大切な物は掃除にもこだわりたいですね。 商品部では商品化までの間に”クリーニング”の行程があることは何度かお伝えして参りました。 そこで、ご愛読いただいております読者の方より ”どんな方法で清掃しているの?” というお問い合わせを頂きましたので、 早速一般的なアンプを例に、簡単な道具でご家庭でもできるいくつかの方法をご紹介いたします。 (実際商品部でも特別な道具はそんなにありません。ホームセンターで購入可能です。) |
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使用する道具はこちら。 ドライバー・六角レンチ等の工具(分解の際に使用します。) ぞうきん4枚ほど(水拭用2・乾拭用1・仕上用1←古着でも可) 家庭用洗剤(市販のマジックリンを3倍程度に水で薄めたもの) ※↑有機溶剤やアルコール、シンナー系が含まれる物はレタリングが剥がれますので 使用しないでください。(ラベルに記載してあります) 漬置用容器(100円ショップなどの保存用タッパーでOK。大きい方がベスト) 竹ブラシ(ホームセンターなどで数百円。”汚れ落とし用”と”磨き用”があれば完璧) 綿棒 エアダスター(家電量販店のパソコンコーナーにあります。ホコリを飛ばします) 小さいバケツ(ブラシをすすいだりするので、あると便利です。) 掃除機(ホコリがひどい場合) あれば金属磨き(ピカールなど) |
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始める前の注意点! ○電源ケーブルをコンセントから抜いておく。 ○本体を十分さましておく。(電源を切ってから十分な時間をおく) ○作業場所の換気を常に十分にする。 ○本文中の※印は注意・特記事項です。不安や疑問に思ったらやめてきましょう! ○アルカリ洗剤を使いますので手荒れのひどい方はゴム手袋をご使用ください。 |
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まずは掃除前。 つまみの根元や細い隙間などヤニ汚れや何か飛来付着した形跡が・・・ |
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まずは外観! 重要です! ホコリ位なら拭けばとれるのですがヤニ汚れはなかなか強者です。 ぞうきんに薄めた洗剤をまんべんなく吹き付けます。 乾いているところがあると傷をつけてしまうので注意! 吹き付けたらその面を揉んで全体にしみ込ませます。 全体が均一に湿ったら拭き始めます。 はじめは汚れを浮かすように軽めに。 一度にゴシゴシ拭き取らず、軽めに何度も拭くのがコツです。 ぞうきんの面は汚れたらこまめに替えましょう。 |
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また、円状ではなくタテ方向・横方向と拭いていきましょう。 細かい凹凸がある塗装の場合、ぞうきんでは拭き取れないので、 全体に洗剤をのばし、ブラシでこするのも手です。 ただし、トップパネルを外した状態で行います。 (外し方は後ほどご説明します) ※洗剤を直接かけるのはNG!! 機器内にしみ込んで乾燥後もショートする恐れがあります! |
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次にフロントパネル・つまみ類です。 とりあえずつまみ類を外しちゃいます。 ※一般的なモデルは引っ張るととれますが、中には接着されていたり 小さなねじで止まっている物もありますので、強引に外さないでください。 |
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また、つまみの形状が微妙に違う場合もありますので、写真やメモなどで間違えないように控えておきましょう! |
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外し終わったらとりあえずつまみを漬け置きします。 タッパーなどの器につまみを並べて上からたっぷり洗剤を吹き付けてください。”しゅわ〜”と泡の音がするくらいがよく落ちます。 ※つまみにレタリング(メモリや数字などのプリント)がある場合は剥離防止のため洗剤をかなり薄めてください。 |
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さて、その間にフロントパネルへ移行。 パネルはレタリングが多いので、剥げかけていたりする機器はかなり軽めに拭いてください。 アルミへアライン仕上げ(細かい線状の模様)の機器はヘアラインにそって拭いてください。 どうしてもとりきれない!という場合は、指先の”指紋”がおすすめ! ”え?もう汚れが落ちた!?”となります。 どの箇所でも指紋は最強の”磨き道具”なのです。 ※本体同様、洗剤を直接かけるのはNG!! 機器内にしみ込んで乾燥後もショートする恐れがあります! |
