーンの解像力のある低域感には圧倒された。このスピーカーの前では、心は無垢になるようである。音楽と至福のひと時を過ごせた、あの時のことを懐かしく思い起す。(近藤)
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