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「オーディオ的不思議箱」 2007-3-2 音迷人 9.舞台表?の巻(歌舞伎の巻) 先週のオーケストラの練習ぶりという事で「舞台裏」から見てきましたが、今回は「舞台表」から、またまた初めての歌舞伎観劇です。(当然表舞台ですが)思いがけず知り合いの建築関係の方、Mさんからチケットを戴きました。このご縁が無ければ一生行かなかったかもしれません。 11:00開演の「仮名手本忠臣蔵」というポピュラー(らしい)で歌舞伎の基本を抑えた本質的な出し物でした。 歌舞伎というのでアホな音迷人は歌謡や踊り、芸技を駆使したエンターテイメントと単純に思っていました。どなたでもごく若い頃なら文字を見て、芝居ぶりを見たらそう思ってしまい、疑わないでしょう?恥ずかしながら私はそうでした。広辞苑に簡単に上記の様に「エンタメだ」とあると思って「歌舞伎」と入れたら少々違いました。 |
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◆異常な放埓(ほうらつ)をすること。ふざけた振る舞い。異様な風俗。とあります。昔の俗語「カブク」の連用形とのことなので「カブク」を調べると「傾く」でした。 今様には「かたむく」ですが★自由奔放、勝手に振舞う★異様な身なりをする、人の目に付く衣裳をつける★好色である(そういえば公職の方にも・・・)と説明されています。となると昔出雲の「阿国」が打った四条河原の公演を見て「女性が侍姿で?ほーヤッパ派手おすなー!あのファッションどないしましたん!あら意外とコミックやおまへんか!ああ歌って踊って「かぶいて」まんなー。もうハナから仕舞まで「かぶき」っはなしやさかい、あーおもろ!よろしゅおますな〜!今度また「歌舞伎」っぷりを観まひょ!となったんだと思います。(変な京なまり?) ★そろそろ「音迷人が遊びに行ったのを、グダグダ見せられてたまんねーや!知るかい!」となってこられたと思いますが、私の周りに訊ねても意外と歌舞伎に出かけておられない様なので、恥を忍んで・・ですからお許し下さい。 ここを書いた翌日、TVで木の実ナナさんがミュージカル「阿国」を3/3から新橋演舞場に掛けるといってました。ああプレパシー! |
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◆何度も申し上げますが歌舞伎のかの字も知らないのでコンサートに行くように、自信を持って堂々?とは行きません。東銀座駅を上がると何度か見ていた入口の真ん前です。外見は日本建築風ですが当然鉄筋コンクリートです。(写真上)既に多くのご夫人達が集まって十時半の開場を待っていました。私はかなり「しゃなりしゃなり」「ざあます」の方が多いのだろうと思っていましたが、意外や庶民的で妙に安心しました。和服姿の方もやはり少なく時代なのでしょうか?(いや待てよ平日だから?) |
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◆ここに来てはじめて知ったのですが、「一幕見席」というのが別の入口で在りました。文字通り芝居の一幕を低料金で観せるのです。天井桟敷ですが、一幕という発想は面白いですね。芝居好きでもチト金が無い人、暇が無い人、演劇を勉強している人、エキスを味わいたい人が並ぶのでしょうか。若者が多かったのと外人さんが数人並んでいました。きっと歌舞伎を支える方になるでしょう。¥1K未満で入れます。 オペラやコンサートでもこのシステム、出来なくはないですね。 |
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歌舞伎固有の花道は縁にフットライトが埋められています。反対後ろ側に長めの暖簾?を掛けた出入り口があります。ここは懐かしいです。何故って?まあ最後まで読み続けてください。 (写真が無いのでスケッチで我慢してください。あ!裁判中継ではありません。) 観客席は奥行きより幅があるように感じる構造です。3階席まであります。私は2階席下手(向かって左)寄りでした。傾斜が弱く少し深く掛けると前の方の頭が邪魔で、舞台が見渡せません。ふっと相撲見物の時のこと(201号06/10/6)を思い出しました。制約はいろいろあるかと思いますが、建築設計時概念的に線を引いてしまい、実験確認はしてないのではないかと感じました。http://www.hifido.co.jp/merumaga/otomeijin/061006/index.html |
