2009年12月04日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD ザ・グレート・ジャズ・トリオ 「レジェンド・オブ・ジャズ」 京都店 カプのおすすめCD 北村英治&テディ・ウィルソン 「ベスト・セレクション」 秋葉原店 |
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コンのおすすめCD ザ・グレート・ジャズ・トリオ 「レジェンド・オブ・ジャズ」 ハンク・ジョーンズ(p)、ロン・カーター、ジョン・パティトゥッチ、リチャード・デイビス(b)、トニー・ウイリアムス、オマー・ハキム、エルビン・ジョーンズ、ジャック・デジョネット(ds) 、ジャッキー・マクリーン、渡辺貞夫(as) 1977〜2006年9月録音 オムニバス作品(SACD/ハイブリッド盤) ヴィレッジミュージックVRCL-18844 2009/5/27発売 曲名 (1)フリーダム・ジャズ・ダンス (2)イン・ア・メロウ・トーン (3) 枯葉 (4) コンファメーション (5) 星に願いを (6) ス・ワンダフル (7) いつか王子様が (8) コルコバード(未発表作品) (9) 我が心のジョージア(未発表作品) (10)A列車で行こう (11)星影のステラ (12)スイート・ロレイン (13)キャラバン (14)サマータイム |
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ハンク・ジョーンズ率いる「ザ・グレート・ジャズ・トリオ」究極のオムニバス作品である。これを聴くとハンク・ジョーンズの逞しい限りの演奏に思わず元気づけられる。ザ・グレート・ジャズ・トリオのリーダー、ハンク・ジョーンズは、御年90歳の現役最高齢ということだけでも凄いことで、我々ジャズ・ファンの誇り的存在でもある。また、昨年(2008年)11月ブッシュ前大統領からアメリカにおける芸術文化の最高栄誉である、アメリカ国民芸術勲章を授与されたということ。この作品を聴く限り、いまだ衰えを見せるどころか、ますますダイナミックに奏でるピアノは若々しく、新鮮に聴こえる。日本のアルトサックス奏者渡辺貞夫がゲストで熱演してくれているのも嬉しい。そのことでハンクもかなり気合が入っているようだ。 まず(1)「フリーダム・ジャズ・ダンス」から聴いた。ハンクは初代メンバーのロン・カーター、トニー・ウイリアムスと一音一音美しい時を刻む。ベース、ドラムスが心地よく響きわたり、ピアノ・プレイそのものに美しいタッチを織り交ぜ、余裕を持って美しくダイナミックに紡いでいく。(3)「枯葉」、(4)「コンファメーション」、(5)「星に願いを」を聴いていったが、透明感溢れるよく弾むハンクの美しいピアノに聴き入った。(8)「コルコバード」、(9)「我が心のジョージア」は、未発表作品である。洗練され研ぎ澄まされたハンク独自の音で綴っていく姿を思い浮かべると、年齢からくる衰えなど微塵も見せない。さすがジャズの王様といっていったところである。(10)「A列車で行こう」、(11)「星影のステラ」においても、各メンバーの個性が伝わってくるような演奏が感動を呼び起こしてくれるようだ。(13)「キャラバン」、(14)「サマータイム」でも、ハンクの伝統的でメロウな美しさと輝きが一段と冴えているようだ。ただ元気なだけでなく繰り出されるピアノは鍵盤上を真珠のようにコロコロと美しく転がっていくような響きが素晴しい。ピアノ・プレイに寄り添うようにフォローするプレーヤーはダイナミックで力強く躍動感あふれるベースライン、繊細で透明感のあるシンバル捌き、絹のように爽やかな響きのアルトサックス、それぞれの個性が熱く活かされて随分魅力的だ。 サウンドはSACDハイブリッドならではの音質効果もあり、音像のフォーカスが鮮明で楽器と楽器の空間や、繊細でダイナミックな再現性に魅せられる。 |