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細かい場所などは綿棒に洗剤をしみ込ませます。 また、外せない部品近くの隙間などは竹ブラシに少量(湿る程度)吹き付け、軽くこすります。 ※この際に液がたれないくらい少量にして下さい。 汚れが浮き出たらティッシュや布などで速やかに拭き取ります。 |
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フロントパネルが終わる頃につまみが出来上がっています。 容器から取り出し、お湯で拭くだけで簡単に汚れが落ちます。 お湯洗いしたあとは必ずしっかりと水分を切ってください。 エアーダスターで水分を飛ばすと乾燥が早いです。 ※ドライヤーやストーブなどで乾燥させないでください。変形の原因となります。 |
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さて、一通り終わったら元通り組立てます。 ※ねじ類で固定されているつまみは位置が決まっていないので、左右どちらかいっぱいにまわしてメモリ合わせをします。 |
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次は内部清掃。 まず、トップパネル(上蓋)を外します。 ねじは両サイドと上面、背面の上部にだいたい固定されています。 ※場所によりねじが違いますので、つまみ同様位置を確認しておきます。 開ける際はすこし持ち上げて後ろに引くか、すこし後ろに引いたあと持ち上げる場合がほとんどです。 ※全く動かない場合は両面テープなどで接着されていたり、他にもねじが存在する場合もあるので 無理に開けないようにしましょう!(鉄板なので変形してしまいます) |
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パカッとふたを開けるとすばらしい積雪になっている場合も・・・ 火災の元なのできっちり除去します。 といっても簡単です。まずは掃除機で大きなホコリを吸い取ります。 引っかかっていたり、ヤニなどですいきれない場合はエアダスターで少しずつ飛ばすと同時に吸い取ります。 ※見えなくてもかなりのホコリが舞うので、お子様やアレルギーにはご注意ください。 ※小さな部品や端子がたくさん出ています。ぞうきんがけや洗剤の使用はさけてください。 故障の原因となります。 |
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内部のホコリをエアーダスターでしっかり吹き飛ばしたら終了です。 これ以上は分解など専門知識が必要になるのでやめておきます。 トップパネルを元通り戻したら終了です。 ※ねじ取り付けの際はねじが斜めにならないよう注意!すこしでも固いときは無理にまわさないように! |
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最後に背面の端子。 まずはエアダスターでホコリを吹き飛ばします。 次にブラシで軽くこすります。 この時、洗剤はなくても汚れはほとんどとれますが、とれない場合はフロントパネル同様 竹ブラシに少量(湿る程度)吹き付け、軽くこすります。 ※光端子は内部に液体が入らないようテープなどでマスキングしてください。 キャップだけではしみ込んでしまう場合もあります。 |
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RCA端子は表面が曇っている場合がほとんどです。 気になる場合は金属磨き(ピカールなど)を綿棒に少量付けて磨きます。 汚れがひどい場合などは、RCA用保護キャップ(市販品)の内側に磨き液を少量付けて端子へはめ込み、くるくる回すと簡単にとれます。 ※金メッキ端子、銅メッキ端子などはメッキが剥がれますので、磨き剤は使用しないで下さい。 最後に磨き剤が残らないようきれいに拭き上げます。 |
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仕上げに電源ケーブルを拭き取ります。劣化によるひび割れも防げるのでぜひやっておきましょう! 根気と時間が必要ですが、大事なアンプの為なのでがんばってください! |
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なお、引っ掻きキズやぶつけたへこみなどは金属製の場合修復が困難です。 ブラックモデルの場合は応急処置として油性ペンなどでタッチング(軽く押すように)し、乾く前にすぐ拭き取ります。 自動車用のタッチペンもありますので色に合わせて試してみるのも良いかと。 ※ただし、たいていの商品は粘度が高いため小さなキズには不向きです。 お持ちのアンプなどでどのようにクリーニングしたら良いかお悩みの場合はメールにてご連絡下さい。 わかる範囲でお答えいたします。 また、修理点検なども承っておりますので、お気軽にご相談ください。 ※クリーニングのサービスは行っておりませんのでご了承ください。 ハイファイ堂 商品部 曽根 一義 愛知県名古屋市中区門前3-28 門前ビル TEL:050-5206-4754 FAX:052-332-3379 |