「いいとこどり」 女性ボーカル 今週のおすすめはCDとDVDです。ご応募いただいた皆様から抽選で各1枚ずつプレゼントします。お名前、送り先、ご希望のCDまたはDVD(「ザ・ベリー・ベスト・オブ・ジェーン・モンハイト」か「ライヴ・イン・'57&'63 DVD」)を明記の上、下記メールアドレスまでご応募ください。 mailto:merumaga@hifido.co.jp 締め切り日時は11/3(木)21:00です。当選者の発表は賞品の発送をもって替えさせていただきます。 |
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コンのおすすめCD ジェーン・モンハイト 「ザ・ベリー・ベスト・オブ・ジェーン・モンハイト」 ジェーン・モンハイト (vo)、ケニー・バロン (p)、トム・ハレル (tp)、ハンク・クロフォード (ts,as)、ロン・カーター、クリスチャン・マクブライト (b)、グレッグ・ハッチンソン、ルイス・ナッシュ (ds)他 2005年オムニバス作品 ビクターエンタテイメント VICJ-61313 曲目 01.イントロ 02.ジャスト・スクイーズ・ミー 03.セイヴ・ユア・ラブ・フォー・ミー 04.ヒット・ザ・ロード・トゥ・ドリームランド 05.イン・ザ・スティル・オブ・ナイト 06.スプリング・キャン・リアリー・ハング・ユー・アップ・ザ・モースト 07.アイ・ウイッシュ・ユー・ラブ 08.チーク・トゥ・チーク 09.ウォーターズ・オブ・マーチ 10.ジンジ 11.ザ・フォークス・フー・リブ・オン・ザ・ヒル 12.サム・アザー・タイム 13.ラブ・ミー・オア・リーヴ・ミー 14.ネヴァー・ネヴァー・ランド 15.虹の彼方に |
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ジェーン・モンハイトは2000年に驚異の新人としてアルバム「マイ・フーリシュ・ハート」でデビューを飾った。またその翌年に出したアルバム「カム・ドリーム・ウィズ・ミー」もヒットした。このアルバムは現在まで発売したアルバムの中から選抜したもの、彼女の優秀作品が収められているので、ヴォーカル・ファンなら見逃せない。 1998年度のセロニアス・モンク・コンベティションに出演して見事第2位の栄冠に輝いたモンハイトはまさにシンデレラ・ガールであった。彼女の実力がその結果を導いたのだ。とてもセンスのいいヴォーカルで、どの曲を聴いても大変しっとりと、またナチュラルで気持ちよく聴くことができ、ときには癒される。バックの盛り立ても抜群によく、ケニー・バロンと共にリズム・セクションを担っているのがロン・カーター、クリスチャン・マクブライトとグレッグ・ハッチンソン、ルイス・ナッシュという精鋭である。これだけのプレイヤーが揃っていても主役はもちろんジェーン・モンハイトだ。豪華な伴奏陣を向こうに回して、実力の片鱗を見せているし、魅力も遺憾なく発揮していることが凄いと感じ取った。 現時点ではまだ27歳という若さである。以前にこのようなことを言っていた「ゆくゆくはスタンダードを中心に、ジョニー・ミッチェルが歌っているようなコンテンポラリーな歌にも挑戦してみたい。」基本的にはまだオーソドックスなスタイルのジャズシンガーからはまだ離れていないと感じるが、この若さだ。今はみっちりとジャズ・ヴォーカルを追求していってほしいと思う。現在改めてモンハイトのヴォーカルを聴いてそう感じた。ついつい応援したくなる。今後のさらなる飛躍を期待しよう。 |
