”行ってきました!!” ハイファイ堂レコードコンサート in 名古屋栄三越 「昭和レトロ博覧会 昭和の遊びと暮らし展」 名古屋栄三越7階催物会場 1月27日(水)〜31日(日) |
|
名古屋栄三越で1月27日(水)〜31日(日)に行われた「昭和レトロ博覧会 昭和の遊びと暮らし展」にハイファイ堂は中古レコードとオーディオの販売、レコードコンサートで参加しました。コンサートやイベント全体の模様をお伝えします。 催事の内容、コンサートプログラムなどはこちらをご覧ください。 ↓↓↓ http://www.hifido.co.jp/merumaga/special/160122/index.html |
|
私が訪れたのは1月30、31日の土日です。 前日までこの日の名古屋の天気予報は雨でした。少し前の大雪で名古屋の街も往生していた様子が報じられていたこともあり、折りたたみ傘を新調したり、靴に防水スプレーをかけたり、万全の準備を整えていきました。 しかし、すべて杞憂に終わりました。 いざ名古屋に着いてみると、雲っていたもののそれほど冷え込みも厳しくない、まずまずのお天気。JR名古屋駅から名古屋市営地下鉄に乗り換えて数分の栄駅で降り、なんとそのまま地下街を歩いて、名古屋栄三越に難なく到着しました。都会は便利ですね。 もこもこのダウンコートが暑苦しく、気恥ずかしさもあったので、1階の手荷物一時預かりでコートと荷物を預けることにしました。 身軽になって、いざ7階催し物会場へ。 |
|
わあ!アトムがお出迎えです。 |
|
広い催し物会場には、昭和30年代から40年代を中心としたおもちゃやグッズがたくさん展示されています。 |
|
|
|
当時の暮らしを再現した実物大セットも。 |
|
|
|
こんなタバコ屋さんありました、ありました。お客さんが来ると、奥のガラス戸を開けてかっぽう着姿のおばあちゃんが出てきました。赤電話も懐かしい。 いえ、懐かしいというより、昭和40年代生まれの私にはまだ子どもの頃の生々しい記憶に留まる情景です。私にとっては、むかしむかしの話にはなっていないものもありました。 |
|
ハイファイ堂のコーナーは、まだこの奥です。 |
|
|
|
こちらは他の中古レコード屋さん。骨董市にありそうなレコードケースです。 ちなみにハイファイ堂大須本店近くの大須観音では、毎月18日と28日に骨董市が開かれます。こういうレトロなグッズがたくさん見つかるそうです。 |
|
|
|
ありました! ハイファイ堂! |
|
コンサートが始まるまでにはまだ時間があります。 ラックのレコードやオーディオセットを間近で見ようと寄ってきたお客様が気さくにスタッフに声をかけてくださいます。 「レコードは持ってるんだけどね、プレーヤーがもうなくて・・・」(筆者の想像です) |
|
今回のコンサートに使用したオーディオセットやほかの展示セットについて、こちらでご紹介しています。 ↓↓↓ http://www.hifido.co.jp/merumaga/special/160212/index.html |
|
客席の後ろには中古レコードとプレーヤー・アンプを並べました。 さすがに美品揃いです。 |
|
|
|
さて、いよいよレコードコンサートが始まりました。 開始の直前からぽつぽつと席に着くお客様が見えて、30席弱用意された椅子がいい感じで埋まっています。 |
|
ハイファイ堂日本橋店の永井が担当するこの回のコンサートのテーマは「歌謡からの脱却、フォーク〜ニューミュージックへ」です。一曲目の由紀さおり『夜明けのスキャット』が流れ始めると、周りにいたお客様もハッとしたように足を止め、音のする方に体を向けて聞き始めました。滑り出しは上々です。 |
|
