都内も10月に入って、ますます過ごしやすい気候となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。 ハイファイ堂 丸の内店 廣川勝正です。 さて今回は、さる9月29日〜10月1日に東京国際フォーラムにて開催されました「東京インターナショナルオーディオショウ2017」のレポートをお届けしたいと思います。 |
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今年のオーディオフェアも国際フォーラムのガラス棟4F〜7FとD棟が会場となっております。 3日間の食事休憩の時間を利用して各ブースを見て回りました。 まずはガラス棟5Fのマランツブースから、SACDプレーヤーのSA-10を音源にプリメインアンプPM-10でB&W 800D3を駆動していました。 近年のマランツらしい、フラットですっきりとした音を聴くことができました。 |
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続いて訪れたのが輸入元「ハイエンド」のブースです。 プラズマイオントゥイーターで有名なランシェオーディオのスピーカーの音を聴く事ができましたが、相変わらず自然でバランスが良く、浸透力のある音で、今回も感心させられました。 |
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次にお隣のフォスター電機とトライオードを見ました。 フォステックスの小型スピーカーが展示試聴で鳴っていましたが、ブラインド試聴したら、こんな小型のスピーカーとは誰も想像できないであろうと思うほどスケール感の音が鳴り響いていたのが印象的でした。 トライオードのブースでは、評論家の和田博巳さんが公演中との事もあり大盛況で、真空管アンプならではの音も、会場の雰囲気同様、熱気で溢れていました。 |
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さて、ここで気になる参考出品の製品を見つけたので、紹介いたします。 まず、上の写真のヤマハのブースで見つけた新しいGTシリーズ似のレコードプレーヤーです。噂ではベルトドライブとの事、音については、組み合わせにより影響されますので、ここでは特に参考にしませんでした。ただ、今後明かされる価格の事も含めて、大きな話題になりそうな予感がします。 次に気になったのは、右の写真のテクニクスのブースに展示してあったSP-10Rです。こちらも参考出品ですが、技術面はもちろんですが価格をいくら位で設定するのか興味深いところです。 |
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さて、ここからは各ブースを渡り歩いて、音の面で気になったところを報告したいと思います。 まず最初に、去年のフェアや今年5月の音展であまり評価しなかったYAMAHA NS-5000についてです。 上の写真はアキュフェーズのブースの様子ですが、この時のNS-5000の音は見違えるようでした。中高域の音も詰まったところも無く、自然にスーッと音が前に出てきて爽快な感じでした。このスピーカーで初めて良いと思える音が聴けて、本来の実力の高さを実感させられた試聴でした。 |
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YG ACUSTICSのSonja XV JRも印象深い音のスピーカーでした。メインタワーとウーファータワーの4台セットのスピーカーシステムですが、大きさの割に圧迫感を感じませんでした。 音も普通に聞き流していると何の事も無い音なのですが、時々、特にフォルテシモからピアニシモに移るときや、ボーカルが熱唱するポイントになると、実力の片鱗を垣間見る事ができます。例えて言うなら、どんなに大きな入力に対しても破綻する事が無く、音が荒れる少し手前の絶妙な部分で食い止まっているという感じなのです。まあ、税別27,000,000円という価格を見てしまうと、これくらいの音で鳴ってくれないと、と思いますが・・・。 |
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あまり期待せずに入ったブースで、思いもよらぬ良い音を聴いて得した気分になる事があります。 TADのブースがまさにそうでした。 その主はTAD-ME1(Micro Evolution One)、右の写真の小さい方です。 一言で言うと自然でなめらか。 今までのTADのイメージはエネルギー感のあるモニターライクな音、下手するときつい音がするというものでした。 ですが、TAD-ME1から聴こえるのは、懐が深く、スケール感が大きい音、まるで斜め後ろにあるTAD-R1MK2が鳴っているのかと思ったくらいでした。 皆様も機会がありましたらぜひ聴いてみてください。 |
