2010年08月27日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD KBSトリオ 「ホワット・アム・アイ・ヒア・フォー」 福岡店 カプのおすすめCD 辛島文雄meets 森山威男 tribute to Elvin Jones Live at Shinjuku Pit Inn 「E.J.ブルース」 秋葉原店 |
|
コンのおすすめCD KBSトリオ 「ホワット・アム・アイ・ヒア・フォー」 ベニー・グリーン(p)、金子 健(b)、井上 智(g) 2009年11月川崎で録音 テイートックレコード XQDN-1026 2010/5/26 発売 曲名 1)オール・ゴッズ・チラン・ガット・リズム 2)ナウ・シー・ハウ・ユー・アー 3)プア・バタフライ 4)ホワット・アム・アイ・ヒア・フォー 5)リトル・ガール・ブルー 6)クロース・トゥ・ユー 7)フイエスタ・モジョ 8)アズ・ロング・アズ・アイ・リブ 9)ザ・シャドウ・オブ・ユア・スマイル 10)ティッピン |
|
ベーシスト金子健をリーダー格にしたドラムレスでのピアノ・トリオである。ピアノのベニー・グリーンがとてもファンキーでよくスイングしエキサイティングな演奏を聞かせる。現在NYで活躍のギターの井上智が第一人者としての見事なプレイを披露する。 バド・パウエルの名演で知られた1)「オール・ゴッズ・チラン・ガット・リズム」をベニー・グリーンのダイナミックでスケールの大きなピアノが繊細なタッチで紡ぐ。2)「ナウ・シー・ハウ・ユー・アー」3)「プア・バタフライ」、ベース、ギターが繊細でデリケートな感触で弾むのが斬新である。リラックスしたスイング・フィーリングもまた楽しい。4)「ホワット・アム・アイ・ヒア・フォー」では、井上智が素晴らしいギター・ソロを聞かせる。5)「リトル・ガール・ブルー」では、ベースの金子健が絶妙なアルコ奏法を披露している。コントラバスの講師としての顔を持つだけに、アルコの音色には品格が醸し出される。6)「クロース・トゥ・ユー」9)「ザ・シャドウ・オブ・ユア・スマイル」、ベニー・グリーンのピアノ・タッチは見事で、美しいロマン溢れるメロディに魅了される。10)「ティッピン」でも、三位一体となったトリオの放つ音色は素晴らしく、お互いがリズムを共有し合う様子がありありと伝わってくる。 少しオールドなピアノ、ベース、ギター奏法の音質に、優れた録音技術を利用している。力感があって厚く、繊細さと透明感が増す点は、最近の録音技術によるところが大である。 |
|
カプのおすすめCD 辛島文雄meets 森山威男 tribute to Elvin Jones Live at Shinjuku Pit Inn 「E.J.ブルース」 辛島文雄(p)、森山威男(ds)、岡崎正典(sax)、川村 竜(b) 2010.4.22 新宿ピットイン録音 曲名 1)E.J.ブルース 2)ブラッド・カウント 3)ハンギン・アウト 4)ワルツ・フォー・モンク 5)ビー・ハッピープリーズ 6)イン・ア・センチメンタル・ムード 7)ワン・フォー・ヒム 8)ラッシュ・ライフ |
|
皆さん、こんにちは。「暑いですね。」全国的に猛暑に見舞われておりますが、日本より暑い国もあるわけで、40度を越えるような国では「熱中症」とは無縁のような。快食・快眠が大切。暑ければ屋上で眠る。外で寝る。と自由発想で暑さを凌いでいるようです。何事も「こうあるべき」「こうだったから」等という概念に囚われていると身動きが取れなくなる事が多々あります。猛暑慣れしていない日本人は基本的な対処を含め、「発想の転換」で乗り越えましょうね。 という訳で今回のおすすめCDは「暑い」ではなく「熱い」アルバムをご紹介します。7/25に東京は新宿のピット・イン・レーベルからリリースされました。ジャズ・ピアノ界の重鎮、辛島文雄氏のエルビン・ジョーンズへのトリビュートアルバムです。ジャズはドラマーのための音楽だと思っている程、ドラマーに拘っている辛島氏。エルビン・ジョーンズを筆頭に、トニー・ウィリアムス、ジャック・デジョネット、ジョージ・大塚、日野元彦、奥平真吾、本田珠也等錚々たるミュージシャンと共演されています。 では、アルバムのご紹介とまいりましょう。スターティングは勿論エルビン・ジョーンズの作品「E.J.ブルース」です。ギュッと旨味が凝縮された重厚な音の広がりに引き込まれ、男前サウンドにまいってしまったcappuccino。強靭なベースのロング・ソロ、ドラムスのスティック捌き、共に聴き応え十分です。アルバムに収録されている8曲中、3曲は辛島氏の作品です。3)「ハンギン・アウト」はピアノとドラムスの白熱した掛け合い。大技・小技を駆使したドラミングに圧巻です。きっと、その場に居たら瞬き出来ないぐらいにのめりこんでいることでしょう。5)「ビー・ハッピー・ブルース」は辛島氏がドラムスの森山氏に捧げたというほのぼのとした気分になる楽曲です。スウィンギーにサックス、ピアノ、ベースへとスムーズリーにバトン・タッチします。7)「ワン・フォー・ヒム」は研ぎ澄まされたピアノのローリングで力強く流麗に奏でられます。ソウルフルでとても奥深いサウンドです。6)「イン・ア・センチメンタル・ムード」はお馴染みのデューク・エリントンの作品です。エルビン・ジョーンズのお気に入りの楽曲だったようで、辛島氏は1)同様、この曲もエルビンに捧げています。ブラッシュ・ワーク、ピアノ、ベースたちが語りかけます。ビリー・ストレイホーンの作品2)「ブラッド・カウント」と8)「ラッシュ・ライフ」前者はアーシーさと憂いを併せ持つ旋律が辛島氏のピアノと岡崎氏のサックスで丁寧に紡がれます。後者は辛島氏の優美なピアノ・ソロが魅了します。 名手たちのスピリッツが十分満喫できる燻し銀のアルバムです。ご試聴ご希望の方は店頭スタッフまでお申しつけ下さい。お待ちしております。(^^) おまけ: 辛島文雄氏は1948年大分生まれ、父親が大分大学の音楽教授で音楽的に恵まれた環境で育つ。高校時代にモダン・ジャズの洗礼を受ける。九州大学時代にクラッシック・ピアノを研鑽する傍ら、ジャズ研でドラムを叩いていた。1972年アメリカ留学から帰国後新宿ピット・インのティー・ルームでピアニストとしてデビュー。以来、ピット・インをホーム・グラウンドとしている。1980〜1986の6年間エルビン・ジョーンズ・ジャズ・マシーンに在籍。愛するエルビンの言葉の中で特に強く残っているのが「It’s Just Beginning」。上手く行かない時にも「初心を忘れない」精神。(ライナー・ノーツより引用) |