2012年06月08日 おすすめCDは下記の店舗で試聴できます。 コンのおすすめCD Ryu Miho(リュウ・ミホ)「アンド・ユー・ウィル・ファインド・ミー」福岡店 カプのおすすめCD ヤエル・ナイム「She was a boy」日本橋店 |
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コンのおすすめCD Ryu Miho(リュウ・ミホ) 「アンド・ユー・ウィル・ファインド・ミー」 リュウ・ミホ(vo)タケダ・カズヒコ(sax,fl)ササキ・ソーサク(p)アベ・カツキ(g)アサイ・マリ(vln)カジ・ユリ(vla)タカタ・イチ(b)ヨシウラ・ケンジ(ds,per) 2011年11月東京で録音 キングレコード KICJ-636 2012/2/22発売 曲名 1)マイ・フェイヴァリット・シングス 2)パハップス・パハップス・パハップス 3)ヒューマン・ネイチャー 4)ワルチング・マチルダ 5)ジンジ 6)スモーク・ゲッツ・イン・ユア・アイズ 7)ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ 8)エンジェルズ・シークレット 9)レッツ・アス・ゴー・トゥ・ザ・ウッド 10)ジャスト・ライク・ア・ウーマン 11)タイム・アフター・タイム 12)スマイル・アゲイン 13)ガラスのオネスティ |
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Jポップスからジャズに路線変更するミュージシャンは多いが、リュウ・ミホもその一人で、待望のデビュー作品である。癒し系で落ち着きのある歌声は、これからボーカルファンを大いに虜にするだろう。リュウ・ミホはロサンゼルス出身、父はジャズが好きで、母もスティービー・ワンダーが好きだったということから、幼稚園の頃には「オーヴァー・ザ・レインボー」を口ずさんでいた。高校生の時にヘレン・メリルを聞いて、ジャズに興味を示し開花したという。 1)「マイ・フェイヴァリット・シングス」2)「パハップス・パハップス・パハップス」、情熱的なアコースティック・ギターと共に、現在のスピード化する時代に合わせたかのような歌唱力が心に伝わってくる。3)「ヒューマン・ネイチャー」4)「ワルチング・マチルダ」、ストレートで伸びやかな歌声と、ジャズにないポップなリズムで、新鮮に映る。5)「ジンジ」6)「スモーク・ゲッツ・イン・ユア・アイズ」、聴いたら忘れられない艶やかで伸びやかな歌声に感動だ。情感豊かに歌い上げるところなどの素晴らしさは群を抜いている。7)「ソフトリー・アズ・イン・ア・モーニング・サンライズ」8)「エンジェルズ・シークレット」、気品があり、リュウ・ミホが持ち合わせている独特の透明感がジーンと心に染みわたる。10)「ジャスト・ライク・ア・ウーマン」11)「タイム・アフター・タイム」、リュウ・ミホの得意とするポップス・カバーは、心地よい風が安らぎを運んできてくれるような、フレッシュなイメージで聴くことができる。12)「スマイル・アゲイン」13)「ガラスのオネスティ」バックの盛り上げがリュウ・ミホの歌声に一段と艶やかに花を添えている。クリアーで細かなディテールまで綺麗に歌い、聴かせる。3)11)はマイルスが晩年演奏した曲だが、ラブ・バラードを今風に仕上げているのも味わい深く、幅広い世代に愛されるものになっている。 リュウ・ミホのフィーリングの素晴らしいボイスが魅力いっぱいに上手く溶け合う。厚いエネルギーに満ちたサウンドは温かく響く。メリハリもあり適度な艶を維持しながら分離のよい深みを持つ音場へと高められ、情感豊かに盛り上がりをみせる。 |
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カプのおすすめCD ヤエル・ナイム 「She was a boy」 ヤエル・ナイム(vo)ダヴィッド・ドナスィヤン(per)トーマス・ブロッホ(クリスタル・オルガン、オンド・マルトノ、グラス・ハーモニカ)、エリック・レニーニ(p)リアオナル・ベルモンド(sax,b/cl)ステファン・ベルモンド(tp, flg)テテ(vo)スプリーン(vo)Xavier Tribolet (ds)Laurent Davis (b)Julien Feltin (eg) Voed Nir (cello) 曲名 1)Come Home 2)My Dream 3)She Was A Boy 4)Go To The River 5)Never Change 6)I Try Hard 7)Today 8)Mystical Love 9)Man Of Another Woman 10)Puppet 11)Stupid Goal 12)If I Lost The Best Thing 13)Game Is Over |
