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御世話になっております、京都商品部の八木です。
寒くなったり、暖かくなったりと体調管理が大変なこの頃ですが皆様いかがお過ごしでしょうか?
僕は最近、大河ドラマ「真田丸」にハマっています。
歴史好きの戦国時代好きとしてはドンピシャなドラマです。
さて、今回のメルマガでは珍しいスピーカーが入荷していたので、それについて調査してみました。
TANNOYの「Autograph Millennium」です。
もともとAutographは1981年に生産中止になっており、2001年限定モデルとして20年ぶりにAutograph Millenniumとして発売されていたようです。
僕自身も最近初めてその存在を知りました。
その内容もより現代的にリファインされているようです。
いろいろと資料を探してみましたがMillenniumに関する資料は全然見つからず実際にチェックを兼ねて調べてみました。
まずは、以前のAutograph(HPD385A搭載のTEAC SHINKOSHA箱)と比較してみました。
左がMillennium、右がHPDモデルです。
サイズはMillenniumがW1075×H1525×D658mmに対し、HPDモデルはW1070×H1525×D670mmと、たいした差はありませんが、エンクロージャー素材に樺材積層合板を使用したせいでしょうか、重量が101kgと大幅に増えております。(以前は約90kg程)
実際に持ってみてもすぐにわかる程でした。
エンクロージャの素材は音に大きく影響がありますので、この時点で以前のAutographとの音質に違いが出る事は間違い無いでしょう。
また見た目にも背面にまで綺麗な木目(チーク材)を使用し、限定という事もあってか以前よりも作り込みが丁寧になっているように思います。
細かい変更点としては、ネームプレートが左右対称になったところ、背面の取手穴が無くなったところ、サランネットの格子の一本目がフロントサランと一緒に外れるようになったところ、ネットの生地が当時のPRESTIGEシリーズと同様の物になっているところ、といったところでしょうか。
下はフロントホーン、サイドのサランネットをはずした所の写真です。
吸音材もHPDモデルよりも追加されています。
(左写真は上写真の奥になります)
以前のユニットよりも出力があるため、こういったチューニングをしておかないと低域過多になるのかもしれませんね。
そして下記はユニット写真です。
以前のモデルよりも分解能を向上させるため、ユニットのコーン紙の変更や強力なアルニコマグネット磁気回路の採用、金メッキ・ラッピング仕上げのトゥイーターホーンの採用、エッジもハードエッジになっています。
現代オーディオに対応したAutographに仕上がっているようです。
当時に発売されていたWestminster/HEのユニットに近いものが使われているのかもしれません。
右側はHPD385Aです。
またネットワークもとても大きなコンデンサーが使用されているのに驚きました。
この辺りもWestminsterと共通しているように思います。
右側はHPD385Aのネットワークです。
PRESTIGEシリーズの頃からか、TANNOYはHPD時代のような基板の上にパーツを置いていくという手法を取らなくなっています。
これもまたTANNOYの音への拘りなのかもしれません。
ターミナルも豪華にWBT社製のものが使われています。
ケーブルもVAN DEN HUL製と拘りが感じられます。
こういった音の入口から抜かりはありません。
音の感想としては、以前のAutographのイメージで聴くと全然違う仕上がりに感じました。
Autographの放つホール感は残しつつも、中域は厚みはありながらバランス良くワイドレンジになり、音の立ち上がりが早いので、いい意味で現代的にリファインされたように感じました。
いかがだったでしょうか?
もうすでに売約になってしまったようで皆様に実物を見ていただけないのは残念ですが、今後の参考にでもしていただければ幸いです。
それではまた!
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