2009年11月20日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD スタンリー・クラーク〜上原ひろみ〜レニー・ホワイト 「ジャズ・イン・ザ・ガーデン」 京都店 カプのおすすめCD Janet Seidel 「Sweet Days 1992-2009」 オーディオビギナーズ |
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コンのおすすめCD スタンリー・クラーク〜上原ひろみ〜レニー・ホワイト 「ジャズ・イン・ザ・ガーデン」 スタンリー・クラーク(b)、上原ひろみ(p)、レニー・ホワイト(ds) 2008年12月LAで録音 ユニバーサルクラシック&ジャズ UCCT-1212 2009/4/15発売 曲名 1) パラダイム・シフト 2) さくらさくら 3)シシリアン・ブルー 4)テイク・ザ・コルトレイン 5) スリー・ロング・ノーツ 6) いつか王子様が 7) アイソトープ 8)ベース・フォーク・ソング 9) グローバル・テュィーク 10) ソーラ 11) ブレイン・トレーニング 12) アンダ・ザ・ブリッジ 13) エルバ・バップ |
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何時も伸び伸びと元気あるピアノを聴かせる上原ひろみが今回は少し陰を潜めている。骨太なベースで定評のスタンリー・クラークと、繊細なドラムスが心地よいレニー・ホワイトのスケールの大きいトリオのアルバムだが、音を聴いてもスタンリー・クラークが主役を努めているということが判断できる。美しくメロウな音色で奏でられるピアノはチョッピリ大人の雰囲気をも醸し出している。だが、曲の要所ではきちっと上原のピアノの特色を生かしきっていて、また軽快さを伴っているところは素晴しい。 まず1)「パラダイム・シフト」を聴くと、いきなり速いテンポのリズムで始まり、途中から低く沈み込むごついベースは魅力的で、ピアノも美しいメロディを紡いでいく。2)「さくらさくら」は日本伝統の曲であり、琴をイメージしたかのようにスタンリー・クラークのベースソロから始まり、上原の優しく美しいピアノの響きと、スタンリー・クラークのシンバルが繊細なシーンを演出している。さくらの花びらがヒラヒラと散る様子をうまく捉えているようで、情景がリアルに目の前に浮かんでくるようだ。3)「シシリアン・ブルー」は、アルコ・ベースが悲しく、また優しく奏で、ピアノがそのあとを追う。トリオが一体感となる瞬間でもある。4)「テイク・ザ・コルトレイン」においても、よく弾むベースは張りがあり、ドラムスも元気いっぱいで繊細かつ余裕を持ってリズムを刻んでいく。5)「スリー・ロング・ノーツ」上原の持ち前を十分に生かしたピアノが軽快に飛ばしていき、その後を追うエッジがよく効いたベースの音色はタイトで艶があり、凛とした演奏が清々しい。よく知られたお馴染みの曲6)「いつか王子様が」は、柔らかく豊かで豊潤な香りがしてくるようで、ピアノとベースが優しく交差する。7)「アイソトープ」、8)「ベース・フォーク・ソング」は、ベースが厚くシンバルはよく弾けとび、ピアノもそのリズムに乗り躍動する。9)「グローバル・テュィーク」は、ゆったり感あるベースソロが甘く切なく奏でられる。10)「ソーラ」においては、相変わらずスタンリー・クラークのベースは快調に飛ばしていく。11)「ブレイン・トレーニング」、12)「アンダ・ザ・ブリッジ」は、フュージョン調のリズムに乗り、ピアノも元気さを取り戻す。13)「エルバ・バップ」でも、お馴染み上原ひろみの流れるようなピアノに情熱を感じる。豪快さを取り戻した素早い演奏は上原本来のものである。ベース、ドラムスお互いの楽器のスピード感の違いもよく出ていて、このアルバムをいっそう盛り立てているようだ。 サウンドはベースを主体としていることもあり、中・高域の張り出し感の印象は少々薄らいではいるが、この演奏を聴けば今回限りで終わって欲しくないトリオである。今後の期待も高まる。 |
