2010年04月02日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD ロマンティック・ジャズ・トリオ 「モリエンド・カフェ」 福岡店 カプのおすすめCD Bill Crow Quartet 「Jazz Anecdotes」 大須本店 |
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コンのおすすめCD モリエンド・カフェ 「ロマンティック・ジャズ・トリオ」 ジョン・ディ・マルティーノ(p)、ハンス・グラビシュニック(b)、ウイリー・マルティネス(ds) 2008年4月NYで録音 ヴィーナスレコード VHCD-1031 2009/7/15 発売 曲名 1)マリア・セル・バンテス 2)黒い天使 3)アマポーラ 4)オプシオン 5)テ・キェロ・デヒステ 6)ババルー 7)ノーチェ・デ・ロンダ 8)キエン・セラ 9)グリーン・アイズ 10)グラナダ 11)モリエンド・カフェ 12)イエスタデイ・アイ・ハード・ザ・レイン 13)マイアミ・ビーチ・ルンバ 14)ジャングル・ドラムス |
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ジョン・ディ・マルティーノ率いるロマンティック・ジャズ・トリオが独自の繊細な音とユニークなアイデアでラテン・スタンダード・メロディをイタリアン・ジャズで展開していく。ウイリー・マルティネスのシンバルとスネアが鮮明で、透明感ある響きにグイグイと引き込まれていく。ハンス・グラビシュニックのベースも図太くエッジの効いた何ともいえない低く沈み込む。今作は実に魅力的である。 1)「マリア・セル・バンテス」、2)「黒い天使」、(5)「テ・キェロ・デヒステ」とよく知られた(8)「キエン・セラ」ではラテンメロディを心行くまで力強いタッチで紡いでいく。(10)「グラナダ」も出足軽やかにスイングするマルティーノのピアノが美しく実に色彩豊かに響いてくる。ハンス・グラビシュニックのベースも低くダイナミックで、随所にエッジを効かせ躍動感豊かに奏でていく。ウイリー・マルティネスのドラムさばきも鮮やかで、響きは繊細かつ透明感があり、これまた抜群のスネアの輝きも耳元に優しく囁いてくれるようだ。このアルバムもおしゃれなフィーリングがいっぱいで、ラテンメロディを鮮やかに描いていく仕法は、創造性豊かでさらに美しく盛り上げていくフレーズ等はモダンな感覚で聴く者を癒してくれる。1)「マリア・セル・バンテス」から(14)「ジャングル・ドラムス」まで全曲にわたり実にバランスよく、ジャズ特有のスイング感と躍動感に満足する。ましてサウンドは凄くダイナミックレンジも広く、ジャズ好みのリズム感と音色なのだ。心地よいメロディは正統派ジャズ・トリオが減少する中、これからも存続していってほしいもので、真のピアノ・トリオはこのロマンティック・ジャズ・トリオではないかと好感を持つものだ。 サウンドは高音質なHQCDということもあり、非常に録音のバランスが優秀かつ華やかで、がっしりしたダイナミックな骨格を成している。押し出し感にも優れ、スマートなメロディ感覚も良好であり、リスナーをイタリア・ジャズの世界へと誘ってくれる。 |
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カプのおすすめCD Bill Crow Quartet 「Jazz Anecdotes」 Bill Crow(b)、Carmen Leggio(ts)、Joe Cohn(g)、David Jones(ds) 1966.11.19.20 NY クリントン・スタジオ”A” 録音 曲名 1)Jazz Anecdotes 2)Bohemia After Dark 3)In A Mellotone 4)Street Of Dreams 5)Tarrytown 6)Lover, Come Back To Me 7)On The Alamo 8)Mack The Knife 9)These Foolish Things 10)‘Round Midnight 11)Speak Low 12)Tickletoe |
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今回のおすすめCDビル・クロウ・カルテットの「ジャズ・アネクドーツ」はジャズには欠かせないスイング感に溢れ、レトロさをも醸し出すピアノ・レスのアルバムです。力みが無く軽快にという表現が合っているかなと思うcappuccino。何か物足りない印象を与えてしまうかもしれませんが、この印象を見事なまでに裏切ってくれるのです。きっと彼らのパフォーマンスをご堪能頂けると思います。では、アルバムのご紹介とまいりましょう。 オスカー・ペディフォード作2)”Bohemia After Dark “ は重厚なベース、ドラムスのマレット、風のように舞うテナー、軽やかなギターの融合がとても素敵です。「カフェ・ボヘミア」で連日演奏をしていたオスカー・ペディフォードをビル・クロウは毎晩聴きに行ったそうで、憧れの彼を「formidable」と言っていたようです。(ライナー・ノーツ引用)。デューク・エリントン作3) “ In A Mellotone “ 気品ある旋律が舞い、十分スイングしています。4)“ Street Of Dreams ” はギターとベースで始まり、ソロへと繋ぎます。甘く優しく囁くテナー・サックス→一音一音繊細なギター→語りかけているようなベースへとスウィートなハーモニーでまとめています。1)”Jazz Anecdotes “ と5) “ Tarrytown ” はベーシストのビル・クロウの作品です。前者はテナーとギターの流暢な掛け合いが心地よく耳に響きます。後者は恋の季節を思わせるようなヴォッサ調。6)” Lover, Come Back To Me “ アップ・テンポですがクールで絶妙なまとまりです。7)“ On The Alamo “ 8)“ Mack The Knife “とても可憐なサックスとギターのハーモニー、ベースとドラムスをスムーズに誘導し、テンポ良く会話をしています。9)“ These Foolish Things “ギター・フレーズやベースにも魅了されますが、カーメン・レギオのテナーの名演にうっとりしてしまいます。人それぞれの至福の時をご想像ください。セロニアス・モンク作10)” ‘ Round Midnight “ 、スイング時代のテナーの神様レスター・ヤング作12)” Tickletoe “ 。10)、12)は作品自体がとても素敵ですが、名演も魅了します。クルト・ワイル作11)” Speak Low “ テナーとベースのハーモニー、ブラッシュ・ワークとギターのスパイシー使いでセンス良く料理されています。 選曲が良く、終始控えめな音作りで、癒しのエッセンスをプラスされた温もりのある深いサウンド作りをご堪能頂けると思います。ご試聴ご希望の方はご遠慮なく店頭スタッフにお申し付けください。お待ちしております。(^^) |