なぜこの作品を取り上げるかと申しますと、私自身の音作り(選び?)のマスターピースであるからです。 このメルマガをお読みの皆様も、ご自分の好きなアルバムを基準にオーディオ選びをされる方は多いと思いますが、私の場合、その基準となるのがこのアルバムなのです。 特にこれといった理由はなく、もともとレコードは持っていたのですが、一番最初に購入したCDがこれだったというだけなのですが....。 しかし、聴きこむほどに再生装置に厳しい音がたくさん入っていて、それはそれでなかなか秀逸なサンプルでもあると思います。 例えば、『ONE NIGHT IN PARIS』のイントロの雑踏や、途中のシンバルの響き、『I'm Not In Love』のバックのキーボードの漂う雰囲気、『Blackmail』のギターの歪みなどなど。ラストの『The Film Of My Love』では、音数が少なく、楽器それぞれの音の揺れ方までわかります。 その再生力が私自身の音の基準になり、いかに心地よく聴こえるかがポイントです。
なんとなくベストマッチとはいかないだろうな〜、と思いながら10ccの『THE ORIGINAL SOUNDTRACK』をかけてみました。 音の生々しさは忠実に再現されて、いい感じなのです。安っぽさもなく、雰囲気も悪くない。若干音のごちゃつき感があるのは仕方ないところですが、思ったよりいいのかなと思いました。