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カプのおすすめCD Janet Seidel 「Sweet Days 1992-2009」 Janet Seidel(vo.p)、Paul Williams(ts,cl)、Kevin Hunt(p)、David Seidel(b)、John Morrison(ds)、Chuck Morgan(g,uk)、Laurie Bennett(ds,per.)、Bob Jeffery(s,fl)、Billy Ross(ds),Adam Pache(ds)、Joe Chindamo(p)、Fabian Hevia(ds)、Tom Baker(cor)、Ian Date(g)、Ian Bloxson(bgo)、William Galison(hca)、Ben Jones(ss)、 曲名 1)ヴェリー・ソート・オブ・ユー 2)サムバディ・ラヴズ・ミー/ ブルー・スカイ 3)ティル・ゼア・ワズ・ユー 4)ディア・ハート 5)ワンス・アポン・ア・サマー・タイム 6)コルコヴァード 7)ナイス・ワーク・イフ・ユー・キャンゲット・イット 8)虹の彼方に 9)ビギン・ザ・ビギン 10)シャレード 11)ユー・ビロング・トゥー・ミー 12)魅惑のリズム 13)エンブレイサブル・ユー 14)フィーバー 15)男と女 16)ムーン・リヴァー 17)ジョニー・ギター 18)オーラ・リー |
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外は冷たい秋雨が降るあいにくのお天気ですが、今回のおすすめCDのジャネット・サイデルのヴェルベットのような歌声を耳にすると心が浄化されます。あなたも、サイデルの魔法に掛けられることでしょう。 スターティングの1)「ヴェリー・ソート・オブ・ユー」はポール・ウィリアムスの甘いサックスとストリングスの効果もあり、とてもすがすがしい気持にさせてくれるチューンです。8)「虹の彼方に」もすっ〜とハートに染み入る優しい歌声に魅了されます。2)「サムバディ・ラヴズ・ミー/ ブルー・スカイ」は可憐な歌唱で軽快に歌います。3)「ティル・ゼア・ワズ・ユー」はチャック・モーガンのウクレレを起用して、甘く囁きます。これは、元ビートルズのポールマッカ−トニーがペギー・リーのファンで、この楽曲が大好きでビートルズのレパートリーに入れたということです。(ライナー・ノーツ引用)4)「ディア・ハート」はとても気に入ったcappuccino。ジャネット・サイデル曰く、「ずっと、大好きな曲です。特別な人が私たちと一緒にいなくて寂しい気持のクリスマス。そんな時に聴きたくなる曲です」2004リリースされた” Hooray For Christmas “ に収録されています。クリスマス大好きなcappuccinoもこのアルバムをゲットしようと思います。11)「ユー・ビロング・トゥ・ミー」はトム・ベイカーのコルネット、ベン・ジョーズのテナー・サックスがムディーに温かく包み込みます。6)「コルコヴァード」はボサノヴァを歌い始めた頃によく歌っていた曲の一つです。ボブ・ジェフリーのフルート、ビリー・ロスのパーカッシブなブラッシュ・ワークと共に妖艶に紡ぎだされます。7) 「ナイス・ワーク・イフ・ユー・キャン・ゲット・イト」はアルト・サックスを披露している今は亡きトム・ベイカーとデュエットしています。ヘンリー・マンシーニでお馴染みの10)「シャレード」ではテンポ良く、高速ワルツ・ヴァージョンでJazz色を出しています。ジョー・チンダモのピアノもお聞き逃しなく。亡きオードリー・ヘプバーン主演の「ティファニーで朝食を」で有名な16)「ムーン・リヴァー」ではウィリアム・ガリソンのハーモニカ、チャック・モーガンのギターのスパイス効果。「ティファニーで朝食を」もいいですが、私は大好きなメグ・ライアンとヒュー・ジャックマンが映画で共演した“ケイト&レオポルド”でメグ・ライアンが歌うシーンが浮かびます。ガーシュイン作12)「魅惑のリズム」はとてもスインギーで愉しく仕上げています。それにしても、選曲のセンスもさることながら、どの楽曲を聴いてもグレードの高い歌唱力で楽しめるアルバムです。シンプルゆえに実力が解る。ご試聴ご希望の方は店頭スタッフにお申し付けください。お待ちしております。(^^) ジャネット・サイデルのプロフィール: オーストラリア出身のヴォーカリスト。 1980年ごろからシドニーを中心にベース奏者の兄デイヴィッドと活動を始める。 92年にデイヴィッドが主宰するレーベル、「La Brava」からアルバムを発表。2002年に日本デヴューし、その後毎年のように来日し各地でライヴを行っている。 レコーディングもコンスタントに行い、ドリス・デイやブロッサム・ディアリーへのトリビュート・アルバム、クリスマス・アルバムなども発表しその爽やかでスウィンギー、スウィートで透けるような歌声で我が国でも根強い人気を誇る(MUZAK HPより引用) |