都内は不安定な天気の日が増えてきて、一雨ごとにジメジメと梅雨の季節が近付いてきた感じのする今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。 ハイファイ堂 丸の内店 廣川勝正です。 さて、今回は前回予告いたしました通り、5月13日(土)、14日(日)東京国際フォーラムにて開催されましたOTOTEN AUDIO-VISUAL FESTIVAL 2017のレポートをお届けしたいと思います。 |
|
今年のOTOTENは、ハイファイ堂丸の内店のある新東京ビルのお隣、東京国際フォーラムにて5月13日(土)、14日(日)の2日間開催されました。その規模は、毎年秋に開催されます「インターナショナルオーディオフェア」と同じとあって、日本オーディオ協会の力の入れようが伺い知れます。そんな事もあり、今年のOTOTENはいつもと違う予感を感じました。 |
|
OTOTENは一般的なホームオーディオだけではなく、ホームシアターなどのビジュアル系、また、右の写真のように実際の車を準備されてのカーオーディオのデモも行っておりました。私もあるメーカーのシステムが搭載された1台の車に乗車して音を聞いてみましたが、スムースで耳に優しい感じの美音で、カーオーディオの進歩の度合いに改めて驚かされました。 |
|
さて、これから様々なブースの展示を紹介していきたいと思います。 まずは、ガラス棟の各ブースを回ってみました。 左の写真はディナウディオのブースに展示してありましたアトールとの組み合わせのシステムです。比較的コンパクトなシステムですが、厚みと広がりのある音が聴けて、なかなか魅力的なシステムでした。 その他、新製品のトールボーイスピーカーなど展示されて、スタッフの方が熱心に説明をされていました。 |
|
次に、その隣のティアックブースの試聴会開始前の一コマです。短い時間内に色々回らなければならなかったので、製品説明も聞けずじまいでした。残念です。 |
|
次に訪れたブースは、人で溢れて大盛況だったテクニクスのブースです。 上の写真のリファレンスクラスR1シリーズの展示や右の写真のようなDJのデモ、下の写真の様なこの春の注目レコードプレーヤーSL-1200GRの展示や試聴会等、注目度の高さを肌で感じました。 |
|
ちなみに、右の写真は昨年発売の上級機SL-1200G(税抜き330,000円)です。 上の写真のSL-1200GRはSL-1200Gを元に、素材や構造などを見直し、価格を半分以下に抑えた戦略モデルです。聞いた話では生産が追い付かず、納期が遅れるほど注文が殺到しているとのことです。税抜き148,000円と、決してお手軽とは言えない価格ですが、人気の高さに驚くことしきりです、本当に。 |
|
左の写真はとあるブースの5月13日のデモ試聴会前の大行列の様子です。 そのブースは久々に復活を遂げたダイヤトーン(三菱電機エンジニアリング株式会社)でした。 ここ最近はカーオーディオで耳にすることのあったブランド「ダイヤトーン」が今回参考出品されたブックシェルフ型スピーカーDS-4NB70でコンシューマーオーディオに復活したのです。 |
|
このDS-4NB70スピーカー、その大きな特徴は、使用されている振動板素材NCV-R(カップ積層型カーボンナノチューブと数種類の樹脂による混合形成素材)にあります。 説明では、低音域から中音域までの再生周波数帯域全般で、かつてないハイスピードでレスポンスに優れた、リニアリティに満ちた音楽を再生するスピーカーに仕上がっているとの事。 その他、低歪磁気回路や独自のマウント技術など、様々なノウハウが注ぎ込まれた渾身のスピーカーとの事です。 実際にその音も聴いてきました。 ドラム演奏のCDでしたが、リアリティ溢れるシンバルの音とともに、スピード感のあるスネアーやタムの音に感心させられました。合わせて音の立体感がすごい。 久しぶりに「ダイヤトーンここにあり」と言えるスピーカーだったと思います。 |
|
