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真空管アンプで手を温める時期がやってまいりました。
乾燥して手や肌はカサカサ。いつも以上にオーディオを注意しながら作業をしております、日本橋店大久保です。
さて今回のメルマガは何にしようかと考えていると、聴き比べるのにちょうどいい感じのアンプが2台修理から戻ってきたので、聴き比べてみました。
SANSUI『AU-D707F EXTRA』と『AU-D707X』です。
つまり『F EXTRA』と『X』は何が違うのか?です。
まずはそれぞれの簡単な説明から始めたいと思います。
写真は全て“右が『F EXTRA』左が『X』”です。
SANSUI
AU-D707F EXTRA
1981年発売
定価:113,000円
売価:39,800円
100W+100W
W460×H160×D404mm
14.7kg
SANSUI
AU-D707X
1984年発売
定価:129,000円
売価:39,800円
150W+150W
W466×H161×D431mm
17.5kg
『X』のほうが出力が高く、奥行きがあり、若干重いです。
正面のデザインは基本的にほぼ同じですが、若干仕様が違っていたりします。
特に違うのは入力切換部分です。
『F EXTRA』は"丸ツマミ"で基本的な入力切換。ツマミの下にある小さいボタンでPHONOの切換。その下にTAPE PLAYです
そして『X』は"四角のボタン"で基本的な入力切換。丸ツマミでPHONOの切換。その下にTAPE PLAYです。
触っていて個人的に扱いやすかったのは『X』です。ボタンの方が切替が楽だっただけなんですけど。
そして入力出来る内容も違いました。
『F EXTRA』の入力がPHONO1/POHONO2/TUNER/AUX/TAPE RLAY1/TAPE RLAY2
『X』の入力がPHONO/TUNER/CD/TAPE1/TAPE2
『F EXTRA』がPHONOが2つとAUXがあるのに対して、『X』はPHONOが1つ。そしてAUXに代わりCDがあります。
『F EXTRA』が1981年発売。『X』が1984年発売。
そうなんです。『F EXTRA』が発売されて『X』が発売されるまでに、1982年にCDプレーヤーが登場したのです。
これからはCDの時代や!とPHONOを1つだけにしたのか、たまたまなのか、真相はどうなのでしょうか…。
とりあえず、たまたまタイミング良く見つけた2台だったので、発見した時は「比較するのにバッチリやん!!」と喜んだ大久保でした。
そして背面、天板もデザインが違います。
さて、肝心の音色です。
もちろんですが、全く違う機種2台の聴き比べをするほどの違いはありませんでした。
しかしながら、同じ『AU-D707』でもやはり違いはありました。違いを大げさに大まかに説明すると
『F EXTRA』はワイルド。『X』はマイルド。
『F EXTRA』は『X』よりレンジが若干狭く感じ、その分中高域の押し出しや濃厚さがありました。『X』よりも荒々しく鳴ってました。
『X』は『F EXTRA』よりレンジが広く感じるため、音に豊かさが生まれ、外側から包み込む様な感じです。『F EXTRA』よりも落ち着いて鳴っていました。
個人的な好みは『F EXTRA』です。『X』のほうが聴き疲れしない音かもしれませんが、やはり少しでもワイルドでありたい男願望なのか、たまたまなのか、『F EXTRA』のほうが試聴時間が自然と長くなっていました。
やはり音は人それぞれ違うので、是非ともお店に来ていただき、聴いてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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