2011年01月28日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD マンハッタン・ジャズ・クインテット 「ラティーノ・バップ」日本橋店 カプのおすすめCD 岸ミツアキ「インセンティブ」 秋葉原店 |
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コンのおすすめCD マンハッタン・ジャズ・クインテット 「ラティーノ・バップ」 デビッド・マシューズ(p),ル・ソロフ(tp),アンディ・スニッツアー(ts),フランソワ・ムタン(b),ビクター・ルイス(ds) バーズレコード XQDJ-1017 2010/9/22 発売 曲名 1)エル・クンバンチェロ 2)べサメ・ムーチョ 3)ヴォラーレ 4)リベル・タンゴ 5)ラ・マラゲーニャ/グラナダ 6)スウェイ(キエンセラ) 7)タブー 8)パッション・フルーツ |
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わくわくするような軽快なラテン・リズムに乗って、迫力ある豪快なスイング感に魅せられる。待ち望んでいたマンハッタン・ジャズ・クインテット(以下MJQ)の元気で迫力あるアルバムである。デビッド・マシューズの絶妙なアレンジと演出にはいつも感心するばかり。よく知られたスタンダードばかりをうきうきしてくるようなラテン・リズムで仕上げた。 1)「エル・クンバンチェロ」では、思わず身体が自然と動きだすスピーディな演奏とアレンジで、MJQのパワーが炸裂する。目が覚めるようなスーパー・コンボにご機嫌である。2)「べサメ・ムーチョ」3)「ヴォラーレ」この曲も、知らない人はいないだろう。MJQの豪華な演奏で、切れ味鋭い音圧感を伴った再現性に聞き惚れる。4)「リベル・タンゴ」、ル・ソロフの妙技は絶品で、きゅっと引き締まったミュート奏法が部屋全体に響きわたる。マシューズのピアノのアレンジはいつもながらの素晴らしい出来映えだ。5)「ラ・マラゲーニャ/グラナダ」これもご存知の曲。ピアノソロに加え、テナーサックスのアンディ・スニッツアーの繰り出す響きは自然で、その後を追うようにル・ソロフのトランペットがいっそう輝きを増す。見事だ。クインテットならではの華やかなスイング感がたまらない。6)「スウェイ(キエンセラ)」では、お馴染みの曲をマシューズが上手くアレンジして軽快に奏でる。ここでもル・ソロフのトランペットが一段と輝きを放ち、ビクター・ルイスのシンバルが上手くミックスして流れるようなリズムを刻む。7)「タブー」では、ムーディなゆったりしたリズムに乗って、テナー、トランペット、ピアノが上手く絡み合い、後半は快適なリズムで奏でる。8)「パッション・フルーツ」でも、フランソワ・ムタンの飛びぬけたベース・ソロが魅力で、ビクター・ルイスのドラムスとの一体感は抜群である。はち切れんばかりのパワーが圧巻。演奏自体でリスナーを酔わす。ル・ソロフのトランペットとアンディ・スニッツアーのテナーサックスの切れもよく、ふくよかな音色にスピードを織り交ぜていくシーンに聴き惚れる。 MJQは何故これほどまでに、心うきうきさせてくれるのだろうか。聴きなれた曲でもマシューズの手にかかればご機嫌になれる。今回の音源も素晴らしく、元気あるサウンドは誰が聴いても絶賛するだろう。各楽器の明快な音がリスナーの背後まで包んでくれる。アレンジも見事で、鬼才マシューズの意気込みが強く感じられる。MJQの元気な演奏と録音も見事に効を奏す。 |
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インセンティヴ / 岸 ミツアキ フューチャリング ニール・スウェインソン 岸 ミツアキ(p)、ニール・スウェイソン(b) 2010.6.17.18 ファツィオリ・ショールーム録音 1)ビー・マイ・ラヴ 2)A列車で行こう 3)トロイメライ 4)クライ・ミー・ア・リヴァー 5)オールウェイズ 6)P・S・アイ・ラヴ・ユー 7)インセンティヴ 8)ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン 9)ボーン・トゥ・ビー・ブルー 10)ダーン・ザット・ドリーム 11)トゥ・ラヴ・アゲイン 12)ルビー・マイ・ディア |
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皆様こんにちは。風邪や花粉症対策としてマスクを着けて出かけますが、車内は暖かくて息苦しいです。しかし、通気が良すぎても意味がないような・・・。さて、今回のおすすめCDは関西ご出身の世界的に有名なジャズピアニスト:岸ミツアキです。毎年5月に開催される大阪府高槻市の「高槻ジャズ・ストリート」に今年もご出演されます。では、アルバムのご紹介とまいりましょう。 イタリアのファツィオリ・ピアノ工房で製造された岸氏のマイ・ピアノでの一発録音だそうです。デュオのお相手ニール・スウェインソンはカナダ・トロントを拠点に世界的に活動する名ベーシストです。彼の演奏に魅了された岸氏は本作が2枚目の共演となります。岸氏ご本人の楽しいライナーノーツを引用しながら書きたいと思います。 1)「ビー・マイ・ラヴ」、2)「A列車で行こう」3)「オールウェイズ」は重厚に響くベースをバックにコロコロと軽やかに且つ優美にスイングするピアノが魅了します。どこか懐かしい響きです。ロベルト・シューマンの作品3)「トロイメライ」は「子ども心を描いた大人の回想であり、大人のための曲です」と結婚後にシューマンがコメントされているようです。11)「トゥ・ラヴ・アゲイン」はフレディリック・ショパンの作品。「ショパン国際ピアノ・コンクール」の公式ピアノにファツィオリ・ピアノが選ばれているそうです。4)「クライ・ミー・ア・リヴァー」8)「ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン」はとても歌心とキレを併せ持つ演奏に魅せられます。続くは、ビートルズのジョン・レノンの歌声が脳裏をかすめ、早とちりしたcappuccino。6)「P・S.・アイ・ラブ・ユー」はとてもロマンティックな旋律の中に愛を込めゆったりと紡ぎます。タイトル・チューンの7)「インセンティヴ」は二人の美しいハーモニーが心地良く響きます。ご自身のコメントと繊細なパフォームとのギャップも愉しいです。Cappuccinoが気に入ったのは8)「ボーン・トゥー・ビー・ブルー」です。ちょっとブルージーなこの曲はメル・トーメとロバート・ウェルズの共作です。「ちょっと考え方を変えるだけで人は結構前向きになれるはず・・・。ネガティブにならないように・・・。」まさしく私への教訓。ニールのベースが力強く励ましてくれているかのようです。アルバム最後を飾るのはユニークな作品に魅了されるセロニアス・モンクの12)「ルビー・マイ・ディア」です。岸氏曰く、ジャズメンが好んで取り上げたくなる不思議な魔力が間違いなく宿っている。Cappuccino曰く、聴き手も同様です。 |
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クラッシック、ポピュラー、ジャズ・ファン、どなたにもお薦めです。スインギーなパフォーマンスには定評があり、あっと言う間の58分12秒ですよ。ご試聴ご希望の方は店頭スタッフにご遠慮なくお申し付け下さい。お待ちしております。(^^) |