レコマ君のジャズレコード独り言 第13回目「ブルーノートレーベルのこと 6回目」 2006年5月5日 レコマ君 レコマ君へのお問い合わせはこちらから http://recoma.hp.infoseek.co.jp/ 今回は「BLUE NOTE」国内盤のこと その1 アルフレッド・ライオンによって創設された「ブルーノート」レーベルは幾多の試練や苦境を乗り越え、ジャズレーベルとしては人気NO.1レーベルとなる。そんな「ブルーノート」でもやはり殆どのマイナーレーベルが歩む道をたどる。1966年、「LIBERTY」に買収されるのである。 |
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当時、リバテイーと契約があった東芝音楽工業が販売権を得るのだが、国内でのプレスの許可を貰えず、直輸入盤に帯とライナーを付けて販売していた。 東芝音楽工業のデイストリビュート価格はステレオ盤が2,200円、モノ盤は2,000円に設定されていた。 |
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関西では「LPコーナー」、「坂根楽器」、関東では「オザワ」等が米国から直接輸入していたことがある。「エアーメール品」は上記よりも高く、2,500円か2,800円だったと記憶している。「船便品」は300円ほど安価だったはず。 「LPコーナー」の場合、同店特製のビニールカバーがあった。フアクトリーカバーを外し、そのカバーを被せてくれるのだが、素材が「塩化ビニール」であった。そのため、後年、同カバーの折込部分がレコード盤と化学反応し、"ビニヤケ"(曇った状態で、シャーという音が出る)という現象を起こすことになった。常にジャケットから出し入れしていれば良いのだが、棚などに長期間、多分、数年間、保管しているとビニヤケしてしまう。 この塩化ビニールは透明品の他、日本楽器のブルーの物等もあった。色付きは、多分、ジャケットの日焼け(色落ち、特に、赤色、黄色等がよくなる)を防止するためと思われる。実際は蛍光灯の光が日焼けの原因と言われている。 塩化ビニールは食料品に悪影響することが分かり、使用禁止となった。レコードのカバーにも使われなくなる。中古品のレコードで三ヶ月形にビニヤケしているものは、塩化ビニールのカバーを被っていた物だ。 |
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「ビニヤケ」で最も「惜しいなァ!」と思われる物に、「Emarcy」盤の「ビニヤケ」がある。完オリで有りながら、片面全面が「ビニヤケ」で、サーと言うノイズが出る。外観も盤面が曇って見える。 通説では「ジャケットのコーテイングの糊が原因」とされているが、コーテイングのビニールに上記のような原因を含んでいたとも考えられる。 「ヘレンメリル W.クリフオード」などは、大概、片面ビニヤケのオリジナルが出て来る。小生が手に入れた物は、両面とも、ビニヤケがなかった。(まず出て来ない代物)多分、盤を別にして保管されていたものと思われる。 |
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「BLUE NOTE」の国内プレスは7インチシングル盤から始まった。1968年4月の発売が最初。写真の「サイドワインダー」がNP 2001でリリースされる。ブルーノートの国内盤としてのファーストアルバムである。 当時、「LIBERTY」はまだ東芝に技術面で、OKを出していなかったが、やっと、EP盤からOKを出したことになる。 |
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東芝音楽工業のEP盤のラベル |
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BLUE NOTEのオリジナルEP盤のラベル |
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LP盤は1970年になって、限定的に約20枚弱のみプレスが許可された。 1976年になって、正式な国内プレス盤の発売が、「LNJ」のナンバーで始まる。この間、9年も掛かったことになる。 名盤と言われるアルバムから、順次発売されたが、後期東芝時代のように、コンプリートまでは出来ない。この頃は、「前期東芝盤」と認識される。 |
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翌1977年には販売権は「キング」に移行する。国内盤も東芝音工〜キング〜東芝EMIと変遷する。EMI/キャピトルグループに、リバテイーが吸収され、「EMI」グループの「東芝EMI」に、「BLUE NOTE」が戻ってくるのは、1983年である。 キング時代、後期東芝時代は次回の予定。 |
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♪今週の推奨盤♪ ヨーロッパの「ピアノ トリオ」アルバムをご紹介します。 |
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「DRIFTNG ON A REED / REIN DE GRAAFF」 TIMELESS SLP-105 HOLLAND盤 オリジナル 1977のレコーデイング この他、'70年代 のレーベルに、SOULNOTE,BLACK&BLUE 等々誕生した時代。 ヨーロッパ ピアノトリオ の人気が過熱していた時代。 |
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「DOWN TOWN / GUIUD MANUSARDI」 SOULNOTE SN-1131 オリジナル ITALY盤 1985録音 '60年代から活躍の人気ピアニスト。 この時代の彼のアルバムでは、これが一番。 |
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超弩級のアルバムの復刻 「DISCUSSIONS / HOWARD RILEY」 オリジナルは、英国 OPPORTUNITY の復刻盤。 ハワードライリーのアルバムは何枚か有りますが、このアルバムは、ライリーの自費出版で超レア。 殆ど市場に出てくることがないと思います。 それだけにこの復刻も貴重です。 復刻盤もすでに市場から姿を消している。 演奏はフリ-スタイルなところも有るが、素晴らしい演奏。 |
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「AFRICAN PIANO / DOLLAR BRSND」 JAPO RECORDS 60002 ソロピアノのアルバムですが、ダラーブランドの代表作。 ダラーブランドが現れた時は、大変センセーショナルな話題になったものだ。 以降色々アルバム出しますが、この「アフリカン ピアノ」が最高。 アフリカの、リズムと、音と、香りが感動をよびます。 |
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「KIDDIN' ON THE KEYS / BENGT HALLBERG」 原盤はスエーデンKARUSELL 盤 1959年の録音。 ジャケットも、演奏も素晴らしい、ピアノトリオアルバム。 レコマ君へのお問い合わせはこちらから http://recoma.hp.infoseek.co.jp/ |