世界で初めて実際に稼動した、再生可能なレコードは、エジソンが 1877年12月6日(のちの「音の日」)に発明した「フォノグラフ」でした。直径 8 cm の、錫箔を貼った真鍮の円筒に針で音溝を記録するという、基本原理は後のレコードと同じものでした。フォノグラフは、日本では蘇言機、蓄音機と訳されています。ただしこの当時はまだ、音楽用途はほとんど想定されておらず、エジソンも盲人を補助する為の機器として考案したのでした。
そしてその後の2008年3月にフランス科学アカデミーが発表したところでは、フォノトグラフの煤の上に残されていた図形を画像としてコンピュータで解析した結果として、1860年4月9日に記録された女性の唄うフランス民謡『月の光』(原題:Au Clair de la Lune)の再生に成功したそうで、フランス科学アカデミーはこれを「人類最古の録音」としたそうです。