「オーディオ的不思議箱」 2007-3-30 音迷人 13.大、小、と来て?の巻 大、小と来たら最後は「零」ですかね。「零」・・何も無いということは物理学の上では本当に何も無いのですが、「概念や情念」の上では何も無いだけにまっさらで、逆に何とでもなるような気もします。つまり「乗除算」の感覚ではなく「加減算」の考えです。この何も無いというプレーンな所に何かを施せば様々に成る。即ち「無限」を可能にするのです。 新宿御苑にてバージョンさくら |
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◆デンマークの作曲家ニールセン(1865〜1931)は交響曲第4番「不滅」というのを書きました。(なーんだ!無理やり勿体つけて引っ張ってきたな、音迷人め!) ニールセンの言葉では「消すことが出来ないもの」と直訳的表現だそうです。確かに「不滅」というと絶対的な消えることの無いものをイメージしますが、「消そうにも(無視しようと)出来ないものが有るんだよ」と言っているのでしょうね。 ニールセンの交響曲は6つ有りますが部分部分では良く似た響き、音(筆)跡を持っているので、良く聴き込まないと「あ、田園だ、英雄さ」と言うように判別できないでしょう。シベリウスと同じ年に生まれ同じ時代を共有するのですが、シベリウスより明るいですね。この時代妙に新しい居心地の悪い響きを良く使うのですが、彼は転調こそ多いらしいのですが、むしろ古典的からロマン的と思える響きを使っています。 「不滅」は1楽章で構成されているように思えますが、4つの章があり連続されて演奏されていると考えた方が解りよいかと思います。またまた音迷人は次のように勝手を言います。1楽章:戦いと目標の把握、敗北 2楽章:癒しと休息 3楽章:愛と見聞、悟りへ 4楽章:再挑戦と真理の大伽藍への入場 と聴こえます。ここで言う戦いとは剣をもって戦う物理的なものではなく、修行に挑む思考的切磋琢磨です。 |
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◆オーディオ的にはニールセンの持つオーケストレーションの真理、妙味という天才的耳が我々を楽しませてくれます。★優しい弦のサラッとした和音と低弦の強調による諧謔★ホルン、チューバ、トロンボーンによる管楽器の分厚い響きの中、クリスタルな空気に抜けるハイトーン★歯切れのよいティンパニー。この曲では2対のティンパニーを左右に配しティンパニー合戦を主に4楽章でやってくれます。とにかくどの曲も鳴りだすと、オーディオフェロモンを引き出してくれワクワクします。 写真はお奨め盤で日本にも良く登場の音迷人曰く「永遠なる青年」ブロムシュテット指揮サンフランシスコ響の3CDにまとめた交響曲全集です。録音は1987〜1989デービスホールにてなされたDDD盤です。先にあげた音響の全てが適切に録られております。よくデジタルは云々という声がありますが、信じられません。 |
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◆ご挨拶 たまたま「不滅」を取り上げましたが、私の方は諸般の事情で不本意ながら当メルマガから離れることになりました。 エネルギー保存則?というのが有りますが、私が過去受けた「音楽、オーディオマインド」エネルギーのかなりは少なくともこのメルマガを通して皆様に渡ったと信じています。そのエネルギーが保存され、皆さんのエネルギーがまた加わって、更なる大きなマインドに育って頂きたい。そしてそれはまた放射され広がってゆくと信じたいです。 この二年間、何事にも全くの素人であるまさに「音迷人」の拙い内容に、寛容なる優しさでお付き合い頂き、本当に有難うございました。音迷人なりに単に情報を集めた受け売りで無く、極力自分の考えでまとめてエキスを詰め込みました。勿論先人のご努力に乗ってのことですが、写真や図を使って解りやすくまとめたつもりです。ですから時にハイファイ堂メルマガバックナンバーを訪ねて、ご参考にして頂ければ幸いです。 重ねてご愛読戴いた御礼を申し上げるとともに、皆様のご多幸をお祈りする次第です。 |
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急ブレーキをかけられたものですから、背中にいろいろ予定のお荷物が飛んで来ちゃって・・・ おまけ:さくら事情 ◆先週、去年の標準木の咲きっぷりの写真を出しておきましたが、今週37.5度の熱を押して取材を敢行(いや観光)しました。3日早いとは言え5分咲きで寂しかったです。何処も平均3〜5分咲きで冴えませんが写真をあげておきます。下の2枚は新宿御苑、ボートの千鳥ヶ淵、社寺町上野です。今週末から来週で満開でしょう。お奨めは新宿御苑が「団子より花」で宜しいようです。誰です「追分団子は新宿名物で御苑中でも売ってるぞ」と言うのは! |
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◆写真下2段:春秋二度楽しませてくれる桜と06/12/8版で書いたのでどうしても掲載したく撮って来ました。3/29 ◆FMリサイタルレポでお伝えした辻本さん神田さんのパンフレットです。さくらの花より美しいですね。美味しい物でもいただいて、昼下がりの渋谷奥でモーツアルトさんに会いましょう。是非お出掛け下さい。 |
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◆珍(パロディ風)歌舞伎:「不思議手本 忠音蔵」大序 既稿改め 開演: ★「たん、たん、とん、たん・・・」たん=60 (重ねて)「ひょーう、ひゅるるる、いよー、いやー」(と終わりまで) ★「東西、と〜ざ〜いー」・・(口上人形☆登場) ☆『高こうはござりまするが、口上をもって申〜し上げ奉ります。通し狂言「不思議手本 忠音蔵」「不思議手本 忠音蔵」大序 既稿改め〜! ・私のお宝、第百三十回:サンスイツーイター採用顛末記 ・わーたしのお宝:第百三十一回:へんちくりんシステム中低音ホーン ・えっへん、エッヘン、ぶるぶるえ〜〜っへん!わーたしのお宝:第百三十二回:へんちくりんシステム低音部、へんちくり〜んシステム低音部! ・・・・ ☆いざご紹介をと申し上げましたところ、既稿多く時間の掛かりますれば、皆様におかれましては、お手許にお配りする下記の「配役札」をばご参照なされて、幕間にはお茶、お菓子などを召し上がられ、ゆる、ゆる、ゆるゆるゆるーりとご見物の程をひとえに乞い願い上げ奉りまする。まずは「不思議手本 忠音蔵」大序 既稿改め の場、そのため口〜上〜!さいなら!』 「たん、たん、とん、たん・・・」「ひょーう、ひゅるるる、いよー、いやーっ、とほほ」・・開幕 |
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◆これにて千秋楽 ★それでも笑コーナー3連発: ☆あなた!この頃迷じいちゃん、カレーをあまり食べなくなったんだけど? ★うーん?きっと加齢のせいだろうよ! ★地下工事 地下鉄走り 便利でも うなぎ登りの 地価公示かな ★儚くも 海の藻屑と 消えたのち 水雲(もずく)となりて 春伝えたし |