新年明けましておめでとうございます。ハイファイ堂日本橋店の東(あずま)と申します。 この冬は目立つ程の強烈な寒波がなく例年より過ごしやすい印象です。ここ数年、大阪で雪が積もることはなくなってしまいました。。。 これはもう少し深刻に捉えなければならない状況だと思いますが、無知ゆえの特権と言いますか過ごしやすいなどとほざいてしまっております。 |
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私も約4年程勤めたハイファイ堂京都店を閉店させて頂き4ヶ月が経ちました。 京都在籍時にお世話になりました近郊のお客様からもよくここ日本橋店へのお問い合わせを頂きます。ご不便をお掛けして申し訳ない事この上ないのですが、快く「これからもよろしく」の声に感謝の気持ちが高まります。 最近お問い合わせが増えました「レコードプレーヤー一体どれが良い?」のお問い合わせ。 見て聞いて触ってみて下さいが一番なのですが、 ご年配の方にはここ大阪までそうそう足を運んで頂くわけにはいきません。そんな方に少しでも参考になればと今回はレコードプレーヤーの違いについてお話しさせていただこうと思います。 |
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70年代を主流に各メーカーがこぞって売り出したレコードプレーヤーシステム。 正直全てをご紹介できる訳がございません。 今回は国産プレーヤーで個人的に「おっ」と思ったモデル、現在も非常に人気が高いモデルを中心にご紹介させて頂きます。 少しでもご参考にして頂けると嬉しいです。 |
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まずはこちら、言わずと知れたYAMAHAさんの代表作 GT-2000/GT-2000L。 Gigantic and TremendousのGTだそうですが、確かに重厚で大きなモデルです。374mmの大型ターンテーブルは巨大な慣性モーメントを作り出し、とても腰の座った落ち着きのある音色を作り出します。 |
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また、他メーカーに比べて群を抜いた多彩なオプションが人気に拍車をかけます。これらはその性能もさることながら、作りが精巧で美しく海外からもオファーあります。 近年は希少価値から価格が高騰しています。 ・アンカーブロック YAB-1 (定価90,000円) ・バキュームシステムディスクスタビライザー YDS-1 (定価60,000円) ・砲金仕上げガンメタルターンテーブル YGT-1 (定価120,000円) ・アウターパワーサプライ YOP-1(定価32,000) |
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続いてはVictorの電子制御アームを搭載したモデル、QL-Y7。 このモデルは始めにアームのゼロバランスを取りますが、そのあとは本体操作でインサイドフォースや針圧もアンチスケーティングも制御してくれます。賢い。 ターンテーブルのスイッチも感知式で押し込むスイッチではなくタッチするタイプ。80年当時の最新技術です。 |
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非常に手の込んだアーム構造です。主にコイルとマグネットを利用したギミックを仕込んでいて、一度カートリッジを装着してしまえばもうアームを触る必要がありません。 これは安心。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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続いては安定したドライブ力が魅力のSL-1200シリーズ、こちらはmk4になります。 非常に精度の高いダイレクトドライブ式でトルクも抜群。 アルミ/TNRC(専用素材)/特殊ゴムで成形されているので見た目は無骨ですが性能はピカイチです。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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また、mk4に特筆すべきはフォノケーブルが着脱式で交換可能!そして78回転を備えています。 線材の違うケーブルを使ったり、78回転のLPにSP盤まで楽しむ事が出来ます。 |
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こちらはSONYのESPRITシリーズハイエンド機、PS-X9。 MC用ヘッドアンプ付きフォノイコライザーを搭載し、セミオート機構を持つ高性能てんこ盛りプレーヤー。 また、リニアモーターもこのモデルの特徴で回り出してすぐ分かる滑らかさがたまりません。 左記モーターとアーム部はフローティングの構造で静粛性も抜群。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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きらびやかなこちらのモデルはSEIKO EPSONの受注生産モデル、Σ5000。 1994年に発売されたモデルでダイアモンド加工で仕上げたターンテーブルの美しさに目を奪われます。 内部も非常に凝った作りをしており、トーンアームにはテコの原理を応用、小型のウエイトでバランスが取れます。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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上記の軸受けやモーターローラー部などは滑らかに動かすためにあえて硬度を落としたパーツも利用。 しなやかな逃げのある本体からは品格を感じる上質のサウンドが作り出されます。 |
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こちらは御影石キャビネットをテーブルトップにしたOPTONICAのプレーヤーRP-3500。 もともとの素材がレコードプレーヤー向きの御影石ですが、内部損失や衝撃強度を再構成してハウリングを極限に抑えたのが特徴です。 アウターローター式のダイレクトモーターもトルクフルで動き方に余裕があります。 オーソドックスなスタティックバランス型のアームも非常に素直で好感を持ちます。 |
