上の謎掛け風表紙写真とトラップ一家とくればもうお解かりでしょう?人はいろいろな足跡を残していますが、このお話も素晴らしい人間の財産でしょう。 楽譜は有名なナンバーの一部ですがアレグレット エ アニマート「元気よくやや早く」とあります。 (雌鹿の写真はフリーダムさんから。ドーナツは経費で落としてから胃袋に落としました) |
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◆私は遠い昔、親友アーム製作記事のK.K氏に誘われて「一本の映画」を観ました。その始まりの場面だったと思いますが、若い女性マリアが手を広げ、自然を思いっきり満喫して同化している姿が映りました。正に「楽の音を湛え山は生き生きとして!」の様です。ハイビジョンでは先に放送したようですが、NHKアナログ可の総合TVで2/5に放映した「プレミアム10」を見て、おおこれこれ!とTVに引き込まれました。撮影技術は現在の映画のように多様化していなかったのですが、下のシーンのカメラワークは素晴らしく、アップの瞬間の写真はそれなりにいいカットだと思います。(また山越えの脱出場面でカメラヘリの風で草木がなびくのはご愛嬌:実際は列車で脱出と何かで聞いたような) 今回はTVをご覧になれなかった方へのイメージ・ダイジェストです。 |
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◆もう解かりですね。映画「ザ サウンド オブ ミュージック」です。私もこの映画に感動しましたし、このミュージカル、映画の曲はどれも素晴らしく世間でも良く聴かれるようになり徐々に覚えました。いろいろなミュージカルについてはほとんど知識もないし、聴いてもないのですが、これだけは別格でした。ですからTVで「本物の」次女のマリア(劇中名:ルイーザ)が出るにいたっては、え!お元気なの!ワー素敵なおばあちゃんだ!と思っただけでも感動でした。そしてそのインタビューでの彼女の飾らない人柄、良く笑う柔軟な精神に又また惚れてしまいました。主人公のマリア即ち母マリアはこのおばあちゃんたちを育てたわけですから、映画のように本当に大きな女性(肝っ玉母さん)なのでしょう。 写真はマリア・フォン・トラップおばあさんです。16,7才の頃、モーツアルテイムではカラヤンと一緒に学んだそうです。アメリカに渡ってから後シンガーズ解散後パプアニューギニアに行き宣教師を30年も勤めたそうです。 上の幼い子供たちの写真で、どの子かすぐ解りますね! |
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◆この古い写真はミュージカル、映画で主人公のマリア・アウグスタ・クチェラ、後のトラップ夫人マリア・アウグスタ・トラップさんです。二女と同じマリアだったのです。CDの脚本家の欄の処にありました。映画と同じでギターを奏でています。 トラップ一家のストーリーはこのミュージカルに移し込まれた内容にほぼ近いようですが、描ききれない多くの事があるのは想像に難くないですね。ミュージカルや映画のその後なる「トラップ一家のアメリカ生活」と言う部分が有るわけですが、私はTV番組で初めて知り(思いやり)ました。一家はアメリカでナチのスパイ?と疑われたり生活の糧とした聖歌隊活動もお硬く早々売れず苦労したそうです。今ではアメリカに受け入れられ、ロッジの経営を中心に結束している様で、大きな成功を手に入れているようです。 ★NHKのこのようなドキュメント関係の番組は良く出来ていると思います。 (各写真はNHKTVより) |
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下で述べるサウンド オブ ミュージックのCDに証拠がありました。彼らは結局我々にとって、この音楽と共にあることになりますね。 |
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◆大方の方はご存知なのでストーリーはこれぐらいにしますが、この映画に連れて行ったくれた親友が下記の情報をくれましたので、披露しておきます。 K・Kさんからの話。 ★ザルツブルグに寄って、ハイヤーを雇って、サウンドオブミュージックロケ地観光をしたことを思い出しました。 ★映画の主な舞台である、あの邸宅はその時個人の所有物となっていて、川の対岸からしか見られませんでした。今はどうなっているだろうか? ★映画のなかで「もうすぐ17歳」で若い二人がぐるぐる回る小さな丸い小屋は映画と違って前庭とは全然別の離れた所にありました。 ★ブロードウェイの舞台ではメリーマーティンの当たり役でした。大佐の友人(プロデューサ?)と男爵夫人は映画では歌っていませんが、舞台では歌っています。 ★映画でしか歌われなかった曲もあります。これは映画化に際して作曲家リチャードロジャースが特別に作った曲、映画の中程、前庭で大佐がマリアに結婚を申し込んだあとマリアが歌う「Somewhere in my wicked childhood, somewhere in my miserable youth,・・・・」 ★この映画化にあたり、監督のロバート・ワイズはマリア、主演女優を誰にしようかとずいぶん迷ったそうです。自薦他薦の中から、人気絶好調だった、ヘップバーンが第1候補でしたが彼女は歌唱力が浅かったため、ジュリー・アンドリュースに落ち着きました。 ヘップバーンは映画版マイフェアレディで歌っているではないか?という疑問がありますがこれは全て吹き替えでした。吹き替えを歌ったのはマーニ・ニクソンという人で、彼女は修道女ソフィアの役でこのサウンドオブミュージックにチョイ出しています。 ★マーニはもともとオペラ歌手で、大変な芸(声)達者な人で、映画ウエストサイド物語でナタリーウッドの吹替、映画南太平洋では、ミッツィゲイナーの、そして王様と私では、デボラカーの吹替でも出ています。よくあんなに声色を変えて歌えるモノだと感心します。 以上です。 音迷人監督だったらヘップバーンでは撮りません。彼女ではミスキャストになると思いますよ。あまりにも魅力が強すぎて、本当の主人公とも言える子供たちが目立たなくなります。ヘップバーンを擁護すると歌は全部歌っており、口パクではないそうです。ただ一寸トータルで専門家に及ばなかったそうです。当たり前ですよね!上手かろうが多少頼りなかろうが、歌えないのならともかくご本人でやるべきでしょう。映画やサウンドトラックは商品だから歌でも聴かせないと!と言う商業的な思いが作用しているんだと思いますが、私はご本人の声と言う方に価値を感じます。如何でしょうか! |
