2011年02月04日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD チャールス・ロイド 「ミラー」オーディオビギナーズ カプのおすすめCD ナンシー・ハロウ「イン・ザ・ウィー・スモール・アワーズ」福岡店 |
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コンのおすすめCD チャールス・ロイド 「ミラー」 チャールス・ロイド(ts,as,vo),ジョイソン・モラン(p),リューベン・ロジャース(b),エリック・ハーランド(ds,vo) 2009年12月CAで録音 ユニバーサル インタナショナル UCCE-7010 2010/9/8 発売 曲名 1)アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー 2)ゴー・ダウン・モーゼス 3)ディソレーション・サウンド 4)ラ・ジョローナ 5)キャロライン、ノー 6)モンクス・ムード 7)ミラー 8)ルビー、マイ・ディア 9)リフト・エヴリ・ヴォイス・アンド・シング 10)ビーイング・アンド・ビカミング、ロード・トゥ・ダクシネーシュワル・ウイズ・サンギータ 11)タキ |
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チャールス・ロイドのサックスは、味わい深く、美しく繊細な響きを初々しく奏でる。以前から若さ溢れるプレイが魅力だったが、これまで以上に魅力的な音色とフレージングを発揮している。ようやく実年齢(72歳)と重なって、今でなければ表現できない素晴らしいアルバムだ。 まず1)「アイ・フォール・イン・ラヴ・トゥー・イージリー」2)「ゴー・ダウン・モーゼス」、情熱的なプレイはキチッと太く聴き応えがある。太いテナーを吹くプレーヤーが少ない中、魅力的なフレージングと図太い音色には、思わずしびれる。3)「ディソレーション・サウンド」4)「ラ・ジョローナ」、分厚く力強いサックスの音色が好きなので、この艶のあるトーンには魅せられる。大いに歓迎したい。5)「キャロライン、ノー」6)「モンクス・ムード」も、響きが美しい。とにかく内容の濃さに圧倒される。これほど好感を持つアーティストが存在することを喜びたい。7)「ミラー」8)「ルビー、マイ・ディア」、美しい旋律を生かしたサックスの使い方や歌わせ方が緻密で巧みである。甘く切ないメロディは透明感があり、トーンの芯が太い。9)「リフト・エヴリ・ヴォイス・アンド・シング」11)「タキ」素晴らしく魅力がある。たくましいブローを聴かせるところが懐かしくて、たまらなく心地よい。 しっかりとしたジャズのスイング感。バラードプレイでも堂々とした演奏で、スインギーにこなす。ロイドが持つ個性もきっちりと発揮する。さすが年齢を感じさせない大ベテラン・プレーヤーだ。心地よい音像に引き込まれる。曲によってアルトも吹いているが、断然テナーの方が素晴らしい。また共演のジョイソン・モラン(p) リューベン・ロジャース(b) エリック・ハーランド(ds)がこの演奏をより実り豊かなものとしている。バランスよく透明感豊かに響きわたる。音質は、しなやかな響きとリアルで豊かな音像、ボリューム感のある重厚さが良好である。高級大型スピーカーと駆動力のあるアンプとのコンビで、原寸大の音で試聴したくなる一枚だ。 |
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Nancy Harrow . Don Friedman / In the Wee Small Hours of the Morning Nancy Harrow(vo.)、Don Friedman(p)、Heinrich Werkl(b)、Hiroshi Murakami(ds) 2009.11.24 録音 曲名 1)On the Sunny Side of the Street 2)Here’s That Rainy Day 3)If I Could Be with You 4)As Long As It’s about Love 5)But Beautiful 6)In the Wee Small Hours of the Morning 7)Wild Women Don’t Have the Blues 8)My Foolish Heart 9)Am I Beautiful? 10)When the World Was Young 11)Life Is Short 12)Havin’ Myself a Time 13)If I Want To 14)The Extra Mile 15)He’s Funny That Way 16)Beautiful Love |
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寒波続きの日々からようやくお日様の陽気を体感できるようになった近畿地方ですが、皆様の地域は如何でしょうか?一年で一番寒い2月になりましたが生姜紅茶でも飲みながら聴いて頂きたいと思います。というわけで、今回のおすすめCDはナンシー・ハローです。ではアルバムのご紹介とまいりましょう。 Cappuccinoはヴォーカルで一番拘るのは「声」です。ナンシー・ハローの味のある声質と歌唱が織り成すのは人生そのもの。ジャズ・クラブで聴いてみたくなるのでは?スターティングの1)“ On The Sunny Side of the Street “ 、4)” As Long As It’s about Love “ 、7) “ Wild Women Don’t Have the Blues “ 14)” The Extra Mile “ 。これらはまさにうってつけのナンバーです。小さなことでクヨクヨするなと元気付けてくれる粋な味わいをもつブルーズです。4)はフランスの伝統あるジャズ・クラブにひょっこり訪れ、ナンシーのヴォーカルを気に入ったMJQのジョン・ルイスが作曲し、ナンシーが作詞しました。7)は1960年、当時最先端のジャズを配信していたレーベル、キャンディド・レーベルでナンシーが吹き込んだチューンです。14)はドンのピアノとハインリヒのベースがスパイシーです。ドン・フリードマンといえば、情景が浮かぶピアニストという印象を持つcappuccinoです。2)” Here’s That Rainy Day “ 、8)” My Foolish Heart “ では珠玉の名演を披露します。本作では恋愛ものを数曲取り上げていて、タイトル・チューンの6)” In the Wee Small Hours of the Morning “ や13)” If I Want To “ は美しいメロディーに乗せてロマンテックなパフォームで仕上げています。又ナンシー・ハローが書いた人形劇「みつばちマーヤの冒険」の中のナンバー9)” Am I Beautiful “ 、11) “ Life Is Short “ や10)” When The World Was Young “ はまるでミュージカルで語り掛けるように歌っているかのようです。16)” Beautiful Love “ はドン・フリードマン、ハインリヒ・ヴェルグ、村上寛のトリオ演奏です。以前、cappuccinoが大好きなドラマーの一人である大坂昌彦氏から、歌の伴奏の場合は歌手の良さを引き出すように控えめに演奏すると聞いた事があります。確かにこの楽曲では水を得た魚のごとく、軽快にスイングしたパフォームで魅了します。 味わい深い大人のジャズです。ご試聴ご希望の方は店頭スタッフにご遠慮なくお申しつけ下さい。お待ちしております(^^) |