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一見ノーマルなこのモデルはONKYOのPX-55F。 内部はダブル・サスペンションに亜鉛ダイキャストフレームが乗る、徹底した振動遮断を行っています。 高額のパーツは使っていませんがベースがしっかりしているのでチープな音が多いフルオートプレーヤー中では抜きん出たモデル。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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日本が誇る屈指の金属加工品、MICRO SX-1500シリーズ。 その顔とも言える超重量級の砲金製ターンテーブルが顔ですが、大きく分けて3種類登場しました。 上記は吸着フロート&エアーベアリングのとっておき、 SX-1500FVG。 左記はモーター部とドッキングしたSX-1500A。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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フローティングモデルはターンテーブルの内部で空気の力を使って稼働させるシステムですが、軸内を通りレコード吸着システムを稼働、ターンテーブル周りを巡ってフロートシステムを稼働させています。 持ち上げることすら困難な超ヘビー級ターンテーブルが滑らかに動く様は何とも圧巻! ☆画像引用させて頂きました。 |
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こちらもバキューム機構を搭載したLUXMANのプレーヤーシステム、PD555。 約250kgのスタビライザを載せた制振性を作り出すと言うから驚きです。 ベルトドライブでターンテーブルとサブターンテーブルを架け橋し、使用素材もやや軟度のある素材を使用。上品な音を作り出す肝です。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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今では中々見る事の無いバキュームによる吸着システム。 古く反り返ってしまったレコードもキュッと吸着してスムーズなトレースが出来ます! |
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続いてはLo-Dが渾身の一品として作り上げたアームレスターンテーブルTU-1000。 電源別体やユニトルクモーター等高品質なのもさすがですが、 このモデルは積層キャビネットとモーターが一体化されています。 キャビネット自身の防振性の高さがしっかりしているからこその構造です。 個人的に天板のツライチが好感。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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さてもう終盤に近くなってしまいましたが、こちらは現在も非常に人気の高いKENWOODのハイエンドモデルKP-9010。 電源トランス以外の再生系のパーツはこのフレームと一体化しており非常に安定した動作をします。 独自のナイフエッジを搭載したアームも評価が高く、良い音の見本のような音作り。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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こちらは私も実際には拝見したことのないDIATONEの縦型タイプのプレーヤー、LT-5V。 リニアトラッキング式ゆえに成し得た構造ですが、完全にマニア心をくすぐります。 振動のことを考えると理にかなっていますが、この構造で機能するように製作された事に感服します。 フルオートで音楽を楽しむ時、見た目も合わせて楽しめる逸品ではないでしょうか。 ☆下↓画像引用させて頂きました。 |
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最後はキャビネット一体化のモデルとしては日本一と言っても過言ではない、Exclusive P3a。 まあしかし大きいです、総重量47kg。 尋常ではないトルクを持ったターンテーブル、オイルダンプを備えたトーンアーム、滑らかで正確無比な動き方が全てを語ります。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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この重量でキャビネットからフローティング構造になっている事にも驚きです、現代で作る事はちょっと難しい徹底的な作りの素晴らしさに乾杯。 ちなみにアームパイプの交換等、カートリッジも楽しめる様に配慮されています。 ☆画像引用させて頂きました。 |
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さて、10数点ご案内しましたがご興味を持たれるモデルはありましたでしょうか。 まだまだこんなものではない全盛期のレコードプレーヤー郡、 音質、デザイン、構造等何を基準にして決めるかはご自身次第だと思います。 レコードプレーヤーは再生方法やその動作にも趣があり、LPを聴く魅力を演出してくれます。 我々ハイファイ堂もレコードには力を入れておりたくさんのモデルを取り扱っております。 お電話やインターネットを介してでもその魅力を伝えれればと思っておりますので 是非ご相談いただければ幸いです。 趣味、レコード鑑賞。良いと思います。 株式会社ハイファイ堂 日本橋店 東 貴之 |
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☆マークの画像は情報豊富な「オーディオの足跡」さんから拝借致しました。ご存知の方は多いと思いますが過去のオーディオ製品を多く掲載されています。こちらもご参考にされてみて下さい。 オーディオの足跡 http://audio-heritage.jp/ |