ハイファイ堂メールマガジン

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こんちには、片岡です。こんな暑い日はマーラーの交響曲でも如何でしょうか。陽でも陰でも無い、何というかあの音が漂い浮遊している感じが、宇宙空間を越え涼しさを送ってくれる気がしないでもありません。テクノだのハウスだの、ジャーマン何ちゃらだのアシッド何ちゃらだのが好きな若者は、意外と合うかもしれません。
最近のレコード店のメルマガを振り返ると、あまりソフト・作品について語っているメルマガが無いことに気付き、今回は率直に私の好きな作品を紹介したいと思います。私はプログレッシブな音楽が好きです。プログレッシブといってもあの小難しいロックではなく（あれもまぁ好きですが）、「先進的」・「前衛的」と言った本来の意味を感じる音楽です。題して「私の好きなプログレッシブな音楽」を紹介したいと思います。
	1枚目は PITHECANTHROPUS ERECTUS / CHARLIE MINGUS あまりに定番過ぎて恐縮ですが、何度聴いてもとにかく凄いです。ミンガスとマクリーン、モンテローズ、化学反応というかミンガスの力技というか、まぁ凄いです。
2枚目はミンガス繋がりで EXPLORATIONS / TEO MACERO マイルスのプロデューサーとして有名なテオ・マセロですが、50年代前半はミンガス主宰のJAZZ COMPOSERS WORKSHOPという集団で試行錯誤をしています。こちらのアルバムはその時代にテオ・マセロが参加した作品をコンパイルしたCDです。4つのセッションを纏めて聴けるので贅沢です。バップとフリー・ジャズと現代音楽と、どこにも似つかないけど、間違いなくジャズをしています。
	3枚目は一気に飛びますが BRIAN ENO/APOLLO NASAの月面着陸映画のサントラとして依頼された作品です。もし宇宙を音楽で表現してくれと言われたらどんな音楽を作りますか？イーノは宇宙の音楽なんて何の定義も無い音楽に、見事に宇宙の音楽を作ってしまいました。後半ちょっとハワイアンチックになるところが、真のプログレッシブでしょう。
4枚目は Polynesian Paradise / Phil Moore & His Orchestra 黒人作曲/編曲家のフィル・ムーアが南太平洋のイメージをまるごと一枚のアルバムに詰め込んだ59年作。黒人とは思えない繊細な作りこみ、シュトックハウゼンの「コンタクテ」のような計算されつくした音の極みがあります、というと少し大袈裟ですが、イージーリスニングでは括れない神秘的な音の世界があります。
ハイファイ堂レコード店では、他店ではあまり取り扱わないジャンルやソフト（オープンテープやSP盤等）を取り揃えています。皆さんも様々な音楽から、自分なりの芸術を感じ取って頂ければと思います。

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