京都の町でも、其処此処でイルミネーションが輝く時期となりました、京都商品部の朴 高史です。 少し前のことですが、NHKのニュースで「年末商戦でオーディオに注目が集まってる」とのこと。 内容は、ハイレゾオーディオとレコードプレーヤーが売れるかもとのことでした。 ということで、今回はハイレゾとレコードのお話です。 |
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まずはハイレゾから 今年の3月の事、「JEITA(電子情報技術産業協会)は26日、「ハイレゾオーディオ」の呼称を定義し、会員各社に告知した。 サンプリング周波数と量子化ビット数のいずれかがCDスペックを超えているものをハイレゾオーディオと定義した。」AV Watchより そして6月、「(社)日本オーディオ協会は6月12日、同協会としての“ハイレゾ”の定義とともに、オーディオ業界全体での使用を推進する統一のハイレゾロゴマークを発表した。」 「同協会は“ハイレゾ”について「HiFiオーディオ」につながる「新しい時代のオーディオ」表現として捉えている。 またハイレゾ対応機器は、民生用として録音から再生に至る一貫した機器として捉え、録音、再生、伝送において以下の性能を満たすものを、ハイレゾ対応機器として定義する。 アナログ機器 録音マイクの高域周波数性能 - 40kHz以上。 アンプ高域再生性能 - 40kHz以上。 スピーカー・ヘッドホン高域再生性能 - 40kHz以上。 デジタル機器 録音フォーマット - FLAC or WAVファイル 96kHz/24bit以上。 入出力インターフェイス - 96kHz/24bit以上。 ファイル再生 - FLAC/WAVファイル 96kHz/24bitに対応可能。自己録再機は、FLACまたはWAVのどちらかのみでも良い。 信号処理 - 96kHz/24bit以上の信号処理性能。 デジタル・アナログ変換 - 96kHz/24bit以上。 「音と言うのは感性価値。聴いて感動する、心が震えるような音をとらえようとするなら、このくらいの基準をクリアしなければいけないと思う」(校條会長)。」 Phile-webより |
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協会推奨のハイレゾロゴとして、ソニーが以前から使っていたロゴマークを採用。 |
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ハイレゾ元年とも言える今年、久々に盛り上がりを見せるオーディオ業界です。 ハイレゾ配信サイトも随分増え、メジャーなタイトルも含めソフトもたくさん用意されてきました(まだまだ物足りないですが)。 ハードもハイエンドから、小慣れた価格のものまで、次々と発表されてきており、興味深いです。(それぞれの評価にはもう少し時間が必要かと思いますが)。 そんな状況の中でも、やはり出てくるのがハイレゾに否定的な意見です。最近の代表的な意見が、オーディオ・コーデックの専門家クリス"モンティ"モンゴメリーさんのこちらの意見。 「過去からの研究者がどのようにして可聴域は20Hz〜20kHzという結論に達したかについて考えるべき」、「人の耳には聞こえない高音の再生を可能にするハイレゾ音源により、 再生するオーディオ機器で音のひずみが発生するとして、そのメリットはない。」 Gigazineより。 私の個人的な感想は、やはり違って聞こえたりするので、こんな意見も合わせて考えたいと思います。 「産業応用工学会論文誌のハイレゾリューションオーディオの音質評価 山本 竜太, 金只 直人, 水町 光徳」では、 「・・・・・被験者数27名による実験の結果、ハイレゾとCD、CDとMP3(320kbps)、MP3(320kbps)とMP3(128kbps)、それぞれの比較において55%を超える割合で、情報量の多い前者の音質が良いと判断された。 ・・・・・次に帯域を20kHz以下に制限して量子精度24bitと16bitの楽曲を作成し、量子化精度の違いによる音質差を判別する実験を行なった。被験者数28名による異なる量子化精度楽曲の実験の結果、 60.3%の割合で量子化精度の違いを聴感として判断できることを確認した。ハイレゾ音を識別するにあたり、再生周波数帯域とともに可聴帯域内での量子化精度の影響もその要因となっていることがわかった。」とのこと。 ハイパーソニック・エフェクト(英: Hypersonic effect)は、可聴域を超える周波数成分を持った音が、ヒトの生理活動に影響を及ぼすとする現象 「超高周波を含む音の全身(聴覚と身体)での聴取が、生理活動、主に脳活動で快さを示す反応をもたらすことが報告されている。」 ウィキペディアより など。 色々と意見もあるようなのですが、とにかくまずは一度、体感してみることが最も分かりやすいかと思います。 また、クリエイター側も一からのハイレゾを意識した音作りはまだこれからかと思われます。 |
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次にレコード 最近よく聞かれますアナログレコードの人気の復活。2012年頃から、欧米を中心にアナログレコードの売り上げが年々上がっているようです。(プレス工場は限られるため、需要過多のようです。) 人気復活の要因の一つは、毎年4月に開催される「レコード・ストア・デイ」などのイベントで、従来のマニアだけでなく若者にも関心が広がっていることもあってのようです。 また、最近のレコードの売りは、高品質で、高音質。新たにマスタリングされていたり、盤も厚みのある重量盤だったりします。 企画も、いわゆる名盤ばかりではなく、マニアックな物も次々と発表されております。(中古市場では驚きの価格となっているものもあります。) ソフトの人気もありまして、レコードプレイヤーの新製品も内外のメーカーから続々出始めております。 |
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レコードストアデイ 2014 |
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mcintosh m10 turntable |
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私の最近買ったLPレコードの一枚がこちら、「North Star Grassman & The Ravens」1971 Sandy Denny |
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中古市場でもなかなかの値段のこちら、ジャケットも見開きジャケット(ゲイトフォールド・カヴァーとも言われます。)で、盤も重量盤で音質も上々です。 ユニバーサル・ミュージックのBack To Black Vinyl シリーズのもので、(モダンジャズから、ヘビーメタルロックまでの多彩なラインナップです。)サイトからMP3データをダウンロードできるパスコードも付いていて、お得です。 |
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で、もうすぐ発売されるのがこちら、 「はっぴいえんどマスターピース」はっぴいえんど |
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12月26日に発売となるこちらの 「はっぴいえんど」「風街ろまん」の2タイトルで、 英国最大級のメトロポリス・スタジオにてオリジナルマスターテープから最新リマスタリングされた「アナログ盤」「デジタルリマスタリングCD」「96kHz 24bitハイレゾ音源ダウンロードカード」を収録する内容となっております。 ハイレゾと高音質のアナログ盤の今年を象徴してる商品かと思います。(少々高いですが。) 最後に来年の話。 |
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こちらの写真は、来年、日本にも上陸するコーヒー界の”アップル”と言われていますカフェ「Blue Bottle Coffee(ブルーボトルコーヒー)」(世界展開の最初の店が東京の清澄白川に2月オープン)のアメリカ、オークランドのお店です。 やはり、気になるのが天井から吊り下げられた805Bホーンが付いたA5です。(テレビで見たプロモーション映像にも、805Bのクローズアップがありました。) |
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来年は、ビンテージ・オーディオが注目されることを願いまして終わりにします。 |