ブライアン・ウィルソンによる「イノセンスの喪失」をテーマにしたビーチボーイズの最高傑作。1965年、ビートルズの「ラバーソウル」(アメリカ編集仕様のものだったと思われる)の“愛をテーマにしたトータル性の高いアルバム”に触発されたブライアン・ウィルソン。このアルバムを作り、今度はポール・マッカートニーに感銘を与え(特に「GOD ONLY KNOWS」を「世界で一番美しいメロディー」と絶賛)、ビートルズを「サージェント・ペパー」に向わせることになる。独特なコード進行とアレンジ、美しいハーモニーによるコーラスは発表から約50年を経た現在でも色褪せない。ロック史上儚くも美しいアルバム。
Rolling Stones「Their Satanic Majesties Request」1967
「サージェント・ペパー」は計り知れない影響を与えたアルバムだが、これはそのジャケットからしてもろに影響を受けたサイケなアルバム。初めてのプロデューサー不在の中で制作され内容も混沌としていて失敗作といわれているが、アップルのCM曲として使用されたShe's a Rainbow”のような隠れた名曲も収録。なんとストーンズのアルバムで唯一ビル・ワイマンの自作曲が収録されているアルバムでもあります。このアルバムでポップに振り切ったストーンズは次の「ベガーズ・バンケット」から真逆の方向に向かい、60年代末から70年代初期にかけてのロック史上に残る傑作を発表していくことになる。