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カプのおすすめCD 北村英治&テディ・ウィルソン 「ベスト・セレクション」 01-05 14-16:テディ・ウィルソン(ピアノ)、北川英治(クラリネット)、バッファロー・ビル・ロビンソン(ドラムス)、原田政長(b)、増田一郎(ヴィブラフォーン)’70.10.5録音 06-09:テディ・ウィルソン(ピアノ)、北川英治(アルト・テナーサックス)、原田政長(ベース)、須永ひろし(ドラムス)’73.11.12録音 10-13:テディ・ウィルソン(ピアノ)、北村英治(クラリネット)、増田一郎(ヴィブラフォーン)、池沢ゆきお(ベース)、須永ひろし(ドラムス)'71.7.9 録音 曲名 1)On The Sunny Side Of The Street 2)Time On My Hands 3)I’ve Found A New Baby 4)Stars Fell On Alabama 5)Someday Sweet Heart 6)Someone To Watch Over Me (A.sax) 7)I Want To Be Happy (T.sax) 8)Deep Purple (A.sax) 9)Mean To Me (T.sax) 10)It’s Been A Long Long Time (Live) 11)Tea For Two (Live) 12)When You’re Smiling(Live) 13)Someday Sweet Heart(Live) 14)Whispering 15)Body And Soul 16)After You’ve Gone |
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年中、大勢の観光客が訪れる京都は紅葉が見ごろになっています。異なる紅葉の彩に魅了されます。平行して、街ではクリスマス・イルミネーションが目を愉しませてくれています。子どもに手が掛からなくなった頃から、大好きなクリスマスはなんとなく寂しい行事になりつつあります。冷酒をちびちびと飲みながら一年を振り返りたいと思うcappuccino。 前置きが長くなりました、今週のおすすめCDは御歳80歳でご活躍中のクラリネット奏者北村英治氏とスイングピアノの王様テディ・ウィルソンとの共演アルバムからの選りすぐりの名曲・名演集です。どうぞご堪能ください。1)”On The Sunny Side Of The Street” クラリネットの音色と温かくスインギーなピアノ・タッチが融合し、レトロな雰囲気を醸し出します。朝の家事をしながら聴いていると爽やかな気分になるcappuccino。ヴィブラフォーンの涼やかな音色が軽快に奏でる2)“ Time On My Hands “。4)” Stars Fell On Alabama “ コロコロと弾むピアノ、流麗にマレットを打つヴィブラフォーン、歌心あるクラリネットが心地良くスイングします。6)”Someone To Watch Over Me “ テレビのCMで耳にした事があると思います。このチューンでは北川英治氏はテナー・サックスを奏でています。時が静かに流れていくようです。7)” I Want To Be Happy “ ドラムスのブラッシュ・ワークとピアノが歯切れ良くメリハリを効かせています。10)〜13)はLiveでの臨場感を愉しんでください。15)” Body And Soul “ クラリネットとピアノが語り掛けます。タイム・スリップした気分に浸りますよ。 とてもシンプルな組み合わせですが、名手だからこその安堵感を聴き手に与えます。ご試聴ご希望の方はご遠慮なく店頭スタッフにお申しつけください。お待ちしております。(^^) 北村英治氏のプロフィール: 1929年東京都生まれ。 慶応大学在学中にクラリネットを学び、1951年南部三郎クインテットでプロデビュー。1954年に自己のバンドを結成し、以来国内外でのコンサート、ディナーショウ、ラジオ・テレビ出演等、幅広い演奏活動を行っている。デキシーからモダンスィングまでをこなし、最近ではクラシック曲にも挑戦するなど前進を止めない。演奏会では木菅の暖かく深みのある音色と独特のフレーズで、聴衆の心を豊かに満たし、曲間のお喋りでも大いに楽しませてくれる。1977年モンタレージャズ祭(米国)に招かれ大好評を博し、以来アメリカはもとより、ヨーロッパ、オーストラリア等の大ジャズ祭に数多く出演し、世界的ジャズクラリネット奏者として活躍している。2007年4月 旭日小綬章受章(北村英治HPより引用) |