御世話になっております、京都商品部の八木です。 皆様いかがお過ごしでしょうか? 関西では先週の2/10~12に大阪の南港で「大阪オートメッセ」というカスタムカー(改造車)の祭典が行われましたが、行かれた方はおられますでしょうか?(もしくは先月の東京オートサロンとか) 今年の出展車の中では特に下写真の「ヴェルファイア」がとてもすごかったように思います! この派手なボディが塗装だってんだから驚きです! 作業的にはサフェーサーという下地塗装をして、その塗装に電動彫刻刀で彫刻をして、その上に10年かけて開発されたという特殊なメタル塗装をするというものだそうです。 この塗装をされている職人さんは、世界中から注目を浴びるペインターの井澤孝彦さんという方で、デザインからこの彫刻までをすべてフリーハンドで行われているそうです! 世界でもこの人しかこの塗装はできないそうです。 なんとも凄い技術力であり、そして気の遠くなるような作業です! 自分自身も見習いたいところはたくさんあるように感じました。 |
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それはさておき今回のメルマガでは、国産モニタースピーカーの代表格である三菱(DIATONE)の「2S-305(R305)」についてです。 |
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もうこれもマニアの方ならよくご存知のスピーカーで、今更と思われるかもしれませんが、この2S-305は1957年(昭和32年)に開発され、1958年からNHKに納入、1962年より一般販売されました。 そして発売から約35年程(1993年/平成5年頃まで)販売されていたという超ロングセラーモデルです。 しかし、よく考えると1960年頃といえば、JBLではまだC50 OLYMPUSが発売されたばかり、TANNOYではまだMonitorREDの時代、そして国内ではまだそれ程有名なスピーカーはまだ発売されていない時期なので、非常に古いスピーカーという事になります。 でもって、最終モデルが1993年頃というと、JBLでは4344も最終モデルあたり、TANNOYでもPRESTIGEモデルすらTWの時代、とオーディオ全盛期中はずっと販売されていたという、なかなかこれほどのモデルは存在しないように思います。 |
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ただ、それだけの長い期間販売されていると、何かしらの変更点があったりします。 そこでどんな変更点があったのか、当社の入荷履歴を元に調査してみました。 |
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まずわかりやすい大きな変更点では、入力端子が有名ではないかと思います。 我々もこの変更点を境に前期/後期を分けて考えております。 |
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上が前期、下が後期です。 両者とも4ピンの端子ですが、前期は差し込んだあとに付属のネジ式金具を回して固定するタイプ、後期のほうは差し込むとパチッと固定してくれるタイプになっています。 ではいつ頃変更されたのかですが、当社入荷を調べていくと、どうやら1974年(昭和49年)頃を境目に変更されているように思われます。 長い販売期間中で見ると割と前半に変更されているようです。 そして他にも分かりやすいのが背面のシリアルや製造年月が記されたプレートです。 |
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だいたいのモデルはこの左上のプレートです。 当社入荷の約8割がこのプレートのモデルです。 ただ非常によく似ているので判別しにくいですが、初期の頃は右上のプレートだったと思われます。 少し字体が違ったり、艶の加減が違うように思います。 |
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そして左上のプレートはおよそ1983年(昭和58年)頃に右写真のプレートに変更されているようで、発売年の中ではほぼ後半のモデルになりますが、入荷の球数から考えると、後半10年程はあまり売れなくなってきていたのかと考えられます。 ちなみにこのシリアル番号も法則がよく分かりませんが、当社入荷を調べた所、当初は7桁シリアルでしたが、1972年(昭和48年)頃からシリアルの頭に「0」がつく7桁になり、1985年(昭和60年)頃から5桁に変更されていました。 また下の製造年月のプレートはなぜか、平成になってからは西暦下二桁(90年といったように)を表記するようになりました。 |
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続いては内部にまいりましてユニットの変更点です。 まずはツイーターの「TW-25」。 初期の頃はグレーのボディに丸いお尻で、ゴールドのプレートが貼られています。 それがその後シルバーのプレートに変更されるようです。 この時点でもまだ相当初期のモデルにあたるようです。 |
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その後、もっともよく見るブラックボディのモデルになりますが、これもいくつか違いが見られました。 プレートがミラー状のもの、ヘアラインの入った感じのもの、またそれに本体の丸みの部分にもヘアラインの入ったものがあったりと、何気に小変更しているようです。 |
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それからネットワークの「HP-170」。 これも初期モデルはプレートがゴールドのようです。(左写真) そしてツイーターと同じくシルバーになり(右写真) そしてよく出回っているのがその次のプレートのものになります。(下写真) |
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プレートは同じですが、入出力端子がネジ式からプッシュ式に変わりました。 これも1974年(昭和49年)頃に変更されたのではないかと思われます。 また、ケースの色?塗装も違うものになりました。 そして次はウーファーの「PW-125」。 初期モデルは下写真のようにカラフルなカバーがついているようです。 またより初期のものは左写真のように取手が二つついているようで、それ以降、右写真のように取手が一つになるようです。 |
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その後はシルバーと黒のよく見かけるモデルです。 ただこのモデルの途中でガスケットとリード線の素材が変わっているようです。 |
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いかがだったでしょうか? 他にももっと細かい部分での変更点もあったのですが、まだ調査中なのでまた次回に触れてみたいと思います。 また、今回は当社に入荷のあったものを対象に調査してきましたが、2S-305を更に調べたところ、当社には未だ入荷のない更なる初期モデルが存在するようです。 おそらく一般販売される前の、NHKに納入されていたモデルなのではないかと考えています。 そこらへんもまた合わせて調べて報告させていただけたらと思います。 それではまた! |