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カプのおすすめDVD エラ・フィッツジェラルド 「ライヴ・イン・'57&'63 DVD」 '57ベルギー エラ・フィッツジェラルド(vo)、ハーブ・エリス(g)、レイ・ブラウン(b)、ジョー・ジョーンズ(ds)、ドン・アブニー、オスカーピーターソン(p)、ロイ・エルドリッジ(tp) '57 6.6.ベルギーにて録音 1)エンジェル・アイズ 2)バードランドの子守唄 3)ラヴ・フォー・セール 4)テンダリー 5)パリの四月 6)ジャスト・ワン・オヴ・ゾーズ・シングス 7)ロール・エム・ビート 8)棒ぐるは愛のみ 9)スウィングしなけりゃ意味がない '63スウェーデン エラ・フィッツジェラルド(vo)、トミー・フラナガン(p)、レス・スパン(g)、ジム・ハガード(b)、ガス・ジョンソン(ds) '63.4.3.スウェーデンにて録音 10)ノー・ムーン・アット・オール 11)ジャスト・ワン・ゾーズ・シングス 12)ランニン・ワイルド 13)我が心のジョージア 14)デサフィナード 15)ハレルヤ、アイ・ラヴ・ソー・ハー 16)マック・ザ・ナイフ |
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今回のプレゼントは是非ゲットして頂きたい。3大女性ブルース・ジャズ・ヴォーカリストの一人と称されていますエラ・フィッツジェラルドのDVDです。ヨーロッパでのライヴ映像。舞台後方にも観客席を設けたホールの観衆は映像で見る限り黒人の方は見当たりません。光沢のあるドレスを身にまとうエラ・フィッツジェラルドがバラード曲"Angel Eyes"でスタート。続いては私の大好きな思い出の曲“Lullaby Of Birdland"そしてバラード曲の"Love For Sale"ルイ・アームストロングとオスカー・ピーターソンとデュエットしたという"Tenderly"も聴かせどころ。優雅でセンシティブな歌唱と「ハンカチ王子」ならぬ「ハンカチ女王」といいましょうか。ハンカチで額の汗を拭きつつ観衆に感謝を表するエラの謙虚な態度に好感を得ました。"April In Paris"では終始ニコニコ笑顔のドラマー、ジョー・ジョーンズと「ジングル・ベルズ」の一節を盛り込む。これまた大好きな"Just One Of Those Things"は素晴らしいリズム感とノリの良さを堪能。R&Bシンガーかなと思わせる"Roll 'EM Pete"も最高。"I Can't Give You Anything But Love"ではローズ・マーフィーとルイ・アームストロングの物真似を引用し笑いを誘う。ソプラノ女王エラが低音域のルイの物真似をするのだが本当にそっくりで聞き応えがある。アンコールナンバーはデューク・エリントンの"It Don't Mean A Thing"エラの力強いソプラノ、お得意のスキャットも冴えています。ハーブ・エリスのギター、オスカー・ピーターソンのピアノのソロ、ロイ・エルドリッジの飛び入りトランペットもお愉しみください。 6年後にスウェーデンテレビ番組で収録されたライヴ映像。外見上の衰えは否めないですが円熟を増し尚一層卓越したヴォーカルです。当時33歳のトミー・フラナガンのピアノ演奏も聴き所。スターティング"No Moon At All"はトミー・フラナガンのイントロを聴きハッとした。Jazz Club Over Seasのオーナー兼ピアニスト寺井氏の演奏が脳裏に浮かんだ。エラが「トミー、トミー」とご機嫌です。続いて'57のライヴとは一味違い芳醇な"Just One Of Those Things"。アップテンポの"Runnin' Wild"はスキャット健在。ハリ、艶、スイング感が満載。"Georgia On My Mind"は力みが無いが心に染み入る歌唱。"Desafinado"はカルロス・ジョビン作。滑らかなイメージのヴォサノバ調ではなくスイング感あるヴォサノバで料理するエラは何を歌っても上手いです。"Hallelujah, I Love Her So", "Mack The Knife"で締めくくります。彼女のライヴを鑑賞して思うのはシンガーとしての素晴らしさはいうまでもありませんが彼女の天性の輝かしい宝石が聴き手の心を温かくさせる。素晴らしいジャズエンターテナーだと思いました。是非DVDプレゼントに応募して確かめてください。(^^) |