このページは、ハイファイ堂メールマガジンのバックナンバーの1ページです。 Yahoo! Japan、googleなどの検索サイトから直接来られた方は、以下のアドレスからご覧ください。 http://www.hifido.co.jp/logtop.html |
|
こんにちは大須本店の浅井隆太郎です。 今回は残暑だというのに、はあはあしちゃう暑さが続く今日この頃にふさわしい企画です。 題して、 「タンノイでジャズを鳴らす」 仕事の合間をぬっての実験なのでつたないものですが。 最後まで、読んでいただけたら、嬉しいです。 |
|
今回の主役のLancasterです。 315HPDの密閉型。 いかにも、クラッシックしか鳴らせないというイメージのタンノイの代表といえるモデルです。 今回のこころみには持ってこいです。 さて、はたして、このLancaster君にジャズがならせるのでしょうか。 |
|
試聴CDは、最近、個人的にお気に入りのこの二枚。 「カール=スズケの芸術/バッハ:バイオリン協奏曲集 (avex-classics) 「The Great Jazz Trio/Collaboration」 (Eighty-Eight's) カール=スズケの芸術はSACDとのハイブリットソフトでテープレコーダーにTELEFUNKENのM15Aを使用するなどマスタリングにこだわりぬいたエイベックスの意欲シリーズです。 グレイトジャズトリオのコラボレーションはエルビン=ジョーンズの追悼盤、同じくSACDのハイブリッド盤。間違いなく、今年の上半期ナンバーワンです。 |
|
|
|
CDプレーヤーはmarantzのCD-17Da。 透明感があり、CDの情報を色づけなく表現するプレーヤーです。 今回リファレンスとして使用します。 まずは、ALPINE/LUXMANのプリメインアンプと組み合わせ。 カール=スズケはやや明るめ。一言でいうと、感動がない。 やはり、グレード的にかなり差があるので、ちょっと気の毒だったかと思いきや、ジャズは悪くない。ベースはややふくらみ気味だけど、感じは出てる。ドラムも少し乾き足りないが、CPを考えると十分か。ピアノが少しだだくさに感じたのが残念。 ただ、思ったよりも印象は悪くなかったです。 |
|
なぜか、タンノイにはラックスが合う。 グレードのバランスがとれていれば、まず失敗のない組み合わせです。 中でも、38FDはやはり名機といわれるだけはある。どんな、タンノイのスピーカーとも難なく合わせてくれる。 カール=スズケを聴く。 さすが、 響きがいい。 これ以上何もいらないのでは、 そう思わせるくらいの力がある。 クラシックしか聴かないという方がこの組み合わせを買って、損をした、と感じることはまずないはず。 ジャズ、 あれ? こ、これは、 クール。 熱さがゼロ。 ジャズも聴くという方はやめた方がいいかもしれません。 クラシックがよかっただけに、ちょっと以外な結果でした。 (でも、ジャズボーカルをまったり聴くには最高!) |
|
球では、やはりジャズは難しいかもしれない。 駆動力が足りない。 やはり、トランジスタしかないのか。 ただ、堅い音にはしたくない。 ということで、選んだのが、 ExclusiveのパワーアンプM4です。 完全A級動作で50W+50W。 PIONNERのオーディオグレードブランドだけあってその音質には定評があります。 ボリューム操作のため、YAMAHAのセレクタボリューム、MVS-1を使用。 |
|
カール=スズケは丁寧な表現。 ドイツらしい、背筋を伸ばしたような表現に、思わず目を閉じて、聴き入ってしまう。 ボリュームを上げても刺激がない。 充分な音圧まで高めた時の迫力は、これぞクラシックといった醍醐味があります。 グレイトジャズトリオ。 やはりいい。 ドラムのインパクトもグッとくるものがある。 ピアノのタッチも適度に角がたっていて、上質そのもの。 ただ、ベースのゴリっとした感じが出てこない。 エルビンのドラムソロもパレードといった感じで、あのサーカスのような迫力がない。 期待してただけに、残念。 そう思いながら、MVS-1を片付けていると、 ふと、球を組み合わせてみたらどうだろうという考えが浮かんだ。ALPINE/LUXMANは役者不足なだけで、悪くはなかった。 あれは、ハイブリッドだったことと関係があるのかも。 ハイブリッドのパワーアンプというのも試してみたかったが、 在庫がないので、プリを使うことにする。 |
|
選んだ真空管プリアンプは、LUXMANのCL-35。 12AU7と12AX7の混合構成という、外観は38系ですが、内容は冒険的な、面白いアンプです。 |
|
カール=スズケを再生する。 早い! 音が次々にあふれ出してくる。即席なので、やや荒削りな表現も出てくるが、それが気にならない程の音の洪水。 力が強い! 言葉を探すが見つからない。 ただ、間違いなくクラシックは鳴らせる。 いよいよ、本命。 グレイトジャズトリオの登場。 リチャード=デイビスのベース。 いい。 まだ足りない。足りないが、主張してくる。前に出ようとしてくる。 打ち込まれるバスの音がいちいち胸を突き刺してくる。あまりの早さに、その度に飛び上がってしまう。 エルビンのドラムは大サーカスの迫力。 もうー、どーにでもして〜。 言葉を探すどころか、そんな考えも浮かんで来ない。 まさにジャズ。 間違いなく、今回のナンバーワンです。 |
|
結論: タンノイの良さを損なわず、ジャズも鳴らせる激しさを求めるにはハイブリッド構成がうってつけ。 ハイブリッドパワーアンプとの組み合わせも機会があったら試してみたいと思います。 CL-35とM4の組み合わせは力はあるんですが、やや高域が強め。ただそれも、もっと単純な構成の真空管プリアンプを使えば、解消されるはず。 どんな音になるのでしょうか。 想像するだけで、わくわくします。 もし、その機会があったら、その時はまた、このメルマガ紙上でご報告したいと思います。 では、よいオーディオライフを。 |
|
このページは、ハイファイ堂メールマガジンのバックナンバーの1ページです。 Yahoo! Japan、googleなどの検索サイトから直接来られた方は、以下のアドレスからご覧ください。 http://www.hifido.co.jp/logtop.html |