2009年12月11日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD クリスチャン・サンズ 「フリオーソ」 福岡店 カプのおすすめCD 池田 篤カルテット ウィズ 岡崎好朗 「Here We Are」 日本橋店 |
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コンのおすすめCD クリスチャン・サンズ 「フリオーソ」 クリスチャン・サンズ(p、arr)、ランディ・ブレッカー(tp,flh)、グレイグ・ハンディ(fl,ts)、ウゴナ・オケグォ(b)、ルイス・ヘイズ(ds) 2008年12月NYで録音 ポニーキャニオン MYCJ-30542 2009/6/17発売 曲名 1)アビエント 2)オン・グリーン・ドルフィン・ストリート 3)フォア 4)リトル・ビーズ・ボエム 5)オータム・イン・ニューヨーク 6)マイ・ファニー・バレンタイン 7)フランクズ・チューン 8)ワンス・イン・ア・ホワイル 9)ミュージシャンズ・ララバイ 10)セオドラ |
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アメリカジャズ界にまだ20歳という若きエースが登場した。クリスチャン・サンズは昨年3月に第1弾「ライジン」で日本デビューした。ジャズ界の未来を担うクリスチャン・サンズが典型的なハッド・バップを演奏してくれる。 早速期待を膨らませ、(1)「アビエント」、2)「オン・グリーン・ドルフィン・ストリート」から聴いてみた。なかなかどうして落ち着き払ったもので、非常に繊細で透明感のあるピアノは新感覚でジャズをきちっと捉えている。高いセンスと将来性が伺えるものだ。トランペットの第一人者ランディ・ブレッカーがムードタップリに盛り上げていく。さすがだと感じた。3)「フォア」、4)「リトル・ビーズ・ボエム」でも、クリスチャンのピアノの巧みで厚い音の響きが心地いい。ウゴナ・オケグォのベースが太く厚く奏でていくのには思わず聴き惚れてしまった。またルイス・ヘイズのドラムスでのシンバルの弾け飛ぶさまは繊細で透明感があり、格別の味わいで胸を打つ。聴きなれた曲5)「オータム・イン・ニューヨーク」、6)「マイ・ファニー・バレンタイン」においても、クリスチャンのピアノはベースとの連弾で、厚みのある太い音を奏でていく。スインギーで明快なタッチの演奏は素晴しいと感じた。9)「ミュージシャンズ・ララバイ」、10)「セオドラ」でもリラックスしたスイングに仕上がっている。新鮮な香りを放つ頼もしいクリスチャンの若さが溢れ出ている。これからも素晴らしいピアノで輝かしい未来に向けて楽しい、ハード・パップ・ジャズを発信し続けていってもらいたいと念願する。 サウンドも華やかなプレイがクリアーに再現されていて、滑らかな音質の録音もクオリティが高く好感が持てる。まさに若きジャズ界のエース登場で、これには大歓迎したいものでただただうれしい限りだ。 |
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カプのおすすめCD 池田 篤カルテット ウィズ 岡崎好朗 「Here We Are」 池田 篤(A.sax, T.sax)、辛島文雄(p)、島田 剛(b)、高橋 徹(ds)、岡崎好朗(tp), 2009.5.13 新宿ピットイン ライヴ録音 池田 篤:プロデュース、品川之朗:協同プロデュース、宮澤浩二:録音エンジニア 曲名 1)ア・フラワー・イズ・ア・ラヴサム・シング(ビリー・ストレイホーン) 2)ジョンズ・ジャズ・ストア(池田 篤) 3)オレンジ・ワズ・ザ・カラー・オブ・ハー・ドレス、ゼン・ブルー・シルク(チャールス・ミンガス) 4)フォールズ(池田 篤) 5)ペギーズ・ブルー・スカイライト(チャールス・ミンガス) 6)ストレイト・ノー・チェイサー(セロニアス・モンク) 7)ブルー・モンク(セロニアス・モンク) |
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師走に入り、何かと気ぜわしくなってきましたが、皆様如何お過ごしでしょうか?年末年始は我が家でとお考えの方におすすめのアルバムをご紹介します。ピットインミュージックよりレーベル第2弾として、池田篤氏のリーダー作品「Here We Are」が12月10日リリースされました。新宿ピットインと併設された「スタジオ・ピットイン」が32chマルチラインで繋がっているので、高音質のライヴ・レコーデイングが可能というわけです。家にいながらライヴの臨場感をご堪能頂き、オーディオ・マニアには上質の音質効果も味わって頂けます。 池田篤氏は日本ジャズ・ピアニストの重鎮の一人である、辛島文雄氏の「辛島グループ」に2003年より参加してきました。辛島氏曰く「池田篤は、ジャズもできるミュージシャンではなく、ジャズが出来るミュージシャンなんだ。(略)自分自身の音楽をやってもいい頃だ。」ということで、池田篤のリーダーアルバム制作開始。話の口火を切った辛島氏がサイド・マンとしてピアノを担当したのは約30年前、エルビン・ジョーンズのグループ以来の事です。それだけ池田篤氏に対する想い、信頼が厚いのだと思います。 池田篤氏ウェブサイト http://www.h4.dion.ne.jp/~ats/ では、アルバムのご紹介とまいりましょう。池田氏が尊敬するミュージシャンの一人であるデューク・エリントン楽団の座付き作・編曲家であるビリー・ストレイホーンの作品、1)「ア・フラワー・イズ・ア・ラヴサム・シング」は池田氏のサックスと辛島氏のピアノデュオによる演奏です。美しい旋律を素晴らしいパフォーミングで魅了します。淀みなく流れる其々のフレーズ、研ぎ澄まされたタッチでセンシティブな世界を繰り広げます。続くは、cappuccinoが気に入った「男前サウンド」。池田氏が本アルバムで初テナー・サックスを披露します2)「ジョンズ・ジャズ・ストア」は躍動感溢れるドラミングをバックに2ホーンのソロ、1)とは違う趣でジャズ・ピアニスト辛島スパイスを交えた池田氏のスリリングな作品です。3)「オレンジ・ワズ・ザ・カラー・オブ・ハー・ドレス、ゼン・ブルー・シルク」どこか遠い昔に思いを馳せるブルージーな楽曲です。スロー・テンポでのスターティング後、辛島氏の軽快なピアノローリングに乗り、ミディアム・テンポでスインギーに奏でます。島田氏のベース&高橋氏のドラムスのリズム・マシーンをバッキングに池田氏のサックス&岡崎氏のトランペットが、語りかけ、会話を愉しませてくれます。4)「フォールズ」も池田氏の作品。2ホーンの清涼なハーモニーをご堪能ください。5)「ペギーズ・ブルー・スカイライト」トランペットとサックス、其々のソロからノリノリのピアノ、重厚で弾力のあるベース、メリハリを効かせたドラムスのソロへとバトンタッチ。いつしかミンガス・ワールドへ引き込まれる上質なジャズの世界を醸し出します。終演に向けセロニアス・モンク作品が2曲続きます。サックスとトランペットの掛け合いが愉しい、6)「ストレイト・ノー・チェイサー」、池田氏曰く、テーマはアルトでソロはテナーに持ち替えてのパフォーマンスの7)「ブルー・モンク」です。日本ジャズ界のトップミュージシャン5人が紡ぎだすジャズは心地よいスイング感と安堵感を与え、至福の時をプレゼントしてくれるアルバムです。ご試聴ご希望の方は店頭スアタッフにご遠慮なくお申し付けください。お待ちしております(^^) |