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「オーディオ的不思議箱」 2007-2-23 音迷人 8.舞台裏の巻 先々週のメルマガで世田谷区の「オーケストラ・フェスティバル」のご案内を致しました。私も聴きに行きたかったのですが、2/11は都合が付きませんでした。そこで演奏関係の方にお願いして前日の練習風景を覗かせてもらいましたので、ざっとお話しましょう。 オーケストラのリハーサルを観る等ということは早々出来ません。私も過去一度も無かったので、嬉しくてウキウキと出かけました。リハーサルレコードを数点持っていますが、直前の通し演奏のような完成度が高い録音が多いので、音楽が仕上がってゆく過程が必ずしも良く解りません。今日はきっと納得がいく状況があるに違いありません。 |
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関係者や楽団員が出入りする楽屋口を訪ね、確認して入りました。練習の音が聴こえてきましたが、初めての場所ゆえ通路を間違えて、楽屋、控え室の方に出てしまいました。真っ暗でどなたも使ってないようでした。後で解ったのですが、今日は使わず演奏家はホールの客席を利用していたのです。 |
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戻ってどうにか舞台下手袖の控え場?に出て来ました。既にAオケの練習が始まっていましたので、開いていた指揮者お出ましのドアの所で立ち止まってしばらく聴いていました。若い魅力的な女性指揮者で指示を出しては部分奏をして練習を進めていました。演奏を止めて指揮者がいろいろまとめて注意や指示を始めましたので少し舞台の淵の方に進んで記録しました。 |
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次に舞台袖裏を回って一番手前のドアから客席に入って、椅子にかけて見学させていただきました。袖とは当然とは言え音響が随分と違います。袖ではホルンがこちらを向いている上近いものですから、パーオパーオと直接音が聴こえてバランスが異常でしたが、席では遠く丸くなりいつものバランスに戻りました。 暫ここで聞いていましたが、楽団の方も大変で、凄い集中力を発揮されていました。指揮者の指示や(始めるポイント第○○小節とか、表情指示、テンポ指示など)への対応や人の音を聴くことです。私なんぞは「え?どこどこ?プヒー」なんてキョロキョロするのが目に見えています。弾きなおすたびに音楽が出来上がって生き生きとして来るのが素人でも良く解ります。 |
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私たちは普段コンサートに何気なく行ってきますが、音楽家は実に凄いエネルギーを使ってくれているのですね。例えば私一人から見ると、7,80人ものオケマンが何十時間も心血注いで練習して、素晴らしい音楽を奏でてくれるのです。私はその2時間ほどの間、夢見心地で椅子に身を沈めていれば良いのです。まさに王侯貴族の贅沢に匹敵するようですね。我々聴衆は心して聴かねばなりませんね。有難いことです。 |
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Aオケが終わりBオケに練習が変わる間休憩が入りましたので、お断りして舞台周りをウロウロ見させてもらいました。 真っ先に指揮台のところに行って見ました。好きな方は結構指揮者になりたいとか「なりたかった」と仰います。私もそうで、概念上の「指揮者」なら今でもなりたいです。本当の指揮者は今回聴かせて頂き、やはり「出来ねーな!!」という結論に思いに至りました。 そばに行くと何だか急に神聖な気持ちになり、指揮者にとって仕事場である指揮台に無神経に上がれなくなりました。それでも皆様にここがどんな見晴らしかと、カメラを掲げて3方向を記録してきましたよ。どうぞ指揮者になって下さい。(音迷人は己の厚かましさに汗びっしょり。早々に脇に回りました。でも記録はブレていません) |
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大太鼓とティンパニーです。そばに行くと結構大きいですね。これをぶっ叩いた音をウファーから出すのですから、遠い録音とは言えスピーカー口径38cmでも足らないくらいですぞ! ティンパニーの銅の色は何ともいえません。(銅で作った)やかんに似ているからケットルドラムと言います。 |