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皆さん、こんにちは。今年の6月は気象予報士を困らせる梅雨になるのでしょうか?今よりは自然と共存していた頃を懐かしく思う今日この頃。私たち自身も反省すべきことが多々あるのではないかと・・・。というわけで、今回のおすすめCDは、自然と共存できそうな1978年パリ生まれのヤエル・ナイムの「She was A boy」です。以前、たまたま観た某テレビ局のドラマ「最後から二番目の恋」に起用されていた楽曲が不思議な音の世界で強烈な印象を持ちました。アコースティック・サウンドを主流としており、名称を聞いてもどんな楽器でどんな音が出るのかわからない珍しい楽器を使用しています。13曲中12曲はヤエル自身の作品で、音作りだけでなく歌詞もディープです。パーカッション奏者のダヴィッド・ドナスィヤンと2年をかけて制作した作品は、聴くほどに虜になります。では、アルバムのご紹介とまいりましょう。 1)3)4)はドラマに起用されていた楽曲で、どれも興味深い作品です。1)“Come Home“は、カーニバルを彷彿とさせる楽しい音たちとバス・トランペット、ジャズ・ピアニストのエリック・レニーニのピアノが融合した不思議な世界です。3)“She Was A Boy“は、トーマス・ブロッホがクリスタル・オルガン、オンド・マルトノ(フランスで考案されたテルミンに似た音がする楽器だそうです)を演奏しています。アルバム唯一ダヴィッド・ドナスィアンとの共作4)“Go To The River“は、玉手箱から色々な音が溢れだすとても愉しい世界です。小鳥のさえずりをバックに心地よく繰り広げられる6)”I Try Hard“は、ジャケット写真にあるような緑の中で歌っているかのようです。7)”Today“は、ジョニ・ミッチェルを彷彿させるヤエルのヴォーカルと陰影を帯びたチェロが悲しく語りかけます。8)”Mystical Love“は、以前ご紹介しましたヴァネッサ・パラダイスの音世界と共通するものがあります。9)”Man Of Another Woman“は、インディアン・ハーモニウム、シタール、ザイロフォンを使用したインド音楽と中近東音楽を融合させた作品です。まるで異邦人になったかのような錯覚を覚えます。Capppuccinoが気に入ったのは5)と10)です。5)”Never Change“マリア・マルダーを彷彿させるヤエルのレイジーなヴォーカルとボトルネック・ギター、ホーンがゆったりと浮遊します。哀愁漂うメロディーに乗せ10)”Puppet“は、 チャイニーズ・ベース、セレスタ、チャランゴをフューチャーしています。ヤエルはトランペットとザイロフォンと共に悲しく歌い上げます。11)”Stupid Goal“は、軽快な乗りが良いロック調の作品です。テテがヴォーカルで参加します。12)”If I Lost The Best Thing“は、ヤエルのヴォーカルとギターとのデュオ曲です。13)”Game Is Over“は、足長のピエロが踊る姿が脳裏に浮かびました。ビートルズの世界を彷彿させます。 ビートルズ世代の洋楽ファンの方には懐かしく感じる音楽ではないでしょうか?ご試聴ご希望の方は店頭スタッフにご遠慮なくお申しつけ下さい。お待ちしております。(^^) ヤエル・ナイム:プロフィール 1978年フランス、パリ生まれ。4歳の時にユダヤ〜チュニジア系の両親と共にイスラエルのテルアビブ郊外Ramat Hacharonに移住し幼少期を過ごす。やがてオルガンやピアノを弾き始め、映画『アマデウス』を観て作曲家を目指す。10代の頃に聴いていた音楽はビートルズ、アレサ・フランクリン、ジョニ・ミッチェル。また、テルアビブでウィンストン・マルサリスのコンサートを観て、ジャズにも影響を受ける。後にAnti Collision というグループを結成し、とあるチャリティ・コンサートに出演するためにパリに行ったことが彼女の人生を大きく変えた。EMIのプロデューサーに見出されて2001年にアルバム・デビュー。2004年に現在の音楽パートナーDavid Donatienと出会い、2007年アルバム『Yael Naim』をリリ−ス。(HPより引用) |