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★写真下4枚:劇場内は演舞場周りにお食事処、御茶屋、お土産屋が狭いながら上手く配置されて、ミニミニ浅草仲見世の雰囲気を醸しており、銀座の現代的喧騒を忘れさせてくれます。無骨な私でさえも「おや、かわゆいでげすな〜!」なんて嬌声を思わず出しそうな、いや出したのでした。グッズは観光地なみにいろいろ有りましたが、当然歌舞伎がらみです。日本固有の色彩で私はそれなりに好きです。墨のグラデーションをこなすかと思うと、染色から来るワビサビの何ともいえない色調と原色の組み合わせで目を楽しませてくれます。当然少々の買い物をしました。 |
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◆芝居の話をそっちのけで現場中継に忙しく申し訳ありませんが、何せ初めてですのでご勘弁を。オペラで言えば序曲で導かれ第一幕が終わりますが、忠臣蔵では面白い仕掛け?が有りました。確か太鼓と笛が単純に鳴らされると、舞台幕前中央に黒子に操られる「口上人形」が出てきて、配役をコミックに紹介します。これが15分ぐらいかかります。そして大序が始まるのですが、鼓の単調だが何か緊張を伝える刻みの中、赤子が這うような速さで、ゆっくりと多分に思わせぶりに幕が開けられました。舞台は鶴岡八幡宮の前庭です。舞台上の人物はみな目を閉じ動きません。私にとっては驚きの連続です。浄瑠璃に合わせて人形であった役に魂が入って目を開け動き出す演出なのです。この出し物が人形浄瑠璃から来ているという「示し」となっていて、きっと敬意を表しているのだと思います。 開演から1時間ほどして大序が終わりますと、最初の幕間が30分ほどありました。恐らく年に数回しか観劇に来られない方の楽しみの主眼?は意外と「食事」にありそうと素人の私は考えて、歌舞伎座のお弁当(予約)を奢りました。こらはインターネットで予約出来るので、家から前日お願いしつつ、良く解らない開演時間、場内散策などいろいろお尋ねしたところ、担当は違うはずですが親切に教えてくれました。この場をお借りし御礼申し上げます。 食事を短時間に出すため名札つき予約席となっていて、着席すると「暫!暫!」と言うまもなく直ぐ出されました。どれも若い人には少量ですが、手を掛けてあり綺麗で美味しかったです。こんなお祭り気分の時だけですね。慣れた方?には当然リーゾナブルなお弁当が各種ありますし、蕎麦もいけるそうです。味の「ハーモニー」という事でオーディオ的とは無理が有りますかね。 |
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◆さて芝居の方ですが残念ながら撮影がダメですから、書いて話すのも大変なので筋書きは追いませんで、歌舞音曲や音響について申し上げます。 日本では残念ながら西洋のオーケストラのような楽器は現れていませんが、割りと単純な楽器音響のため、逆に何か音そのものに感情を集約したような使い方を感じます。つまり状況を表現しようといろいろな音を重ねたり、旋律を繰り出したりせず、単純化して感情に音を添わすような使い方でしょうか。それでも義太夫の声、合いの手、太棹、役者の声、手拍子、足踏み、鼓や太鼓各種、鉦、拍子木、笛などが思い当たります。浄瑠璃、三味線、長唄、鳴り物等と言っていずれも専門、分業化され引き継がれていますね。仮名手本忠臣蔵ではこれらが実に特徴を持って効果的に奏されました。歌舞伎座の音響は驚くほど良く、大きさの割には声が通るのです。今時はPAが入っているかもと一生懸命聞分けましたが、昔通りPAは無いようです。