ハイファイ堂メールマガジン

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今回は、赤盤のお話です。
東芝（東京芝浦電気）から音楽部門が独立し、東芝音楽工業株式会社ができたころ。その頃、盤面が赤いレコード、通称赤盤も世に出てきました。赤い色の理由は静電気防止剤が混入されているためと言われています。いわゆるカラーレコードとは一線を画した、確かな商品な訳です。

赤盤といえば、ビートルズ、ビートルズといえば赤盤といえるくらい、馴染みの深い両者。もともと、東芝音工が日本VICTORと英EMIの提携が切れ、その受け皿となっていたため、ビートルズナンバーがぞくぞくと東芝音工から発売されました。現在、この頃のビートルズの日本盤の中古市場価格は、通常盤と赤盤では2〜3倍の開きがあります。赤盤の方がもちろん高いのです。
	さて、この赤盤ですが、一般的には同じレコードで、初回限定生産のように初期の盤が赤盤と思われている場合がありますが、そうではありません。工場が違っていたという説が有力で、同じ時期に買っても、黒盤が出るかも、赤盤がでるかもわからないという感じだったらしいのです。実は僕も以前は初回限定生産と勘違いしていまして、少し前にお客さんから教えてもらいました。最初はへぇ〜と納得していましたが、ここでひとつの疑問が頭に浮かんできました。赤盤ってなんだろう。正確には、赤盤の良さってなんだろう、という疑問です。希少価値はもちろんあります。ただ、音はどうなのでしょう。今までは赤盤が初回プレスと思っていましたので、赤盤の音はそれほど気にしていませんでした。もし、同じ時期にプレスされていたのであればまったく話が違ってきます。一般的には赤盤をはじめとする、カラーレコードの類いは音が悪いと言われています。だったら、音質的には赤盤よりも、黒盤の方がいいんじゃないか、と思った訳です。聴き比べしたいというのはやまやまですが、残念ながら、店頭に赤盤、黒盤が揃っている盤がありませんでした。もし、両者が揃ったら、また、別の機会の紙面にて結果をご報告したいと思います。それでは。

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