2012年03月30日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD サリー・ナイト「ラヴ・フォー・セイル」福岡店 カプのおすすめCD 守屋純子オーケストラ「イントゥ・ザ・ブライト・ディケイト」日本橋店 |
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サリー・ナイト 「ラヴ・フォー・セイル」 サリー・ナイト(vo)マッシモ・ファラオ(p)テイラ・ミッチェル(b)グレッグ・ハッチンソン(ds) 2011年10月NYで録音 ヴィーナスレコード VHCD-1065 2012/1/18 発売 曲名 1)マイ・ファニー・バレンタイン 2)ラヴ・フォー・セール 3)ウィスパー・ノット 4)エンジェル・アイズ 5)イッツ・オールライト・ウイズ・ミー 6)ブラック・コーヒー 7)テンダリー 8)ジャスト・ユー・ジャスト・ミー 9)ボッサ・メドレー:エスターテ〜黒いオルフェ〜コロコヴァード 10)ザ・レディ・イズ・ア・トランプ 11)アワ・ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ 12)ディ・イン・デイ・アウト 13)ホワイ・ドント・ユー・ミート・ミー・ダウンタウン 14)エンブレイサブル・ユー 15)アイ・ソウト・アバウト・ユー 16)ハニー・サックル・ローズ 17)ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト |
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クールなヴォイスと美貌を併せ持つヴォーカリストが誕生した。その名はサリー・ナイト。張りのあるみずみずしい声は愛くるしく個性的、癒しにも似た雰囲気に魅了される。豪華なサウンドをバックにラブリーでチャーミングなヴォーカルを聴かせる。声質に合う唄い方が耳に心地よく響く。シンガーソング・ライターでもあるサリー・ナイトのセンスや、個性の表れた選曲である。 まず1)「マイ・ファニー・バレンタイン」2)「ラヴ・フォー・セール」では、しっとりとしていながらのびのびとした、女性らしい可愛さで歌う。正統派ジャズ・ボーカルをベースに培った自分の音楽の好みやセンスに合ったヴォーカル表現を心がけているようだ。3)「ウィスパー・ノット」、明るく軽快なテンポで落ち着いた表現が心憎い。名曲6)「ブラック・コーヒー」7)「テンダリー」、ゆったりとした歌声とマッシモ・ファラオの美しいピアノのフォローとが上手くマッチして、気持ちよく歌っている。9)「ボッサ・メドレー:エスターテ〜黒いオルフェ〜コロコヴァード」11)「アワ・ラヴ・イズ・ヒア・トゥ・ステイ」では、彼女にピッタリな歌い方で、ボッサ・メドレーの爽やかさを表現している。サリー・ナイトのように歌えるヴォーカリストは少ないであろう。12)「ディ・イン・デイ・アウト」15)「アイ・ソウト・アバウト・ユー」、さすが!非常にうまく歌っている。ピアノ、ベース、ドラムスが一体となって奏でるメロディによく乗り、見事なマッチングを聴かせる。16)「ハニー・サックル・ローズ」17)「ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト」、分厚いベースとピアノの流れがゆったりとしたリズムを刻み、何とも言えないジャズ・ヴォーカルの奥深さを味わえる。オーソドックスさも持ち合わせたサリー・ナイトの美しい歌声は、バラードが良く似合い、ブルージな表現力に長けている。時にはセクシーで可憐な雰囲気をも醸し出すサリー・ナイトのヴォーカルが心の底に染み渡る。 しっとりした歌声に寄り添うように、ピアノ、ベース、ドラムスのコンビネーションの良さが直に伝わってくる。若々しくしなやかなヴォーカルが妖しいまでに生々しく迫る。これからが楽しみなヴォーカリストである。 |
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守屋純子オーケストラ 「イントゥ・ザ・ブライト・ディケイト」 守屋純子(p);エリック・ミヤシロ,木幡光邦,奥村晶,岡崎好朗(tp);近藤和彦,緑川永徳,小池修,アンディー・ウルフ,宮本大路(sax);片岡雄三,佐藤春樹,東條あづさ,山城純子(tb);納浩一(b);大坂昌彦(ds);岡部洋一(perc) 2011年9月28日&29日サウンド・シティーA スタジオ録音 曲名 1)イントゥ・ザ・ブライト・デケイド 2)メイプル 3)フォー・ダニエル 4)ウォーキング・ダウン・ザ・ナカミセ・ストリート 5)フォーエヴァー・ピース 6)ダンス・ア・ダンス 7)ザ・サイドワインダー 8)星影のステラ 9)シング・ユア・ソング 10)スイングしなけりゃ意味ないね |
