カプのおすすめCD ジョン・アバ−クロンビー・カルテット 「Within A Song」 John Abercrombie(g)Joe Lovano(ts)Drew Gress(double-bass)Joey Baron(ds) 2011.9 Avatar Ssudios,NY.録音 曲名 1)Where Are You 2)Easy Reader 3)Within A Song - Without A Song 4)Flamenco Sketches 5)Nick Of Time 6)Blues Connotation 7)Wise One 8)Interplay 9)Sometime Ago
皆さん、こんにちは。雨に濡れた草花が美しく見える今日この頃。如何お過ごしでしょうか?さて、今回のおすすめCDはジム・ホールに強い影響を受けたというジョン・アバークロンビーの「Within A Song」です。彼のジャズ入門である1960年代に活躍したジャズ・ジャイアンツたちへのトリビュートです。彼が率いるカルテット・メンバーは、あのテナー・サックスのジョー・ロバーノ、ベースのドリュー・グレス、ドラムスのジョーイ・バロンです。アルバムはジョン・アバークロンビーの3曲の自作、マイルス・デイビス、オーネット・コールマン、ジョン・コルトレーン、ビル・エバンス等の作品を収録しております。では、ご紹介とまいりましょう。
1)“Where Are You”は、ムーディーに奏でられるロバーノのテナー・サックスから心地よいフレーズが溢れ出します。2)“Easy Reader”、3)“Within A Song-Without A Song”、5)“Nick Of Time”は、ジョン・アバークロンビーの作品です。3)は、メンバー其々のエキサイティングなパフォームがバランス良く彩られています。とても心地良いスイング感が広がります。マイルス・デイビス作の4)”Flamenco Sketches“は、ダークな印象のメロディーをドラムスとベースがバックで味付け、フロントではギターとテナー・サックスが妖艶さを醸し出します。モダン・ジャズ界の異端児と称されたオーネット・コールマン作6)“Blues Connotation ”は、作品の斬新さやメンバーたちが鼓舞し合うパフォームに魅了されます。重厚なジョン・コルトレーン作7)“Wise One”は、ロバーノのテナーに続き、アバークロンビーから紡ぎだされるギター・サウンドの掛け合いがソフトリーに響きます。cappuccinoが気に入ったのはビル・エバンス作8)“Interplay”です。とても男前な仕上がりです。ドラムスのメリハリを効かせたブラッシュ・ワーク&豪快なスティツク捌きをバックにベース、ギター、テナー・サックス・ソロへと続きます。アルバム最後を飾るのは、とても心地良い9)“Sometime Ago”です。ジョン・アバークロンビー曰く、「アート・ファーマーのバンドにジム・ホールが在籍していた時のライヴを見る機会が何度もあってね。当時はスティーヴ・スワロウがコントラバスで、ピート・ラ・ロッカがドラムだった。彼らが演る“Sometime Ago”が、それはもう実に素晴らしくて、いつも感動してたんだ。僕にとってはこの曲がアート・ファーマー/ジム・ホール・カルテットのテーマ・ソングなんだよ」(アバークロンビーより引用)。