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さて、YGのSonja XVもそうですが、現実的に絶対に買えない弩級モデルの音も聴けるのがオーディオフェアの楽しみでもあります。 左上はエレクトリブースで聴いたMAGICO M6スピーカーです。価格は下位モデルのM3で一千万円超えですので、想像する事すら恐ろしい値段なのでしょう。 肝心の音は、個人的には中高域がきつく聴こえましたが、コンディションがよくなかったのかもしれません。今回の音ではたとえ安くても個人的には手は出さないと感じました。 さて、右上の写真はAXISSのブースでの様子です。人だかりはものすごかったですので、良いポジションで音が聴けませんでしたが、ものすごい低域でした。鳴っていたスピーカーはWILSON AUDIOのAlexandria XLFと思います(遠くからなのでALEXXかと思いましたが)。イーグルスのライブで「ホテル・カリフォルニア」がかかっていたのですが、先に述べました通り、恐ろしいほどの低域でした。ただ、個人的に思ったのは、ここまで音量を上げて聴ける環境を得ないと、このような実力を発揮させることは難しいだろうなということでした。 さらに、下の写真はTEAC ESOTERICのブースで聴いたAVANTGARDEのTRIO XDとSHORT BASSHORN XDの写真です。見た目も音も圧巻の一言。TRIO XDの能率109dB、インピーダンス19Ωの音離れの良さは半端ないです。これほど効率の良いスピーカーなら、小出力の真空管アンプでもスケール感溢れる再生が可能と感じました。 |
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左上の写真はMANGERのスピーカー群です。私が訪れた時に鳴っていた音楽はキャロルキングでした。別のお客様から聞いたところTOTOを聴いたとの事で、このブースの担当者の趣向なのでしょう。音質はそれほど印象深いものでもなかったのですが、その音量に驚きました。というのも、過去の経験から言って、ベンディングウェーブ方式のマンガーユニットは大入力は苦手と思っていたのですが、結構大きな音量で鳴らされていたからです。大きな入力にも耐えうる様になって、様々な音楽ジャンルを好まれる方にも対応できますというアピールなのかなと感じました。 右上はナスペックのブースの様子です。訪れた時には試聴会の後だったらしく、小音量での再生でしたが、MONITOR AUDIOのPL500/2の繊細な再現力を感じることができました。ただしここでは、駆動していたアンプの貢献度が大きいと思います。darTZeelのNHB-18 NSとNHB-108 model oneのプリ、パワーのコンビは、見た目は奇抜ですが音はすこぶる良いと、過去の試聴で体験済みですので。 |
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さて、最後に紹介するブースはタイムロードです。ここでは何と言ってもCHORDのD/Aコンバーター"DAVE"とCDトランスポート"Blu MK2"です。 昨年からDAVEの音の良さは大きな評判で、私も何度か試聴をさせていただいた事がありますが、本当に良いです。普段はアナログ機器をお勧めしていますが、DAVEとBlu MK2は別格です。 演算速度などの技術力にも感心しますが、デジタルってこんなに艶やかで生々しい音が聴けたっけって思うほど、こいつらは凄いです。私に購入資金があれば、即買いしたいと思うほどです。ちなみにCDトランスポートのBlu MK2はUSB入力装備でアップサンプラーとしても機能するという優れものです。B&Wのスピーカーからこんなに良い音が聴けるのかと感心させられた次第です。 |
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最後まで見て頂きましてありがとうございます。 今回は9月29日〜10月1日に東京国際フォーラムにて開催されました「東京インターナショナルオーディオショウ2017」のレポートをお届けいたしました。 例えば、LUXMANのブースなど、入り口まで人でごった返していて入ることすらできなかったブースがあったりと、全てをお伝えすることはできませんでしたが、会場の雰囲気は感じ取っていただけたかと思います。 ちなみに、ハイファイ堂丸の内店は、この様なオーディオイベントが東京国際フォーラムで開催されている期間は、日曜日でも臨時営業しております。新東京ビル内にあるスターバックスに休憩にお越しの際には、そのはす向かいにあるハイファイ堂丸の内店も覗いてみてください。 では、また次回。 |