2010年02月19日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD リー・モーガン 「コーンブレッド」 オーディオビギナーズ カプのおすすめCD ネイサン・デイヴィス 「ロンドン・バイ・ナイト」 秋葉原店 |
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コンのおすすめCD リー・モーガン 「コーンブレッド」 リー・モーガン(tp)、ジャッキー・マクリーン(as)、ハンク・モブレイ(ts)、ハービー・ハンコック(p)、ラリー・リドレー(b)、ビリー・ヒギンズ(ds) 19651年9月NJで録音 EMIミュージック・ジャパン TOCJ-8577 2009/9/16発売 曲名 1)コーンブレッド 2)アワー・マン・ヒギンズ 3)セオラ 4)イル・ウインド 5)モスト・ライク・リー |
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往年のトランペッターの巨匠、ブルーノートのドル箱的存在でもあった、リー・モーガン、その名を聞いただけでジャズファンはゾクゾクしてくる。今、新たな時代を迎えて最新技術を駆使し高音質で甦った。この「コーンブレッド」を聴いて、モーガンの良さを再認識した。アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの一員として活躍していたリー・モーガンは、ハード・パップ・ジャズ・シーンのスター的存在となった。あのクリフォード・ブラウンの後継者とも目されていたということだ。大ヒットした名作「コーンブレッド」と、2年後の作品「ザ・サイドワインダー」でも、トランペットの力強い吹奏、天井まで突き抜ける勢いと躍動するリズムが、ジャズの音色を最高な形で表現してくれていたと思う。'72年、当時わずか33歳でこの世を去った偉大なジャズ・プレーヤーを惜しむと共に、永年モーガンとブルーノートの関係は緊密だったという。37年経った今、「コーンブレッド」を聴くと、LP時代のリー・モーガンの偉大さが懐かしく脳裏に甦る。 1)「コーンブレッド」はモーガンの魅力が遺憾なく発揮された曲である。充実感があって絶頂期でもあったのだ。2)「アワー・マン・ヒギンズ」は、モーガンのバックを勤めてきたドラムスのビリー・ヒギンズに捧げた曲ということである。この時期にハード・パップなメロディから脱皮し、更なる一歩を踏み出し進化させているのが分かる。3)「セオラ」はボサノバ曲で、流れるような軽快なテンポと美しいリズム感で、いまだ新鮮な雰囲気で聴くことができるのが嬉しい。4)「イル・ウインド」では、一転してスロー・バラードに変わる。ミューズ・プレイも素晴しい表現力で、リスナーを魅了していく。これもモーガンの持ち味であり魅力でもある。5)「モスト・ライク・リー」でも、その奏法から天才トランペッターの魅力と本質が分かるようである。刺激的な金管の響きは緻密にして繊細さを伴い、ジャズ・トランペットの本質に迫る勢いと個性を創り上げているのだ。18歳でデビューして、わずか33歳で銃弾に倒れるまでの15年間の音楽人生であるが、その偉大さは現在、なお語り継がれ伝説化されている。その死は天才アーティスト故の、悲しい結末だったのかも知れない。 サウンドはより新鮮で透明な感触で聴けるもので、トランペットのリアル性とパワフルさを感じるものだ。デッドなイメージの低音のリズム群と、色彩的なアルト&テナーサックスがピアノともよく絡み合い、まさにトランペットの歯切れのよい音を盛り上げていくところが素晴しい。 |
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カプのおすすめCD ネイサン・デイヴィス 「ロンドン・バイ・ナイト」 ネイサン・デイヴィス(ts.ss.fl) ダスコ・ゴイコヴィッチ(tp-on 1/3/4/5/7/9/10) ケニー・ドリュー(p) ジミー・ウッド(b) アル・レヴィット(ds) ジーン・トゥーサイント(ts-on 8)スタン・ロビンソン(ts-on 8) 1987.8.18 Boathouse Studio London録音 曲名 1)Noite Em Leblon 2)I Thought About You 3)Rio De Janeiro 4)London By Night 5)Dr Bu 6)But Beautiful 7)You’ve Changed 8)Shades 9)Lament 10)If I Fell |
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バンクーバーオリンピックが開催されましたね。どんな開会式を披露してくれるのかとワクワクしていました。とても期待以上の感動を覚えました。競技にも力が入りますね。一発勝負の厳しい世界。どの世界にも通ずるものがありますね。頑張りましょう! Jazz・Liveも一発勝負と言うわけで、今回のおすすめCDはヨーロッパで活躍していましたネイサン・デイヴィスのアルバムです。軍役でドイツに進駐。愛着を覚えたデイヴィスは除隊後も留まり、ケニー・クラークの誘いでパリのクラブ・サンジェルマンを拠点として演奏を開始。以後10年間のヨーロッパ生活。アート・ブレイキー・ジャズ・メッセンジャーズのヨーロッパでの公演にも参加。エリック・ドルフィーとも行動を供にしている。(ライナー・ノーツ引用) では、アルバムのご紹介とまいりましょう。スターティングはネイサン・デイヴィス作1) “ Noite Em Leblon “ ウォーキング・リズムでダンディーな印象。とても粋です。2) “ I Thought About You “エモーショナルに語り掛けるソプラノ・サックスとエレガントなピアノとの絡みに魅了されます。3) “ Rio De Janeiro と“ 5) “ Dr Bu “ もネイサン・ディヴィスの作品です。前者はエキゾチックさをベースにデイヴィスのソプラノ・サックス、ゴイコビッチのトランペット、ウッドのベース・ソロへと繋がれます。終盤にサックスとトランペットの絡みが妖艶さを醸し出します。後者はcappuccinoが気に入ったノリの良い作品。テナー・サックスとトランペットのハーモニーが素敵です。全体がメリハリを効かせた作品に仕上げています。アルバム・タイトル・チューンの4) “ London By Night “ ディヴィスが優美な音色のフルートで温かく伸びやかに滑り出します。味わい深くキレのあるトランペット、弾力のあるベースが心地よくうっとりとしてしまいました。エレガントリーなジャズです。6) “ But Beautiful “ 緩急自在に情熱的なパフォーマンスで迫ります。女性キラーのバラードですね。7) “ You’ve Changed “ バランスよくまとまっています。8) “ Shades “ 勇壮な3管奏法です。リズム・キーパーのベース、ドラムス、が力強く支えています。J.J.ジョンソン作9) “ Lament “ なみなみと流れるデイヴィスのサックス・フレーズ、クールなゴイゴビッチのトランペット、研ぎ澄まされたドリューのピアノの融合で紡がれる10) “ If I Feel “ は皆さんお馴染みのビートルズナンバーをスインギーに奏でられます。コンガのようなパーカッシブなドラミングが楽しい。洋楽好きのきっかけがビートルズだったcappuccinoは思わず笑みを浮かべながら聴いてしまいました。ネイサン・デイビス、ダスコ・ゴイコビッチ、ケニー・ドリューなどの秀逸なメンバーが上質でエモーショナルなジャズをご提供します。ご試聴ご希望の方はご遠慮なく店頭スタッフにお申しつけ下さい。お待ちしております。(^^) |