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◆写真上:アンドリュース「だけ」の十八番と思って良く確認せずに買ったCDがフレデリカ・フォン・スターデ(MS)のマリアによる盤でした。でも上手いですよ。録音はカンゼル指揮シンシナチーのテラーク盤ですから悪くはありません。少し「ほれハイファイだぞ!」と言う録音ですが、歪が少なく決して破綻の無い歌声は見事です。実際の舞台のようにオケがかぶって来ないので、多少作り物となりますがCDとしては仕方が無いでしょう。即ちオケが少し遠い感じ。レンジは広々、Dレンジも伸び伸びとしてます。サウンドオブ ミュージック、私のお気に入り、ドレミの歌、さよなら、エーデルワイズなど皆達者で楽しめます。1987年シンシナティー音楽ホールでの録音。デジタルシステムはソニーPCM1610、モニターSPADS1530とあります。 |
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◆福袋好録音CD紹介? グラムフォン盤トレヴァー・ピノック指揮/イングリッシュ・コンサート(オケ名) モーツアルト 交響曲40番、41番ジュピター 録音:1994/6、1995/1ロンドン、ヘンリーウッド・ホール ★1946年、カンタベリー生まれのピノックさんといえば、上記のオリジナル楽器オーケストラの結成者でその演奏は定評のあるところ。ご本人は少年期は聖歌隊、王立音楽大学ではチェンバロやオルガンを学びつつアンサンブルに励んだそうです。このCDは1993年上記のオケの創立20周年記念で始めたモーツアルト交響曲全録音からの1枚でしょう。 |
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古楽器演奏の話は1年前の168号おまけで簡単に(あ!簡単にしか知らないんです)ピリオド奏法の話題でお送りしました。楽典的には解りませんが音を聴くとそれとなく解ります。特徴は弦楽部、木管部、金管部、打楽器部で聞分ける事も出来るでしょう。大きな特徴は弦部のノンビブラート奏法でしょうか。勿論楽器や弓の違いによる音質の違いも含んで、現代オケの響きに比べ、少しヒーヒーと言うか中高音が強く聴かれます。音がゆれないので単純化しているため、ガラスのように透明だがもろい響きに聴こえるのでしょう。金管は音程を造る性能が弱く、出せない音が有ったり、早吹きは苦手だったと思います。ティンパニーの音質もひなびていて、少しボコボコしていますし、奏法も意外と目立つ音量でやっているようです。あくまで聴いた感じですので、本質ではないかも知れません。 録音はそれらの特徴がはっきりつかめますし、41番でティンパニーがオケを支えて汗かいているのもこちらがウキウキするほど良く解ります。しかしです!ここからは音迷人の趣向になりますが、聴き通すとやはり弦のガラスのような音で(録音の問題で無く)意外と疲れます。もっとも40番終楽章のように早いパッセイジが多いとさほど関係ありません。200年とかかけて音を磨いてきた楽器や奏法、オケの発展が創った今の響きがやはり性に合います。いじくりまくった音楽から逃れる為のたまの「温故知新」なら良いのですが、何時も「温故」でもダメです。音楽推進関係者の「恩顧」にも報いなければいけません。やった! ★各々については、まず40番ですが割りとテンポ早く進めます。どのフレーズも明確に演奏されますが決してギスギスした音楽ではなく伸びやかな所がピノックさん達の腕と言うことでしょう。録音はこの良さを邪魔する事無くまずはクリヤーそのものです。ただフォルテで楽器が重なると時々汚れを感じます。これは前述のガラスの曇りみたいなことか? しかしこれほど美しい録音のモーツアルトは中々無いです。2楽章のアンダンテのヴァイオリンは髪の毛のように細く真直ぐです。ホールの残響はほんの僅か長めでフォルテをごっちゃにしますが、まあ適切な方で綺麗に減衰して行きます。 41番は正に「ジュピター」と言う感じに演奏されており、意外とラテン的で陰がありません。ティンパニーが入ったせいもありますが、40番より低弦もゆったり入っているように感じます。 このCDは中高音にピークのあるスピーカーでは聴き通せないでしょう。いずれにしろ少々高音を抑え目に聴いたらば「温故知故」?となるでしょう。 |
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おまけ: ◆笑コーナー ☆冗談抜きに皆さん暖冬が気になるとみえて、何かと 「だんとー」つな話題ですね。 ◆もう一度登場 そして For Ever・・・ あ!マリアおばあちゃんからの伝言です。 ☆私たちの音楽は心で感じてもらえたのよ!単なる娯楽ではなく、魂に響くのです。歌の何かが人々に美しいものを伝えたのです。 ☆母から教わった歌や、いろいろな所で演奏したオーストリアの歌を子供たちに残したいので、絵や楽譜の本を創りましたよ。 「ザ サウンド オブ チルドレンズ ミュージック」って言うのよ!音迷人さんの駄洒落よりましでしょ!フクックック |
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