2010年09月03日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD ニッキ・パロット 「ブラック・コーヒー」 大須本店 カプのおすすめCD Joe Chambers 「Horace To Max」 日本橋店 |
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コンのおすすめCD ニッキ・パロット 「ブラック・コーヒー」 ニッキ・パロット(vo,b)、リサ・パロット(ss,bs.bcl)、ハリー・アレン(ts)、ジョン・ディマルティーノ(p)、ポール・マイヤーズ(g)、デイオン・パーソン(ds)、 2009年12月NYで録音 ヴィーナスレコード VHCD-1041 2010/4/21 発売 曲名 1) ダーク・アイズ 2) ブラック・コーヒー 3) ホワイ・ドント・ユードゥ・ライト 4) オールライト・オーケイ・ユー・ウイン 5)ベッドでタバコをすわないで 6) フィーバー 7) ゴー・スロー 8) ハレルヤ・アイ・ラブ・ヒム・ソー 9) 恋に寒さを忘れて 10) ジャスト・ワン・モア・チャンス 11) ノー・ムーン・アット・オール 12) アワー・ディ・ウイル・カム 13)ソー・イン・ラブ 14)いつかどこかで 15)恋におちた時 |
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ベースを弾くボーカリストとして類まれなる才能を発揮する、二刀流美貌の女性ミュージシャンとくればニッキ・パロットである。デビューアルバム「ムーン・リバー」と2作目の「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」はいずれも2年連続スイング・ジャーナル・ヴォーカル・ディスク大賞を受賞した。今回が3作目となるアルバムだ。ブロンドの長い髪と大きい瞳の美女が、女性としては大変珍しいウッド・ベースを、しかも「力強く」弾き、気だるく甘いシルキー・ボイスで囁く。ジャズ・ファンでなくともグラッとくることだろう。 1)「ダーク・アイズ」では、いきなり驚くような分厚いアルコベースが耳に飛び込む。陽気にスイングするハミングも見事だ。2)「ブラック・コーヒー」3)「ホワイ・ドント・ユードゥ・ライト」、今作の録音はかなりエコーが効いている。ハスキーでジャジーな歌声は、魅惑的で一瞬ドキッとする。“ブラック・コーヒー”というテーマからペギー・リーを彷彿させる。4)「オールライト・オーケイ・ユー・ウイン」では、骨太なベース・ソロから始まり、ハリー・アレンのテナーが絡む、まるで会話のような掛け合いが陽気で楽しい。ギターのポール・マイヤーズも素晴らしいソロを聴かせ、またピアノのジョン・ディマルティーノが割って入るといった、実にご機嫌なプレイで展開する。よく知られた曲5)「ベッドでタバコをすわないで」6)「フィーバー」では、ベースが小気味よく弾ける。ハリー・アレンのテナーも心地よくリズムを刻み気持ちよく響きわたる。8)「ハレルヤ・アイ・ラブ・ヒム・ソー」9)「恋に寒さを忘れて」、ハスキーさに加え、切なさ漂うセクシーなボーカルに、ただただ魅了されるばかり。10)「ジャスト・ワン・モア・チャンス」12)「アワー・ディ・ウイル・カム」では、エッジの効いたギター・ソロとテナーの輝くような響きがよくマッチして、パロットのベースもより低く、ボーカルもリアルにリズムを刻む。11)「ノー・ムーン・アット・オール」は、ハスキーな歌声が何処までも透明感を増し、ここではピアノとシンバルが断然光っている。13)「ソー・イン・ラブ」では、各奏者がアンサンブルを確かめ合うようにも聴こえ、ドラムスのデイオン・パーソンがパロットのベースを上手くフォローするところが見事だ。14)「いつかどこかで」15)「恋におちた時」、ポール・マイヤーズのギターとデイオン・パーソンのドラムスの切れ味がよく、心地よく軽快にスイングする演奏が終始楽しめる。 ニッキ・パロットのベース&ボーカルが艶やか。テナー・サックス、ギター、ピアノ、ドラムス群の何れもが強い押し出し感を伴って、ダイナミック&リアルに迫る。録音は大変優秀なので、個人的に言って、図太く安定感がある音質が繊細で豊かな響きに感じる。ピュア・オーディオで聴いても断然魅力的なので、ここはわざわざエコーを効かせない方が賢明だろう。 |
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カプのおすすめCD Joe Chambers 「Horace To Max」 Joe Chambers( ds. Vib. Marimba) 、Eric Alexander(ts)、Xavier Davis(p)、Dwayne Burno(b)、Steve Berrios(ds. Conga.perc.)、Nicole Guiland(vo.)、 曲名 1)Asiatic Raes 2)Ecaroh 3)Man From South Africa 4)Mendacity 5)Portia 6)Water Babies 7)Lonsome Lover 8)Evidence 9)Afreeka |
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皆さん、こんにちは。長い夏休みが終わり、主婦さんはホッと一息でしょうか? 残暑が厳しいようですから、夏の疲れがでないようしっかりと体調管理をして乗り切ってください。という訳で今回のおすすめCDは涼しげなヴィブラフォン、温もりがあるマリンバからドラムスなどを演奏します、ジョー・チェンバースの「Horece To Max」です。彼は80年代から90年代はドラム、パーカッショニストとして、チャールス・ミンガス、スティーブ・グロスマン、チェット・ベイカー、ジョー・ヘンダーソンなどと共演しています。1991年にはマックス・ローチの最後のリーダー作品でも参加しております。では、ご紹介とまいりましょう。 スターティングはケニー・ドーハム作、” Asiatic Raes “ です。コンガをスパイスにアフロ・キューバンでゴージャスにグルーブします。流麗なサックス、メリハリを利かせたピアノ、終始力強くタイム・キープするベース&ドラムス・ソロへと奏でられ、エキゾチックにフェイド・アウトします。ジョー・チェンバースとスティーブ・ベリオスのダブル・ドラムスです。2)” Ecaroh “ と9)” Afreeka “ はジョー・チェンバースの作品です。 前者はゆったりとしたイントロから入り、いくつかのリズムで趣向を変えます。ブラッシュ・ワークをバックにジョー・チェンバースの美しいヴィブラフォーンが堪能できます。エリック・アレキサンダーの豊かなフレージングも心地良く響きますよ。後者はスティーブのコンガが軽快にバッキング。アーシーなラテン色をヴィヴラフォーンとマリンバで巧みなマレット捌きを披露しています。マックス・ローチ作4)” Mendacity “ と7) “ Lonsome Lover “ は紅一点、ニコールがヴォーカルで参加しています。前者” Mendacity “ の意味は「虚偽」という意味です。単調なメロディーをピアノとパーカッションがキープする中、図太いサックスと涼しげなヴィブラフォーンが上手く絡み合います。後者ではダークな旋律に乗り、ニコールのソウルフルな語り口とエキサイティングなヴァイヴが融合し、エモーショナルに迫ります。マーカス・ミラー作5) “ Portia “ 、セロニアス・モンク作8) “ Evidence “ も興味深い作品に仕上げています。 ご試聴ご希望の方はご遠慮なく、店頭スタッフにお申し付け下さい。お待ちしております。(^^) |