こんにちは、こんばんは。レコード店片山です。 最近一気に寒くなって冬っぽいですが、紅葉シーズンはいまですかね。 紅葉行きたいですね〜。 秋ですね〜。 秋は好きですか? よく1年間の中でどの季節が好き?みたいな会話をするとは思いますが、僕は秋と答えます。即答ですね。秋好きです。 なんなんですかね、この人恋しくなる季節。センチメンタルでメランコリックでなぜだかキュンキュンしませんか? (あ、年甲斐もなくキュンキュンとかいう恥ずかしい言葉を発しました。失礼) 夏は暑くて冬は寒い。秋になるとファッションも重ね着で楽しめるし、 風景見てはキュンキュン。(失礼)カップルを見てはキュンキュン。(あ、失礼) 春も素敵ですよね~。でも秋の切ない感じがいいな~、とか思う人も結構いるんじゃないかな。 |
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秋の音楽といえば何でしょうか? わたくし 聴く音楽は現在のオルタナティヴ&インディーから60年代 70年代まで時代関係なく垣根なく良いものは良いと直感で雑多に聴くのですが、 個人的にはやはりアコースティックで切ないソングライターを無性に聴きたくなる季節です。 (「秋はフガジ。」と宣言してポスト・ハードコアを聴いてキュンキュンする年もありますが。あ、失礼) キャロル・キング、ジェイムス・テイラー、ニール・ヤング、ローラ・ニーロ も素晴らしいんですが、せっかくなんで少し次のソングライター(以下SSW)を紹介してみようかと思います。 もしまだ未聴ならコレクションに是非加えていただけたらなぁと思います。 |
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ALZO / ALZO (1971) 毎年必ず秋になると我が家ではアルゾが流れます。 彼の音楽はソフト・ロックの様なドリーミーで重厚なハーモニー、そしてファルセットを多様した甘い歌声、出癖のようにお洒落なセブンス・コードを高速にカッティングするグルーヴィでパーカッシヴなアコギ・プレイが特徴なんだけど それだけではなくSSW特有の枯れた哀愁メロディーと、解き放たれたかの様に突き抜けるアコースティック・グルーヴとのコントラストがほんと見事に同居しとるのですよ。 ソフト・ロックもSSWもブルー・アイド・ソウルもブラジル音楽も好き、みたいな人は度ハマりすると思います。 |
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COLIN BLUNSTONE / ONE YEAR 「邦題:1年間」 (1971) 元ゾンビーズのコリンさんが制作に1年間掛けて1年間を表現したメランコリックでクラシカルでスウィートで儚い名盤。 1曲目は 7 月録音で7月を表現したウキウキなピアノポップでスタートするのに、ラスト曲は同じく1年後の7月に録音し表現したのにかかわらずサウンドは切ないバラードに一変。 1年で色々な経験をして周りの状況も変わり、考え方も変わればまた一歩大人になった。正にみんなの人生を一枚に表したかのように感じますね。(上から目線ですみません) しかもピアノポップ1曲目「She Loves The Way They Love Her」とグルーヴィン・ポップ6曲目「Mary Won't You Warm My Bed」以外の曲は全て暗くて切ないという至極メランコリック..。 コリンのカフェオレの様に甘くて囁くように歌うウィスパーボイス、 ほとんどの曲はバンド編成をせず、クラシカルな美しいストリングスと歌のみで表現するスタイル、 このドラマティックなストリングス世界がグイグイとメランコリック・ワールドに引き込みます。 非常に切なくて内向的で儚い作品ですが たまに無性にこういった作品を聴きたくなるのも秋ならではかなと。 |
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KENNY RANKIN / SILVER MORNING (1975) ジャケ買いはしますか? 僕は昔はしましたが最近はしなくなってきました。ネット環境もあるので事前に調べてしまいます。(良くも悪くも) しかし、これはジャケ買いして大当たりです。まずジャケが最高。神々しく逆光ジャケ、センスよすぎです。 しかも中身も最高なんでさてどうしましょう。ここまでジャケも良くて中身も良い作品てなかなかないと思うな~。 自信をもってオススメするフォーキー・メロウの金字塔。 ジェイムス・テイラーの様な温かい歌声なんだけどスキャットも多様するハイセンスさ。 フォークのみならずジャズやボサノヴァも取り入れたハイセンスさ。 そして神々しいジャケのハイセンスさ。 もう文句なしです。ほんと全てが洒落てます。 若い世代に再評価されたのも納得できますね。 |
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TODD RUNDGREN / SOMETHING/ANYTHING? (1972) 今年のフジロックではキテレツに振りきれたパフォーマンスで度肝を抜かした、正に天才トッド様。まだまだキテます。現役です。 元祖パワーポップ&ギターロックな The Nazz を経てソロになり「Runt」や「Runt: The Ballad Of」という素晴らしいSSWをリリースし、いよいよ天才的センスが爆裂する今回紹介するマジカル・ポップ大名盤「サムシング/エニシング?」に辿り着きます。 SSWライクな初期二作を紹介しようかと思いましたが、もしトッドをまだ聴いたことがないならまず本作を聴いてもらってその凄さを味わってドップリ浸かっていただきたい、そんな気持ちなのです。 アナログでは二枚組でリリースされ、A面B面C面D面とそれぞれサウンド特色が違っていて4枚のアルバムのような構成になってます。 本作はD面以外はほぼトッドひとりで楽器演奏し多重録音宅録してることに驚愕ですが、それ以前に内容も濃厚さにも驚愕しますね。 これだけの作品をひとりでやったのかと。おいおい、ひとりでやったのかと。 A面はメロウ・グルーヴとブルーアイド・ソウルな世界。 冒頭から全曲シングル・カットできそうな名曲のオンパレードです。 B面はちょっぴりサイケなマジカルシンセ・ポップの世界。 C面はしっとり泣き泣きのバラードとハードロックの世界。 D面はカセット録音のようなガレージロックから唯一他のメンバーと一発録音したスタジオ・ライブもありなセッションの世界。 その多彩すぎる音楽センスで、何でもアリなポップな楽曲を色付けしてひとつの箱に詰め込んだんだけどドンガラカッシャーンと放出しちゃった感じの魔法の音楽箱ですね。 CDでは一気に聴けちゃうので是非ともレコードで四つの世界を味わってもらいたいです。 ちなみに僕はA面がヘビロテ作です。たまらんです。 |
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本当はもっと色々と紹介したいのですがキリがないので絞りに絞って紹介しました。また来年紹介できたら続編でも。(あくまで希望です) ざっくりと自分好みのSSWを一方的に紹介してしまいましたが、 70年代のSSWはかなりいて、シンプルでフォーキーなもの、ポップでメロディアスなもの、グルーヴィでファンキーなもの、サイケでストレンジなものなど、ものすごく深い音楽シーンなんで色々聴いてみてください。 きっと自分好みのSSWがいると思うのでいつか出会えたらいいですね。 |
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とういことでレコード店では11/28(土)から 「ウエストコースト・ロックLP特集」を行います。 約150枚の大放出で、ウエストコースト・ロックといえど、カントリーロックやスワンプなど色々あります。 もちろんシンガーソングライターもいっぱいあります。 未CD化のニッチな輸入盤も結構ありますのでファンには満足できる好内容と思われます。 是非ともチェックをお願いします! |
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