それまでの大衆歌謡というと、作曲家先生の書いた楽曲を歌手が歌いました。その「歌手と職業作曲家」という分業の構図が崩れ、歌い手自身が曲を作り歌う、自作自演のアーティスト、つまりシンガーソングライターが昭和40年代を中心に台頭してきます。 海外アーティストの影響を色濃く受けつつも、日本ならではの独自性を発現し、フォーク、ロック、ニューミュージックへと発展していく様を、「吉田拓郎」にフォーカスして聞き味わいます。 身内ながら、選曲・構成とも見事で、次の曲がかかる度に、ほぉ〜と感嘆しました。 |
|
ところで、コンサートの途中から永井は最前列にいるお客様と度々やりとりをしはじめました。 そのお客様は、永井が次にかけるレコードを取り出すと、指を差して永井の解説を先取りしたり、熱心にメモを取ったりしています。時折、鋭いツッコミが入り、タジタジになりながら、永井はひときわ嬉しそう。なんとそのお客様というのは、これまでの観客としては最年少であろう、中学1年生の男の子でした。 |
|
思わずコンサートの後に声をかけて話を聞いてみることにしました。お家の人の影響で好きになったのかと聞いてみると「必ずそう聞かれるけど、自分から好きになったんです」とのこと。元々音楽を聴くのが好きだったが、石川ひとみの『まちぶせ』を聴いたことがきっかけで、この頃の楽曲を特に好んで聴くようになったとか。今回のレコードコンサートについては新聞のチラシで知り、絶対に行きたいとお母さんに頼んだそうです。自宅ではレコードを聴くことはできないそうですが、今はインターネットがあります。インターネットを通じて過去の様々な音源や映像と膨大な情報に触れることができ、例えば当時シングルB面であまり日の目を見なかった楽曲などもたやすく聴くことができるそうです。 |
|
彼は、30、31日の2日に渡り、計4回のコンサートを聴きに来てくれました。お話を聞いた時に「明日で13歳になる!」と言っていましたので、31日15時からのお客様リクエストによるコンサートの冒頭で『まちぶせ』をかけることにしました。ささやかな誕生日プレゼントです。 |
|
31日(日)15時開催、最終回のレコードコンサートは約200曲のレコードリストからお客様にリクエストいただいた曲をかけました。 |
|
『まちぶせ』の少年は、今度は同じく昭和歌謡ファンの友だちと、また最前列に陣取っていました。 初日27日(水)と最終日31日(日)のコンサート担当はハイファイ堂レコード店の皿屋です。まだ20代ですが、学生時代に笠置シヅ子を聴いたのがきっかけで昭和歌謡にハマったそうです。そんな皿屋よりもひと回り若い世代の少年たちが、自分のリクエストがかかるたびにガッツポーズ、曲が終わると拍手喝さい。コンサートを盛り上げてくれました。 |
|
「どうしてこんなに人が集まるんでしょう?」催事担当として、過去のレコードコンサートに携わってきたスタッフが首を傾げています。 土日だけでなく平日でも、コンサートが始まると不思議にお客様がたくさん集まり、席が埋まりました。今までのコンサートではあまり見られなかった光景に、困惑気味。 |
|
「昭和レトロ博覧会 昭和の遊びと暮らし展」は幅広い年齢層のお客様が訪れ、全体に賑わっていました。大半のお客様は会場アトラクションの一つとして、コンサートを楽しんでくださったようです。 名古屋栄三越は、栄という名古屋でも昔ながらの繁華街の中核をなす百貨店です。休日のちょっとしたお出かけスポットとして、古くから地元の人々に親しまれてきたという感じがしました。 |
|
|
|
「大須にあるハイファイ堂レコード店には昭和歌謡のレコードがたくさんそろってるよ」と先の少年に告げると「本当?」と少年は目を輝かせ、少年のお母様が「さっそく入り浸ってしまいそう」と苦笑いしていました。残念ながらこれまでハイファイ堂はご存知なかったようです。 同じ名古屋であっても、大須のお客様と栄のお客様が行き来することは案外少なかったのかもしれません。こうしたイベントをきっかけに、地域をまたぐ新しい人の流れが生まれそう・・・新しい可能性を感じさせるイベントになりました。 |
|
取材日:2016年1月30日(土)、31日(日) 文と写真:横井昌美(メルマガ編集担当) |