2009年12月25日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD ヒラリー・コール 「魅せられし心」 大須本店 カプのおすすめCD マイク・デル・フェロー 「Made in Brazil」 秋葉原店 |
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コンのおすすめCD ヒラリー・コール 「魅せられし心」 ヒラリー・コール(vo,p)、ジョン・ピザレリ(g)、テッド・ファース(p)、ポール・ギル(b)、マーク・マクラーレン(ds) 2008年5月ニュージャージーで録音 ビクターエンタテイメントVICJ-61594 2009/5/20発売 曲名 1)イッツ・ラブ 2)ゼアズ・ア・スモール・ホテル 3)ディード・アイ・ドゥ 4)アイ・ディドント 5)ベター・ザン・エニシング 6)ライク・ア・ラバー 7)ブラックベリー・ウインター 8)ザ・スネイク 9)オールド・ボーイフレンズ 10)ハウ・アム・アイ・トゥ・ノゥ 11)ホワットル・アイドゥ 12)ユー・フォー・ミー 13) 魅せられし心 14)風のささやき |
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ヒラリー・コール、「いやぁ〜たしかに美貌だ!」写真からしか確認できないが、まるでファッションモデルのようである。タイトルト通り「魅せられし」ジャズ・シンガーの誕生だ!ボーカルファンは大歓迎する。彼女は5歳の時からクラシックピアノを始めたということで、このアルバムでも妙技を聴かせてくれる。現在はニューヨークで活躍しているということで、今後ますます期待が高まるシンガーといえるだろう。情報によるとヒラリー・コールの母親も、雑誌のモデルをしていたという。さすが血筋を引いたのかとにかく美しい。男性諸氏ならば思わずジャケ買いしたくなるだろうが、歌も非常に上手いのでじっくり聴いて欲しい。 このアルバムはギター奏者ジョン・ピザレリがプロデュースしたそうで、ヒラリー・コールにかける気合の入れようも分かるというものだ。早速1)「イッツ・ラブ」、2)「ゼアズ・ア・スモール・ホテル」から聴いてみた。リラックスしたテンポで深みのある柔らかいボイスがナチュラルで、端正な唄い方に自然と魅了されていく。スイング感もよく何処となくリスナーを引きつける要素も持ち合わせ、我が心を捉えて離さない。これからが断然楽しみである。続く3)「ディード・アイ・ドゥ」、4)「アイ・ディドント」を聴いてもキチッと歌っている。見事な歌唱力で、まさに正統派的シンガーだと感じ取った。5)「ベター・ザン・エニシング」、6)「ライク・ア・ラバー」は繊細な声質の彼女に相応しい曲である。実に深みのある柔らかいボイスで歌い上げていくのだ。8)「ザ・スネイク」、9)「オールド・ボーイフレンズ」では、ナチュラルな歌声がこのカルテットとのコンビネーションに実によく馴染んでいる。自然体で唄っているところも好印象があり、ピュアな表現もよく捉えている。また最後の14)「風のささやき」においては、ピアノの美しい調べに乗せてヒラリーの流れるような歌声に魅せられ続けるのである。また7)「ブラックベリー・ウインター」、14)「風のささやき」では、自ら弾くピアノも素晴しくご機嫌である。ピアノでもセンスの良さを披露してくれているところに魅せられる。将来的に有望なジャズ・シンガーの誕生だとまず喜びたいし、ジャズ・ボーカル界を背負っていってもらいたい逸材でもある。 サウンドも高解像度で切れもよく、目の前にボーカルが浮かび上がる。ギター、ベース、ドラムスも盛り上がり、全体的にバランスがよく密度の高い音場空間を呈する。ヒラリー・コールの艶やかなボーカルが音場空間に美しく響き渡る。リスニングする心地よい気分が、よりいっそう魅惑の世界へと誘ってくれるようだ。 |
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カプのおすすめCD マイク・デル・フェロー 「Made in Brazil」 マイク・デル・フェロー(p)、アンドレ・ヴァスコンセロス(b)、マルシオ・バイーア(ds) 2008.6 ベロ・オリゾンテ 録音 曲名 1)フォラ・マンバ 2)ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト 3)ウッパ・ネギーニョ 4)薔薇に降る雨 5)伝言 6)チェロキー 7)アルビノーニのアダージョ 8)サタデイ |
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先週からの寒波でこの時期にしてはかなり冷え込みましたが、皆様は如何お過ごしでしたか?黒い雪雲に覆われた空をみるだけで、心が落ち込んでしまいすね。ということで、今週のおすすめCDは、マイク・デル・フェローのメイド・イン・ブラジルをご紹介します。ブラジリアン、ラテンと聞くだけで、熱くなりませんか? マイクは1965年アムステルダム生まれ、9歳からクラシック・ピアノ、17歳でジャズに傾倒し、ヒルヴェルサム音楽院でロブ・マドナに師事。在学中の89’ロッテルダムのジャズ・ピアノ・コンペで首位を獲得。同年、ブリュッセルで開催されたヨーロッパ・ジャズ・コンテストで最優秀ソロイスト、旧チェコスロバキアのジャズ・コンテストで首位獲得。93’にはボブ・ブルックマイヤーの推薦と奨学金を得て、ケルン大学で3年間、作・編曲を学んだそうです。 スターティングとラストを飾る楽曲はマイケルの作品です。1)「フォラ・マンバ」はドラマーのブラッシュ・ワーク、ノリが良いエレクトリック・ベース、そして弾けそうなピアノが融合。いかにもブラジリアンらしくジャングル的なサウンドを醸し出していて、楽しいです。8)「サタデイ」は中盤からドラマチックにヒート・アップし、緩やかなカーブを描きながらクール・ダウンしてゆく、三位一体のパフォーマンスです。2)「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト」は’69映画「ウエスタン」の為にモリコーネが書いた楽曲です。物悲しく、優美な旋律をパーカッシブな装飾をスパイスにマイクがキーボードとピアノで丁寧に仕上げています。Cappuccinoが気に入った、3)「ウッパ・ネギーニョ」は軽快で思わず心踊る楽曲です。ピアノとドラムスがインスパイアしながらの掛け合いは聴き応えがあります。4)「薔薇に降る雨」はカルロス・ジョビンの作品です。不定形なオーロラのごとく幻想曲のようなバラードで仕上げています。7)「アルビノーニのアダージョ」マイクはキーボードを駆使しています。繊細なドラムスにも魅了されます。ドラマーのマルシオ・バイーアは’58リオデジャネイロ生まれ、13歳から楽器を始め、音楽学校で打楽器を正式に学ぶ。20年以上ブラジル音楽界の奇才エルメート・バスコアールに抜粋され活躍したという実力者です。ご試聴ご希望の方は店頭スタッフにご遠慮なくお申し付け下さい。お待ちしております。 今年も「コンとカプのおすすめCD」にお付き合いくださり有難うございます。来年も宜しくお願いします。では、皆様 良いお年をお迎えください。(^^) |