初めの配役紹介の口上人形の声が大きく聴こえたので、そうかもしれませんが、響きはPAのようにも感じませんでした。基本的にはデッドな劇場なのでしょう。太棹もベン・・・ベンとただ弾く時も十分聞こえてきます。義太夫も声が拡散せず、はっきりとしていました。太鼓や拍子木の大きな音や、見得を切って足を踏み鳴らす音も切れ良く爽快でした。足踏み音はどうして良く鳴るのでしょう。合わせて木打ちでもしているのでしょうか?ご存知有りませんか?(といっても皆さん中々教えてくれないので調べましたら、やはり仕掛けがありました。桧板で出来た「所作台」というのがあり、普通の舞台の上に敷かれるのだそうです。表面は滑らかで踊りやタテなどの所作がスムースに出来るのです。「所作舞台」となるそうで足拍子なども良い音で鳴るのです。平面振動板ですな。) 歌舞伎座でオケや楽器演奏を録音したら意外と良いかも知れません。瓦屋根のホールからモダンな響きが録れるでしょう。 ★当日の歌舞伎探訪では大きくて語り尽くせませんので、後は皆様是非お出かけになってご鑑賞下さい。伝統的とは言いながらかえって「新鮮」でしたよ。 |
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おまけ:◆物置をひっくり返して見つけてきました。 さて先の「花道」のところで「懐かしい」と書きました。隣の写真を見てください。何だか古い台本?のようですね。長谷川伸氏といえば作家で脚本家。義理人情に立脚した大衆演芸の大御所だったと思います。「瞼の母」「一本刀土俵入り」「沓掛時次郎」などの作品があります。写真は「長脇差(どす)試合」という歌舞伎世話物の台本です。そして台本左肩に「子供」と書いてあります。もうお解かりでしょう?音迷人が子供の時の記念物なのです。「まさか!舞台に立ったのかい?」「そうなんです!」確か音迷人が小6の美少年(そんなわけが無いとすぐヤジが)だった頃、従兄弟が俳優の勉強をしていた経緯で「竹馬に乗れる子」は居ないかとのことで、呼ばれました。記憶は定かではありませんが、練習は四谷の岩井半四郎氏の家で数回やったかと思います。大きな屋敷で、中に桧舞台(先の所作舞台相当)がしつらえてありました。公演は浅草墨田劇場と記憶していますが、現在は如何なっているのでしょうか?頭に形の合わない地金(銅?)のかつらをかぶっていたら、頭痛を起こしてしまいました。博打でスッテンテンになった丸裸の股旅を悪ガキ3人がからかい、囃しながら「花道」を竹馬に乗って付いて出てゆくのです。私だけが竹馬に乗ったわけですが木の床は滑るので、家の廊下で練習したものです。(これが花道を通った最初で最後です?) |
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台詞はわぁーいわいと囃すのと、わらべ歌を歌うだけでした。(勿論覚えていなかったのですが、「子供」の所を拾い読みした結果です)世が世ならどうなっていたでしょうね。「市川音迷乃助」なんてね!昔は早々芸能界なんて考えませんでした。もう一つ思い出すことを聞いて下さい。この頃はみな貧乏でした。半四郎さんの家で世話役?かが紹介者と「お礼に野球のグローブにしよう」と話していたのが聴こえ、当時の少年にとってはグローブがもらえるなんて夢のようなことだったので嬉しくなりました。当然親にも話しました。千秋楽は学校の担任の先生と両親が見に来てくれました。終わって楽屋風呂に入って着替えて待っていると、お礼といって大入り袋が渡されました。楽屋口につれて帰ろうと来た親に大入り袋を渡すと、たしか300円入っていると言われました。楽しみにしていたグローブは無くガッカリした私は、親に頼んで浅草から道中の先生を送って家まで「やけタクシー」を飛ばしました。自動車など大好きなのに、バス以外乗ったことが無かったからです。市谷外堀あたりを気持ちよい夜風を受けて疾走したことだけは今でも忘れません。日産の小型セダンのベースになった四角っぽい自動車でした。ボンネット両サイドに留め金だと思いますが鉄砲の撃鉄引きのような機構が見えていました。タクシー代は覚えていませんが、300円では足らず、親が出したと思います。 私の終いの台詞は、トーン「宵越しの金は持たねいやい!」チョーン!チョンチョン、テケテケテケ |
