ハイファイ堂メールマガジン

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今回はレコードの作られる工程について説明したいと思います。
レコードはもともと同じマスターテープから作られます。しかし、過去にこのメールマガジンの中でも、何回か紹介してきましたが、輸入盤と国内盤など、盤によって音は違います。なぜなんでしょう。
	マスターテープから盤がつくられるまで、大きく分けると、3つの工程に分けられます。 ◎カッティングテープ作成 ◎メタル原盤作成（カッティング） ◎プレス作業国内盤と輸入盤の違いは最初のカッティングテープの作成で代わってくると思われます。レコードとテープでは入っている信号のフォーマットが違いますので、その変換、また、カッティングレベル調整、音の加工などが行われます。どうも、日本盤は音の加工をしすぎているような気がします。
上の写真のチョン・キョンファのスペイン交響曲は輸入メタル原盤を使用したレコードです。輸入メタル原盤とは、文字通り、本国からメタル原盤を取り寄せて、日本国内でプレス作業のみをしたものです。音の代わる工程はプレス作業のみで、特に日本のプレスの技術は定評がありますので、こういったレコードは人気があります。（ただ、結構使用した原盤である可能性もありますので、新鮮な音とはいいきれないのが悲しいところです）
	また、カッティングでの音の変化も大きな要因になります。先週のメールマガジンでも紹介しましたが、ジャズのRVGの刻印が代表的な例に上げられるでしょう。（左図参照）実際に音のイメージを持っているエンジニアがカッティングの作業に係っているのといないのでは、音質は雲泥の差があるのでしょうか。実質的な作業としては、カッティングヘッドの選択、また、カッティングアンプに真空管のものを使用するか、トランジスタのものにするかで、大きく音が変わってきます。
プレス作業というのは、原盤に加工をしたメタル原盤からメタルマザーを作り（このままでは溝が逆になってしまうため、もう一度プレスして）、スタンパーを作る工程のことです。ここでも音質の変化が出てきますので、特に高音質にこだわったレコードでは、マスタープレス盤（右図参照、文字通り、メタル原盤から直接プレスしてしまう。プレスできる枚数が限られる、かなり贅沢なレコード）、DMM盤といったレコードがあります。
輸入盤メタル原盤カッティングマスタープレス盤レコードを楽しむ際にかかせないキーワードを今回は説明させていただきました。レコードをお買い求めになる際の参考にしていただけたら、幸いです。

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