次に訪れたのはシーエスフィールドのブースです。以前、個人的に購入を真剣に考えたことのあるペナゥディオのスピーカーが展示されていたので、しばらく試聴させて頂きました。 ペナゥディオは北欧フィンランドのメーカーで、薄い板を張り合わせて作られた様な独特のエンクロージャーの作りは大変美しく、魅力的なスピーカーです。 鳴らされていたのがトールボーイタイプのセレナーデ シグネチャーです。 中域から高域にかけての独特のエネルギー感が特徴なので、クレルなどの中低域に厚みのあるアンプと組み合わせるとバランスが整うんじゃないかと思われる音でした。 |
|
久しぶりにハーマンインターナショナルのブースを見つけたので少し見学させて頂きました。 時間の都合で写真撮影のみで出ましたが、マークレヴィンソンの新製品No519オーディオプレーヤーやNo534パワーアンプなど展示されていました。 |
|
|
|
その他、ノア他、様々な試聴会場や合同展示ブースなどを駆け足で覗かせて頂きました。 |
|
駆け足で各ブースを回っていたところ、とあるブースで思わず足が止まりました。そこは新興ハイエンドブランド「CSポート」のブースです。 上の写真は、LFT1レコードプレーヤー(税抜き定価378万円)です。このプレーヤーを一目見て、かのMICROを思い出してしまいました。関連性は現時点では不明ですが、27kgものステンレス製ターンテーブルをエアフロートしているあたり、まさにそのメーカーが頭を過ってしまったのです。 技術的にはエアーベアリングのリニアトラッキングアームに大変苦労をしたとの事です。 このメーカーは、とにかく無帰還に拘りを持ち、駆動モーターの回路も無帰還との事でした。 無帰還は右の写真の大型三極管212E搭載の真空管パワーアンプ212PA-SPにも貫かれており、出力40W、定価は498万円(税抜き)との事でした。 残念ながら時間の都合で音を聴く事はできませんでしたが、大いに期待のできるブランドだと感じました。 |
|
ここからはホールDにあるブースの内、気になったところをレポートします。 まず、NHKのブースではスーパーハイビジョンの試験放送を行っておりました。 ご存知とは思いますが、スーパーハイビジョンはハイビジョンを超える4K、8Kの事で、きめ細かな美しい映像に加えて、5.1チャンネルサラウンド(4K)、22.2マルチチャンネル(8K)の音像によって、その場にいるかの様な圧倒的な臨終感を体験することができるとの事です。 昨年の8月1日よりBSにて試験放送を開始されていますが、2018年には実用放送、そして東京オリンピック・パラリンピックの行われる2020年には本格的に普及することを目指して、4K、8Kを充実させていくとの事です。 22.2マルチチャンネル(8K)の試験放送を体験しましたが、普段自宅で体験しているものに比べ、映像の美しさはもちろんですが、そのホールにいる様な音場空間のリアルさに驚かされました。出来れば、将来自宅にも8Kを導入したいと思った次第です。 |
|
ホールDのもう一つの注目ブースは「フェーズメーション」です。 ここの昇圧トランスの音の良さには定評がありましたので、個人的にカートリッジや昇圧トランスの展示を見てみたいと思っていました。 右の写真の様に、ショウケースに綺麗にディスプレイされているカートリッジをじっくりと見させて頂きましたが、時間を忘れて見入ってしまう自分は、改めてカートリッジマニアだと思った次第です。 演奏されていた繊細でスケール感のある音も印象的でした。 |
|
さて、最後に、diskunionにて村上紗由里さんのEPとCDを購入し、ブース前にいた本人にサインをいただき、写真を1枚撮らせていただきました。往年のフォークソングのカバーや、それを彷彿とさせるオリジナル曲など、しっとりと歌い上げている曲が多いのですが、本人はいたって明るく感じの良い方で、機会があればライブを見に行きたいと思いました。 |
|
早速、お店に帰って購入したEPを聴いてみました。スピーカーはTANNOY ARDEN2で聴きましたが、ふくよかな演奏をバックに素朴に歌い上げる感じが印象的で、OTOTENで様々な音を体験しましたが、ハイファイ堂の音が一番落ち着くと改めて感じた次第です。 いかがでしたでしょうか。 今回はOTOTEN AUDIO-VISUAL FESTIVAL 2017のレポートをお届けいたしました。 最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。 それでは、また次回。 |