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◆福袋好録音CD紹介? 前回のピノック盤に続いてモーツアルトさんになりましたが、好録音CD制作に前向きなオーケストラ・アンサンブル・金沢の企画で、 モーツアルト ピアノ協奏曲、第17番と交響曲第41番ジュピター ピアノ:市野あゆみ、リーダー(指揮):安永徹/OEK/ワーナー盤です。 録音は2003/6石川県立音楽堂コンサートホール(ライヴ)とあります。 ★まずピアノ協奏曲ですが、全部で27曲あるそうです。そして真ん中辺の曲ぐらいから、いわゆる音楽を嗜好にしていた特権階級向けではなく、自分の心のままを作品に投影して行ったと言われてます。モーツアルトの魂の叫びだといっても、聴いて見るとやはりモーツアルトの音楽に染み込んだ、優しさとか楽しさ、美しさなど人々を幸福に「しすぎる」DNAを、そう簡単には消せないという事実を知り感嘆するでしょう。曲はやや長めの軽快な前奏から入ります。曲の創り、運びはやや散漫です。従って多少緊張して聴かねばなりません。2楽章は1楽章ぐらいの長さのアンダンテ。同じ調子が延々と続きちょっと辛くなります。いつものMさんのファッとしたアンダンテではなく少し陰気系かと感じます。3楽章は溌剌生き生きもう堪りません。これこそどなたが聞いてもMさんと解ります。ピアノがもっと弾けても良かったかと感じました。全体にピアノとオケが絶妙なバランスで進行します。 |
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さて、録音はやや響くピアノの音と、良く分離したオケが綺麗な音で入っています。ただホールのクセと、オケのバランスから少し中音部が華やかになっています。ピアノですがどうも現代ピアノで、中高音が華麗な上に右手音域でホール残響が長く少し不自然です。白寿ホールの響きと記憶が合います。最近のおけのバランスに比べ、コントラバスは2丁かと伺えます。良くコントラバス1丁でVn4丁とバランスするといいますので、メンバー表では1stVn4プルト8名で合いそうですが、2ndVnも考えると低音はもう少し欲しいです。従って響きに分厚さが無く更にピアノが浮いてしまいます。録音のせいではなく「生」の音だと思います。これはしょうがないですね。 ★次にジュピターです。誰がつけたか聴くとまさに天空を翔る「ジュピター」を感じます。曲については今さら説明の必要もないでしょう。Mさん最後の交響曲です。専門家に言わせると8歳で書いた交響曲1番の旋律が入っているようです。演奏はさほど悪くは無いのですが、それでも?マークが付きます。新しい試みが入っているのかもしれません。リーダーの安永さんが決めておられると思うのですが、テンポが歪むのです。特に休止符が故意?に伸ばされています。このため長年聞いてきた感覚と違うのでギクシャクして落ち着きません。もしあなたが指揮をステレオの前でしたら、コンマ何秒か早く振り下ろしてしまうでしょうね。 しかし中々聴かれないフレーズ回しや、ケレッシェンドの仕方など興味深い所は多々あります。そしてティンパニーが加わっている意義が確り出ているように思います。 録音は先程のホールのクセが特にVnの上に現れていますが、そもそもVnは持続音形なので、ピアノほど気にはなりませんで、ジュピターらしい明るさを演出しています。弱音気をつけているかと思う2楽章の弦群の「霧がたなびく」ような音は地味ながら素晴らしく、これをキッチリ再生したいですね。 何れにせよ小オーケストラの面白さの良く解る録音で、是非皆様に聴いていただきたい盤です。 |
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◆笑コーナー 春ですね!表に出かけましょう! ☆どうストライプ柄のワンピース!似合うでしょう? ★うーん。顔のストライプはどうにかならないの! バシーン ☆あなたの顔にも指ストライプが!ホホホ |
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