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皆さん、こんにちは。3月も最終週になりましたが、如何お過ごしでしたか?年度末でなにかとご多忙だった方、長年勤務された会社を退職される方、不安と希望を胸に新生活へ向けての準備をされている方等・・・。別れと出会いの季節です。ちょっぴりセンチメンタルな気分になりますが、其々の癒しグッズを活用しつつ、希望を抱いて前進していきましょう。というわけで今回のおすすめCDは、日本を代表するジャズ・ミュージシャンが集結した、守屋純子オーケストラ「イントゥ・ザ・ブライト・ディケイト」です。最近、ミュージシャンの方がライナー・ノーツを執筆されるケースが増えました。できるだけご自身の書かれたことをご紹介していきたいと思います。では、アルバムのご紹介とまいりましょう。 スターティングは1)「イントゥ・ザ・ブライト・デケイド」です。10周年を記念し、更に「次の輝かしい10年に向けて新たに歩きだそう」という気持ちで書き上げたそうです。新たに参加されたパーカッションの岡部洋一氏が躍動感を更に増します。長谷川等伯の障壁画をテーマにしたという2)「メイプル」は、大好きな大坂昌彦氏の巧みなスティック捌きが流麗に奏でられます。力強いホーン・セクションと守屋純子さんの美しいピアノ・ロールとの対比にも魅了されます。3)「フォー・ダニエル」は、守屋さんがフランス・ツアーをされた際に大変お世話になったダニエルさんが昨年他界されたということで、彼への感謝の意を楽曲にしたそうです。柔らかなトーンで彩られたメロディーが優しい香と共に吹き抜けていきます。 浅草ジャズコンテスト30周年記念委嘱曲の4)「ウォーキング・ダウン・ザ・ナカミセ・ストリート」は、納浩一氏のベース、大坂氏の弾けるドラム・キックがしっかりとバックを固め、メンバーを牽引します。トランペット、サックスの絡みを交えた元気漲る楽曲です。 震災復興を願って書いた5)「フォーエヴァー・ピース」、哀愁漂う旋律に込み上げてくるものがあります。守屋さんのピアノと小池修氏のサックス・ソロを機に徐々に力強く奏でられます。明日への希望や祈りを唄っているかのようです。じっくりとお聴き下さい。6)「ダンス・ア・ダンス」は守屋さんのピアノ・ソロ用に書き上げた曲だそうです。とても美しいメロディーで優しく円やかな音色で優美な世界へと誘います。続きましてはパーカッションを活かした7)「ザ・サイドワインダー」です。岡部氏のパーカッション・スパイスと共にファンキーなノリの楽しい仕上がりです。8)「星影のステラ」ベースとバリトン・サックスの低音と原曲のメロディーを対比させたという、渋い味わいの仕上がりです。Cappuccinoが大好きな楽曲の一つ10)「スイングしなけりゃ意味ないね」は、意表をついた守屋さんのアレンジに脱帽です。勿論、体はスイングしてますヨ! ビッグ・バンド・ファンは勿論のこと、ジャズ、オーディオ・ファンの方にも聴いて頂きたいです。ご試聴ご希望の方は店頭スタッフにご遠慮なくお申しつけ下さい。お待ちしております。(^^) おまけ:(守屋純子ライナーノーツより抜粋) 「アーティストについて」 今回は、今までと比べても、「美しく親しみ易いメロディー」が何よりも大切、ということを特に意識しています。それは、たとえば、「ザ・サイドワインダー」、「シング・ユア・ソング」 、「スイングしなけりゃ意味ないね」などが、ヴォーカリストの方々との共演がヒントになってアレンジしていることとも無関係ではないと思います。また、今回は3月の震災後の録音ということもあり、自然と、を意識したテーマの曲も多くなっています。浅草ジャズコンテスト30周年記念委嘱曲や長谷川等伯の障壁画をテーマにした、震災復興を願って書いたなどです。 ジャズは時代・地域と共に移り変わるです。世界中に良いビッグバンドはたくさんありますが、現代の日本のジャズ・アンサンブルのあり方として共感して聴いていただければ、そして、このCDの中から社会人・学生ビッグバンドの皆様に演奏していただければ、嬉しい限りです。 |