「今年のお気に入り」 コン&カプ 今週のおすすめはCD2枚です。ご応募いただいた皆様から抽選で各1枚ずつプレゼントします。お名前、送り先、ご希望のCD(「マイ・フェイバリット・シングス」か「The Inspiration Suite」)を明記の上、下記メールアドレスまでご応募ください。 mailto:merumaga@hifido.co.jp 締め切り日時は1/3(木)21:00です。当選者の発表は賞品の発送をもって替えさせていただきます。 |
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コンのおすすめCD ティファニー・ウイズ・ハンク・ジョーンズ・トリオ・プラス 「マイ・フェイヴァリット・シングス」 ティファニー(vo)、ハンク・ジョーンズ(p)、日野皓正(tp)、レイモンド・マクモーリン(ts)、 坂井紅介(b)、オマー・ハキム(ds) 2006年9月東京で録音 ヴレッジミュージック VRCL-18838 2007/5/23発売 曲名 1) ス・ワンダフル 2) あなたは恋を知らない 3) バードランドの子守歌 4) マイ・フェイヴァリット・シングス 5) 愛しのニューオリンズ 6) ザッツ・オール 7) ブラック・コーヒー 8) 今宵の君は 9) オール・オブ・ミー 10) フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン 11)ボディ・アンド・ソウル |
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昨年10月の「ザ・ニアネス・オブ・ユー」でアルバムデビューし、まさに本格派と唸らせたティファニー。早くも第2作目のニューアルバムが発売された。しかも今回はあのピアノの巨匠ハンク・ジョーンズ率いるトリオにトランペットの日野皓正、ドラムスのオマー・ハキムを迎え、最高の演奏をバックにティファニーの堂々とした歌声が響く力作となった。 相変わらずクリクリとした目が愛くるしいティファニーの歌には粘りとパンチ力が備わっている。心の底からメロディをこなしていくボイスはキュートさを併せ持っている。ハンクのピアノのリズムに乗って伸びやかに1)「ス・ワンダフル」、2)「あなたは恋を知らない」を唄うと、3)「バードランドの子守歌」は堂々としたボイスで聴かせる。5)「愛しのニューオリンズ」、9)「オール・オブ・ミー」では、素晴らしい日野皓正のトランペットが力溢れるリズムで、軽快にしてご機嫌に奏でる。4)「マイ・フェイヴァリット・シングス」、10)「フライ・ミートゥ・ザ・ムーン」はよく耳にする曲だが、エモーショナルなフィーリングの魅力を発散させる。細かなニュアンスまでも表現して見せるあたりはさすがだ。レイモンド・マクモーリンのテナーが力強く、新鮮な空気を運んできてくれるようである。バックの好演も光っていて聴き手を魅了していくのである。ティファニーの声質はダイナミックさだけでなく、前述したようにキュートな雰囲気も漂わせている。若きエラ・フィッツジュラルドのような感じさえ与え、ダイナミックなところもよく生かされている。 サウンドはスインギーな演奏にティファニーのボイスが上手く溶け合い、厚くエネルギーに満ちたサウンドは温かい。メリハリもあり適度な艶を維持しながら分離のよい深みを持つ音場へと高められ、情感豊かに盛り上がりを見せる。 |
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カプのおすすめCD David Hazeltine 「The Inspiration Suite」 David Hazeltine(p)、Eric Alexander(ts)、Joe Locke(vib)、John Webber(b)、Joe Farnsworth(ds)、Daniel Sadownick(Perc) 2007.4.24 Brooklyn NY 曲名 1) I Should Care 2) Don't Walk Away 3) Motivation 4) Reverence 5) Insight 6) Gratitude 7) My Ideal 8) Shoulders 9) Personage of Wes |
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10月に大阪のJazz Club Over Seasにてジャズ・ベーシストのジョージ・ムラーツ・トリオのコンサートが開催されました。ドラムスはこれから注目しようと思っています若手のジェイソン・ブラウン氏、ピアニストは今回の「おすすめCD」のデビッド・ヘイゼルタイン氏でした。ご興味のある方はOver Seasの寺井珠重夫人のコンサート・レポートをご覧ください。 http://jazzclub-overseas.com/top.html さて、前置きが長くなりましたが本アルバムのご紹介といきましょう。“I Should Care”はスインギーなリズム隊をベースに甘いサックス、都会的でシャープなヴァイブの音が流麗に響きます。旨味を編み出すピアノ・ソロやバッキングにもご注目。コンガを起用した“Don’t Walk Away”は歌心あるサックス、ポロン・ポロンと心地よいヴァイブのサウンド、気品あるピアノの音色が軽快に奏でられます。”Motivation”躍動感溢れるジョー・ロックのヴァイブ・ソロからエリック・アレキサンダーのサックス、デビッド・ヘイゼルタインのピアノ・ソロへと流れます。重厚で卓越したジャズを堪能して下さい。まったりとした“Reverence”もなかなかおつなものです。”Insight”は深いベースに乗せ彩りを描きます。“Gratitude”はジョー・ロックのヴィブラホーンのマレット捌き&デビッド・アレキサンダーのサックス・ソロ。堅実なバッキングのドラムスとベースと共にデビッド・ヘイゼルタインの独創的な浮遊するピアノ演奏。互いにインスパイアーされた演奏に魅了されます。シダー・ウォルトン作”Shoulders”はとても複雑なことをサラッ〜とこなしながらもスインギーさと優雅なメロディーが基盤にあるので愉しいです。”Personage of Wes”アップテンポの愉快な気分になるラテン調です。ダニエルのコンガを満喫してください。メンバーたちの卓越した演奏を聞きながら大掃除するのもいいかもです。おすすめCDプレゼントにご応募お待ちしております。(^^) 師走に入りどなた様もご多忙の事と思います。いや〜、1年が過ぎていく時間が年々スピード化してるなぁと感じるのは私だけでしょうか。大晦日に聞く百八つの煩悩を除去する「除夜の鐘」はここ数年耳にしません。1年を振り返ると色んな出来事がありました。立ち止まり苦悩した日々は前向きに受け止め、来年へ向け新たな気持で取り組みたいと思います。沢山の人から助けられながらも休止していた事柄にも来春からは徐々に再開したいなぁと思っている次第です。この1年間ハイファイ堂「コン&カプのおすすめCD」をご愛読頂き感謝申し上げます。Cappuccinoは新旧、ジャンルに拘らずご紹介したいと思っていますので来年も今以上にご贔屓に。では、皆様、良い年をお迎えください。 |