私のお宝 溝の数よりしわの数 御礼と‥ 2005-12-30 音迷人 今年もいよいよ残すところあと大晦日だけ。皆様にとってこの1年はいかがでしたか?世相は繰り返す天災、人災で未だに大変ですが、めげずに頑張るしかありません。音楽やオーディオで活力を得て明日へつなげましょう。 さて私はハイファイ堂で買い物をさせてもらい、ひょんなことからこのメルマガに寄稿するようになり、好きなことを言わせていただきました。このメルマガを借りて、メルマガを発行し軒を貸してくださったハイファイ堂の皆様、そして長いこと根気良く読んで戴いたハイファイ堂を支えているお客様に、心から御礼申し上げます。ハイファイ堂はお客様を第一に考えていると思いますから、どうぞご意見やご質問等お話を寄せて下さい。皆さんでこのメルマガを乗っ取っちゃいましょう。来年はワァーワァーとオーディオ談議の花を咲かせましょう。 音迷人はというと、来年は少し音楽がらみで進めてみてはとのご意見を戴き、老体に鞭打つ覚悟でチャレンジしてみることにしました。 |
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1.来年度連載前置き: 音楽は遠い昔より私たち人間にとって愛すべき隣人のように何時も傍にいたようです。まず歌を歌わなかった人はいないはず。それだけで十分証明出来ると言うことですね。私も物心付いたときには歌を歌ったようだし、学校に入ればいやでも歌わされました。しかし私は誠に残念なことに、音楽「技術」にはまったく馴染まず未だに音楽の楽典的要素に暗く、楽器を奏でることも出来ません。にも拘らず何が因果か古典音楽が好きになってしまい、どうもあちらの世界まで飽かずに聴き続けながら行きそうです。思い起こしてみれば、私がクラシックを聴くようになったのは、確か中学2年生の頃でした。この頃は音楽の時間にレコードを再生して聞かせる授業があったと記憶しています。私は親の躾のせいか、何事にも良い子で大人びていた面があった様です。しかし書き物やドラマに良く描かれるような、全てに鼻持ちなら無い子と言う枠に嵌った子ではなかったのです。戦後で生活が厳しく物のない頃ですので、周りの子もそうでしたが、親に面倒を掛けない我慢する子供でもあったのです。しかし音楽鑑賞の授業の時は何故かはっきりしていました。そうレコードに耳を立てずに騒いでいる子に「シーィ!」といったのです。そして深刻な様子で聴き入るポーズを見せていました。私は難しそうな古典音楽をこんなにも好きで一生懸命聴いている、如何だ偉いだろうと間違いなく顔に書いてあったと思います。すなわち中身の無いままの虚勢を張ると言う大変不純な動機でもって聴いたのです。暫くして何がきっかけか何事にも謙虚と言うか大人しくなり、音楽にも楽しく聴こうと言う柔らかい姿勢が出てきました。以前見栄をはったような聴き方に恥じ入るようになりました。それからと言うもの本当に好きになってしまい半世紀の間、ただただ「わー美しい、面白い、哀しい!」等と感じながら来てしまいました。と言うか「音楽が私を好きになってくれたんだ!」と思うようになりました。 |
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そんな私が皆様に講釈を垂れる様にお話をするのは大変失礼とは思いますが、クラシックはこんなに簡単に触れられるし、面白いよ!どうぞ友達にして下さいとお伝えしたく、このコラムを受持たせて頂きます。ご愛読いただきますようお願いします。 とは言え、音楽解説やレコード新譜紹介、録音評などは既に沢山ありますので、同じ事はしないように無い頭をひねります。 (無理だろうなー:内なる声) ハイファイ堂メルマガですから、当然オーディオが中心です。そこで「オーディオ風味 名曲アラカルト」と題して送ります。年代、作曲家、曲種などパラメーターなしでお送りするつもりです。きっと目まぐるしいでしょうね。でも必ず?お土産はつけます。(わー大丈夫かな?足かせ手かせを自ら掛けて逃げないように・・・) パクリキャッチコピーですが「音楽の不思議を紐解くとそこには必ず感動が待っています!」 それでは良いお年をお迎え下さい。 つづく |
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◆ご愛読御礼のプレゼント?◆ ホーンの設計(エキスポーネンシャルホーン)について 関係式:Sx/So=eのk乗・・・式1 k=4πfX/C・・・式2 So:ある点Poの断面積(スロートと考えると理解しやすい) Sx:Poから進度X進んだ点Pxの断面積 e:自然対数の底(2.718) C:音秒速 f:カットオフ周波数 と言うことらしいのですが、私はこれ(eのk乗)から先の処理が出来ず下記のように対応しました。ホーンを自作したい時はユニットがあるわけですから、それらの特性を考慮してスロート面積、カットオフ周波数は解る(決められる)わけです。式1においてX進んだら面積が2倍に成ると考えると良いようです。Log(eの2乗)=0.7から 式2のk=0.7となる。 πとCを代入して整理すると 式3が得られます。これを使えば後は単純、お茶の子さいさい。 X=1900/f・・・式3 例えばカットオフ周波数を300Hz(クロス600Hz)とすればX=1900/300=6.33cm となる。 スロート面積Soを例えば10平方センチとすれば6.3cm進んだところの面積を20平方センチにし、更に6.3cm進んだところは40平方センチとして図形化すればあのホーンカーブが出てきます。勿論断面が円であったり、正方形や長方形などスムースに且つ作りやすいように作図すればよいですね。お気づきと思いますがこの進度を繰り返して行くと限が無いですね。ではどこで止めて良いのでしょうか?円型ホーンとして開口部の直径でカットオフ周波数での波長のπ分の1と言われています。上記の例では直径36cmです。面積にして1017平方センチで打ち止めです。出来るだけ長い方が低域のレスポンスがうねらないようです。かといって1/2や1波長と合うと共鳴が強そうですね。この辺が遊びの醍醐味でしょう。 まとめ ◆ホーンはカットオフ周波数(一般的には希望クロスオーバー周波数の二分の一:1オクターブ下)がホーンの広がり具合を決める。◆エキスポーネンシャルホーンはある進度X分進むと断面積が2倍になっている。(下図) 色々なタイプのホーンがありますが、カットオフ辺りのうねりや音離れ?などで聴覚上差が有るようで、それがノウハウになっているようです。カーブは微妙な場合もあるのですが、おおらかな場合(折り曲げバックロードホーン)もありますね。少しカーブを変えたからといって、うねり具合が少々変わっても突然ストンと無くなる訳ではないことは想像できます。ですから心配なく自作チャレンジしてください。メルマガバックナンバー131号など参照下さい。私のお勧めは上記打ち止め点より一寸先まで造り、そこらを計算カーブより広げ気味にして終えます。 |
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