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オケの後ろの反射板の裏です。確りした鉄骨で大変重量がありそうですが、吊り下げられていますので、押してみたらゆらりと動きました。左側の暗い部分は袖の反射板です。良く見るとベニア板にチラシが無数に貼ってありますが、きっとここで公演した分のでしょう。どのホールでもこのような習慣なのでしょうか?なんだかヒューマンな暖かい感じがします。 ところで如何です。この辺の写真でわかるように、椅子の座面は水平でしょう!メルマガ204号でお話したとおりですよ。 http://www.hifido.co.jp/merumaga/otomeijin/061027/index.html |
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Bオケの練習は中々凄かったです。まずオケマンが着席し各人各様鳴らし始めました。いわゆるご本人や楽器のウォーミングアップでしょう。オーディオ的にはこれが面白く、かつて知ったるメロディーが混ざり合って流れたり、トライアングルがチロチリと、ティンパニーがトレモロしたり、最強打で喜ばしてくれました。いよいよ指揮者の登場です。大変ユニークな方で通りを歩いているアンちゃんがふらりと入ってきた感じです。会場進行係とやり取りしり、今日の欠席パートを確認したあと、楽器解説を進める司会のお嬢さんを入れてスタートです。ミッキーマウス・マーチで、木管、金管、弦楽、打楽器と楽器を説明してはフューチャーして変奏して行きます。ブリトゥンの「青少年の為のオーケストラ入門」と同じ構成でパーセルの主題の変わりにミッキーを使ったと思ってください。これを繰り返し聴いたら、何時までもミッキーが頭の中を行進し、その日の夜のN響コンサートでマーラーとミッキーが腕を組んで散歩していました。やれやれ! てきぱきと部分奏を重ねながら勧めましたが、欠席楽器のところに来ると指揮者の口三味線で進めたのには噴出しそうになりました。大変ですね。 |
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◆覚えている指揮者のコメントを並べておきましょう。 ☆(笑いながらの座談で)皆さんのとりえは「若さだけ」ですから! ☆一寸ここを早めに切ってください。タンタカタンと下さい。走らないで! ☆ザーザーじゃなくてザァッザァッで下さい。 ☆(ペダルを踏みますか?とピアノ)各々踏んでほしいです。残響が残るくらいです。後でやっといてください。 ☆(クレッシェンドで)パンパンパン・・まだ怖がっています。etc. |
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Bオケが終わると合同演奏の練習となり大勢の演奏家が乗りましたら、さしもの広い舞台もご覧のように一杯です。指揮は先の女性指揮者が執るようでした。 私は次の予定で辞さなければならず、お礼を申し上げてホールを後にした時、シュトラウス二世のポルカ「雷鳴と電光」が背後から聴こえてきました。わー聴きたいナーと後ろ髪を引かれつつ外に出ますと幸い「春の嵐」にはなっていませんでした。 ご関係者の皆さん有難うございました。日常でも練習風景を公開していただくと、本演奏とはまた違った感動が味わえ、ご努力も理解できます。興味が強く持てファンも増えると思います。何卒ご検討かつご健闘願いたいものです。(-_-;) その他関連?ショットをまとめておきましょう。 |
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◆某メーカーがストーブに次いでまた大物でミスったようです。マッサージ椅子での不良です。ご確認下さい。しかしストーブの後半の対応は良くやりましたね。(と書いたら今度は小型ガス湯沸かし器に絡んで多くの問題が・・!) http://national.jp/wellness/info/important/massage_chair/ |
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家の椅子もと調べたら記憶違いで専門メーカーの古いやつでした。ノンリクライニングで、時代を感じさせます。これは「親孝行な子供達・エヘン」が何かの祝いに両親へ送った物で、主の居ない最近は本当に稀に私がお世話になっています。フィットネスクラブの新型のほうがいろいろ器用なものでね。調べたら何と同じメーカーでした。 で、◆笑コーナー: 「いい気持ち!夢見心地で 気が付いた これ紛れなし 電気椅子なり〜!」 ◆今回は長くなりましたので、福袋好録音シリーズは次回にいたします。 |