2008年10月10日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD アキコ・グレース 「グレースフル・ヴィジョン」 京都店 カプのおすすめCD Jesper Thilo 「plays Basie And Ellington」 日本橋店 |
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コンのおすすめCD アキコ・グレース 「グレースフル・ヴィジョン」 アキコ・グレース(p)、ラリー・グレナダ(b)、アリ・ホニック(ds) 2008年4月NYで録音 COCB-53723 2008/7/23発売 コロムビアミュージックエンタテイメント 曲名 1) エヴァネセンス・オブ・サクラ 2) ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン 3) フライ・オン・セブン 4) ドキシー 5) アプローチ・トゥ・シャイン 6) シルヴァー・ムーン 7) ラクリモーサ 8) イノセント・ワルツ 9) ナイチンゲール・サング・イン・バークリー・スクエア 10)トロイメライア 11)グレースフル・インターミッション 12)デランシ・ストリート・ブルース※ボーナストラック |
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3歳からクラシックピアノを習い始め、14,5歳の頃ラジオから流れるオスカー・ピーターソンを聴いてジャズに興味を持ったというアキコ・グレース久々の登場。早いものでデビューして7年が過ぎるということ。常に進化を遂げ新しいアキコに変身している。今回のアルバムも即興に調和を合わせた曲が何といっても魅力だ。 1)「エヴァネセンス・オブ・サクラ」は自作のバラード曲で、生き生きしたピアノがいきなりアキコ・グレースの世界へと誘ってくれるようだ。2)「ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン」、3)「フライ・オン・セブン」にしても感情を込めた、凄くロマンティックな音場空間を演出してくれる。5)「アプローチ・トゥ・シャイン」、6)「シルヴァー・ムーン」、8)「イノセント・ワルツ」を聴いていくと、何時も感じることだが、彼女がフルトーンで奏でるダイナミックな演奏は聴く者の心と身体をゆさぶり、とても心地いいのである。続いて9)「ナイチンゲール・サング・イン・バークリー・スクエア」、10)「トロイメライア」では実にバランスが素晴らしく、ピアノの音の響きも美しく低音も良く出ている。重量感があって好感が持てる。意表をつかれたのは11)「グレースフル・インターミッション」で、このトラックは4分余りが無音になっている。何故だろう!それは「静寂感を保持する」これも彼女の意向という。 まるで生き物が飛び跳ねるようなピアノのエキサイティングな演奏に魅了される。エキサイティングなところはベースのラリー・グレナダ及びアリ・ホニックのドラムスにしても同様で、アキコ・グレースのピアノとの一体感が冴え渡り、自分の演奏スタイルを貫いているところも好感が持てるし、ピアノ・トリオ大好きな者をたまらないくらい癒してくれるアルバムとなっている。音質はクリアーで美しく、かつダイナミックで力強いタッチにガッツがある。オーディオマニアが聴くと思わず「これは断然いい!」と、すがすがしくクリエイティブな気分になってくるのだ。 |
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カプのおすすめCD Jesper Thilo 「plays Basie And Ellington」 Jesper Thilo (tenorsax,clarinet,vo. on disc2no.11)、Ann Farholt(vo. disc1no.1/3/8/11/12,disc2no.1/2/6/7/12/13)、Soren Kristiansen(p)、Hugo Rasmussen(b)、Svend-Erik Norregaard(ds)、Ole Qusen(g.on disc2) Disc 1 1992. 4. 17/18/19 Disc 2 1993. 3. 22/23/24 コペンハーゲン・デンマーク録音 曲名 Disc1: 1) Duke’s Place 2) Sophisticated Lady 3) Perdido 4) Blue Light 5) What Am I Here For 6) Preludo To A Kiss 7) Caravan 8) I Got It Bad 9) Things Aint What They Used To Be 10) The Starcrossed Lovers 11) Cotton Tail 12) Mood Indigo Disc2: 1) One O’Clock Jump 2) Lil’Darlin’ 3) Tickle Toe 4) Ghost Of A Chance 5) Shorty George 6) Blue And Sentimental 7) Cute 8) Crazy Moten 9) For Lena And Lennie 10) Lester Leaps In 11) I Want A Little Girl 12) Lady Be Good 13) Splanky |
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今回のおすすめCDはゴージャスな2枚組み。デンマーク出身のサックス&クラリネット奏者、Jesper Thiloをご紹介します。ピアニストだったお母さんの影響で既に幼少の頃から偉大なるデューク・エリントンのすごいファンだったそうです。母方の祖父はとても人気のある指揮者でチボリ公園ではオーケストラやバンドの指揮をしていたそうです。Jesperはデューク・エリントン楽団のベン・ウェブスター、バップ・ジャズに活躍したデクスター・ゴードン、ブルー・ムーアを融合したような奏法を試みていると雑誌のインタビューに答えていたようですのでサックス・ファンの皆さん、本アルバムで確かめてみてくださいね。 では、アルバムのご紹介といきましょう。Disc 1. ハスキー・ヴォイスの女性ヴォーカリストが参加していまして、これまた良い味を出しております1) ”Duke’s Place” やスキャットが楽しい3) “Perdido”。エリントンとウェブスターの作品 8) ”I Got It Bad” はブルーな気分を味わい深い大人のジャズでしっとりと表現しています。4) ”Blue Light” は高低のあるクラリネットとピアノが魅了します。ブルージーな9) ”Things Aint What They Used To Be”。ストレー・ホーン作10) ”The Starcrossed Lovers”陰影のあるメロディーをムーディーに奏でます。アップ・テンポの11) ”Cotton Tail” は”Jesper Thilo & The American Stars vol. 2にも収録されています。ドラムスのカッティング&ベース、コロコロと弾むピアノをバックにヴォーカリストのスキャットとの絡みを交えた楽しい作品です。Disc 2. 3) ”Ticle Toe” 10) “ Lester Leaps” はカウント・ベイシー楽団のサックス・ソロイストで有名なレスター・ヤングの作品です。ドラム・ソロを交え、楽しくグルーブしています。7) “ Cute” 8) Crazy Moten” はとてもノスタルジックなテイストとスインギーを味わえる作品です。9) “ For Lena And Lennie” エレガントなピアノ演奏と甘く囁くサックスを堪能できます。11) “ I Want A Little Girl” は「沢山の愛を注げる女のコが欲しい。僕はすべてを捧げるよ。僕に恋をしてくれる女のコが欲しい」とJesperが渋い声で愛らしい歌を披露しています。 楽曲の良さは勿論のことですが、ヴィブラートするJesperの秀逸なサックス奏法やバンドとの楽しいグルーブ感をお楽しみください。ご試聴ご希望の方は店頭スタッフにご遠慮なくお申し付けください。お待ちしております。(^^) |