2008年5月23日おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCDその1 ニルス・ラン・ドーキー/トリオ・モンマルトル「展覧会の絵〜ロシア紀行」 大須本店 コンのおすすめCDその2 ヨ−ロピアン・ジャズ・トリオ「悲しみのボレロ」 日本橋店 |
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コンのおすすめCDその1ニルス・ラン・ドーキー/トリオ・モンマルトル 「展覧会の絵〜ロシア紀行」 ニルス・ラン・ドーキー(p)、アレックス・リール(ds)、ピエール・ポサーゲ(b) 2006年11月デンマーク・コペンハーゲンで録音 ビデオアーツミュージック VACM-1305 2007/5/23発売 曲名 1) ムソルグスキー:展覧会の絵 2) ストラヴィンスキー:イタリア組曲「ヴァイオリンとピアノ」のテーマから 3) ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第二番第一楽章のテーマから 4) プロコフィエフ:歌劇組曲のテーマから 5) チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第一番第一楽章のテーマから 6) チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」テーマから 7) チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調第一楽章のテーマから 8)ニルス・ラン・ドーキー: シモノフ 9) リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行 10)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第二番第三楽章のテーマから 11)ニルス・ラン・ドーキー: ミスティ・ダウン 12)トリオ・モンマルトル:カラーズ |
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2001年に発売された「カフェ・モンマルトルからの眺め」、続いて2002年の「ローマの思い出」、そして2003年の「スペイン」と魅了され、トリオ・モンマルトルに嵌っていった。”ヨーロッパを旅するピアニスト・ニルス・ラン・ドーキー”、彼が率いる「トリオ・モンマルトル」の最新作は「ロシア紀行」と銘打った名をロシア作曲家のクラシックの有名曲を交えた名曲集である。ドラムスに超ベテランのアレックス・リール、ベースにこれまた世界的に活躍するピエール・ポサーゲという布陣で信頼性ある逞しい演奏を披露してくれている。トリオ・モンマルトルにとってクラシックをジャズ化した初めての作品だが、「展覧会の絵」、「三つのオレンジへの恋」、「くるみ割り人形」、「熊蜂の飛行」等々、新鮮で洗練されたアレンジが光る。演奏の一つ一つに情感や音色の綺麗な味わいがあり、トリオ・モンマルトルにしか表現できない魅力がある。 何時聴いてもニルス・ラン・ドーキーのピアノはメロディアスに美しく響く。夢見るようなロマンティックな演奏に魅せられるのだ。今回はクラシック曲が主だが、代表曲でもある1) 「ムソルグスキー:展覧会の絵」を聴いただけでも、各曲ともニルスの知的なテクニックとアレンジがよく光っているように思える。モンマルトという地名はパリ近郊に位置した街だ。だから”トリオ・モンマルトル”と聞けば、誰でもすぐにパリとの関係が頭に浮かんでくると思う。3) 「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第二番第一楽章」をよく聴いていくと、そこからニルス・ラン・ドーキーが育んできたフランス、パリの余韻を呼び起こし、新鮮な”パリの魔術”を感じずにはおれないものだ。ニルスの演奏スタイルは、柔らかく滑らかに鍵盤上を、時にはスピードを増し、時には優しくソロで奏でていく。ニルスが名ピアニストと言われる由縁であろう。 サウンドは分厚い音調の中にもピアノの情感溢れる美しいメロディは、透明感があり実にリアリティに響きわたっていく。我々ジャズ・ピアノ・トリオファンの心の潤いに、このアルバムは欠かせないものとなるであろう。 |
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コンのおすすめCDその2ヨ−ロピアン・ジャズ・トリオ 「悲しみのボレロ」 マーク・バン・ローン(p)、フランス・ホーバン(b)、ロイ・ダッカス(ds)、タイス・バン・レア(fl) 2007年8月録音 M&Iカンパニー MYCJ-30439 2007/11/21発売 曲名 1) ノクターン(ショパン) 2) 悲しみのボレロ(ラベル) 3) 白鳥(サン・サーンス) 4) ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュイン) 5) 夢のあとに(フォーレ) 6) 英雄ポロネーズ(ショパン) 7) シンフォニー3(ブラームス) 8) ピアノ協奏曲第23番(モーツァルト) 9) ロミオとジュリエット(チャイコフスキー) 10)別れのワルツ(ショパン) 11)羊たちは安らかに草を食み(バッハ) |
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前2作「夜のタンゴ」、「黄昏のサウダージ」ではクラシックから少し離れていたヨ−ロピアン・ジャズ・トリオ(以下EJT)だが、再び得意とするクラシックに戻ってきた。マーク・バン・ローンの鍵盤を舞う歌心は何時も素晴らしい表現で奏でられていく。これほどまでにジャズとクラシックを同化させた、ピアノ・トリオがいただろうか。それはデビューの89年から叙情あふれる音楽性と、その選曲の妙でリスナーを魅了し続けてきた。EJT初代ピアニストのカレル・ボエリーから95年にマーク・バン・ローンに引き継がれ、それからは曲のレパートリーの幅が広がってきたことも事実である。第1弾として発表した「メモリーズ・オブ・リバプール」はビートルズナンバーだった。そして第2弾の「イモータル・ビラブト」では、愛をテーマに、ここでクラシック2曲が登場するのだ。マーク・バン・ローンが持ち続けていたクラシックへの深い愛情と理解が、ここで開花するのである。EJTの今までのアルバム制作を振り返ると、クラシックに主力をおいた作品と、ポピュラー曲を素材にした作品を交互に発表しているが、そのどれもが高い評価を受けてきた。 今作は3年ぶりのクラシック曲集である。これもジャズにクラシックを取り入れるのは、原曲のよさを損なうことなくリスナーに、より心地よく届けることである。そこで1)「ノクターン(ショパン)」、2) 「悲しみのボレロ(ラベル)」を聴いた。EJTの清らかに繰り出されるゆったりしたメロディでスタイリッシュに表現されていく。ボレロにおいても、単純なようでなかなか難しい曲を無難にまとめているのだ。人気曲4) ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュイン)でもバン・ローンの持ち味を活かした独特の奏法で滑らかに紡いでいく。よく知られた6)「英雄ポロネーズ(ショパン)」、3)「白鳥(サン・サーンス)」ではガッツさが縮小され軽やかでエレガントな旋律に生まれ変わっていく流れも見事だ。やはりEJTにはクラシック曲が最もよく似合うようである。 サウンドは奏者で言えばドラムスのロイ・ダッカスは何時もトリオのことを考えて、繊細で透明感豊かな再現に力を注いでいるようでもある。一方フランス・ホーバンのベースは、ジャズの持ち味であるダイナミックでそのゴリッとした低域に「ここまで沈み込むこの最低音は素晴らしい!」と感じた。マーク・バン・ローンをリーダーに、みんながメロディを大切に扱い抑制の効いたプレイで、大いにトリオに貢献しているのも立派だ。 |
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